『なつぞら』で勝ち取った農協の大きな一歩 「大泉洋を背負ったつもり」森崎博之の登場も

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2019年08月07日 12:21  リアルサウンド

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『なつぞら』(写真提供=NHK)

 十勝のみんなは農協の大きな一歩を勝ち取った。『なつぞら』(NHK総合)第111話は、農協の工場新設問題に立ち向かう人々の勇姿を描いた。なつ(広瀬すず)は組合長・田辺(宇梶剛士)にお願いされ、工場新設の同意を得るための会議を見守ることになる。もちろん坂場(中川大志)も一緒だ。そこでは反対派も存在し、議論は難航する。しかし菊介(音尾琢磨)が酪農への想いを「俺らの絞った牛乳が人に感動を与えることになったら、こったらうれしいことはない!」と語ることで、事態は大きく動き、無事満場一致を得ることができた。


【写真】森崎博之演じる大清水洋


 菊介が熱い想いを吐露することになったのは、実は坂場のある言葉がきっかけである。坂場が菊介に、“人を喜ばせること”について説いたことが、菊介の心を大きく動かし、行動に至らせたのであった。たまたまなつに連れられ十勝にいた坂場だが、坂場のまっすぐな強引さが十勝を助けることとなった。


 さらに第111話では、なつと坂場と天陽(吉沢亮)が面と向かって出会うシーンもあった。天陽はなつの様子を知り、「なっちゃん、おめでとう」となつに伝える。憧れだった相手からも祝福され、なつも前を向いて走り出せるだろう。


 満場一致の同意が得られた農協の人々は、書類を提出するために十勝支庁の市丁長である大清水洋(森崎博之)の元を訪ねる。大清水を演じた森崎は、北海道発の演劇ユニット「TEAM NACS」のリーダーであり本当の道産子だ。そんな森崎演じる大清水に向かって、「それでもあんたは道産子か!」というセリフが飛ぶが、大清水は大きな声で「私だって道産子だ!」と返す。郷土愛の強いTEAM NACSにこのセリフを当てたことで、ファンは喜んだ。さらに森崎の役名の大清水洋はTEAM NACSのメンバーである大泉洋を彷彿とさせる。森崎本人が「もう一人のメンバー・大泉洋を背負ったつもりで演じました」とコメントするくらいこの語感は似ており、演出家の粋な計らいだったのではないだろうか。


 十勝の人々の新たな開拓が描かれた第111話。なつが十勝でどれほど愛され、慕われてきたかがわかる回であった。


(Nana Numoto)


このニュースに関するつぶやき

  • 実際に十勝地区が「集約酪農地域」に指定されたのは昭和30年だが・・・細かい事は気にするな。話の入れ替えは「アオイホノオ」でもやってただろ。演出上の都合だ。
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