宮沢氷魚、切ない表情で体現した恋心 『偽装不倫』富田望生との出会いも

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2019年08月08日 10:31  リアルサウンド

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『偽装不倫』(c)日本テレビ

 別々の場所から同じ夕日を見て思いを募らせる丈(宮沢氷魚)と鐘子(杏)。見慣れた演出だが、これほどまでに痛く胸に響くのは、二人の想いが強いにも関わらず交わらないからだろう。『偽装不倫』(日本テレビ系)第5話では、丈の一人旅を通して鐘子との絆の強さが再確認される。さらに葉子(仲間由紀恵)はどんどん風太(瀬戸利樹)にのめり込んでいき、賢治(谷原章介)との関係は悪化するばかりだった。


【写真】カナエ(富田望生)との出会い


 鐘子が夫といると思い込んだ丈は、身を引こうと一人で花巻に旅立った。そこでは鉄道オタクや喫茶店の娘・カナエ(富田望生)とのふれあいを通して、旅の醍醐味である「出会い」を経験する。そしてカナエに宮沢賢治博物館を案内してもらうのであった。鐘子のルーツである花巻を旅しながら、鐘子を忘れることができない丈。同じように鐘子も、東京で丈を想うのであった。同じ夕日をみて、丈を想う鐘子は、勢いで岩手行きの新幹線のチケットを予約する。そして翌朝、東京駅で偶然にも丈との再会を果たすのであった。鐘子はこれまでの嘘を丈に打ち明けようとするが、丈は突然倒れてしまう。


 一方葉子は、賢治に疑いをかけられて風太との時間を取りにくくなっている。疑心暗鬼の賢治と、不倫をやめない葉子たちの夫婦関係はどんどんすれ違い、亀裂が入っていく。鐘子はもうそんな姉に手助けしないと宣言していた。


 第5話では注目の若手女優、富田望生が登場した。連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合)では主人公の友達であるよっちゃんこと居村良子役を、1月期ドラマ『3年A組−今から、皆さんは人質です−』(日本テレビ系)では教師を演じる菅田将暉の生徒・魚住華役を演じ存在感を放った富田は、本作では喫茶店の娘として丈に花巻を案内する役を演じる。富田の演じたカナエという役は、東京から来た丈に「菅田将暉に会った?」と詰め寄るシーンもあり、『3年A組』つながりのネタで視聴者を沸かせた。勢いのあるカナエという役を元気いっぱい演じ、悲恋のシーンが暗くならないように良いスパイスを加えた。


 さらに今回はラストのシーンまで鐘子と丈が対面せず、連絡も取らない。お互いが別々の場所で恋心に整理をつけようとしている様子が描かれた。忘れようとしても忘れられない、諦めきれない、そんな恋の様子を杏は酔っ払ったり涙したりしながらリアルに演じる。宮沢もまた、どこかで会えるという期待を捨てきれず指輪を買うなど、鐘子を忘れられない丈を切ない表情で演じた。そんな二人の気持ちが盛り上がっている様子は、あえて別々の場所で連絡を取らない時間を描くことで浮き彫りになっていく。


 次回予告では、丈が「僕のものになって」と鐘子に伝えるシーンもあり、久々に大きく進展する予感がする。だが丈の病気のこともあり、二人はまだまだ前途多難。嘘から始まった恋が真実の恋になるのが待ち遠しい。


(Nana Numoto)


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