滝沢クリステルと小泉進次郎「できちゃった婚」に見る、政治家一家のずる賢い「計算高さ」

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2019年08月09日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

小泉進次郎オフィシャルブログより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「女子アナはしたたか」小原ブラス
『5時に夢中!』(TOKYO MX、8月7日)

 元内閣総理大臣・小泉純一郎氏の次男にして、自民党厚生労働部会長の小泉進次郎。将来の総理大臣に最も近いとも目されているが、その進次郎氏がフリーアナウンサー・滝川クリステル(以下、滝クリ)との結婚を発表した。滝クリは妊娠しており、年明けに出産予定だという。

 結婚発表まで、週刊誌に交際のうわさをキャッチされなかったという意味では驚いたが、滝川の方が4歳年上であるものの、二人は同年代。オトナのカップルという感じでお似合いだと私は感じた。

 しかし、ネットでは「いい年をしてデキ婚」というように、妊娠が先の結婚を非難する声が上がっている。さらに8月7日放送の『5時に夢中!』(TOKYO MX)では、ロシア出身のタレント・小原ブラスが「女子アナはしたたか」と発言した。

 妊娠が先の結婚を責める声と、「女子アナはしたたか」発言は、根っこのところでつながっているのではないだろうか。女子アナはしたたかだから「結婚に持ち込む」ために、既成事実(子ども)を作ってオトコが逃げられないようにしたというふうに、オトコを騙したと思い込んでいるのではないだろうか。

 しかし、意図的に子どもを作って結婚する程度のしたたかさが通じるほど、政治家の家は甘くないように思う。ノンフィクション作家・石井妙子氏の著作『日本の血脈』(文春文庫)には、政治家一家・小泉家の軌跡が書かれている。

 小泉家は、もともとはとび職人の家系で、政治エリート一家ではない。そういう家系から、なぜ総理大臣が生まれたかというと、女たちがなりふり構わず政治資金を作り、奮闘したからだという。純一郎氏には3人の姉がいるが、彼女たちが中心となって純一郎氏の脇を固め、選挙を勝ち続けた。

 政治家の家には跡取りは不可欠であるので、純一郎氏は某製薬会社元会長の孫娘とお見合いをして結婚し、子どもをもうけた。都会育ちの夫人と、選挙以外はお金を使わない、食事もお茶漬け程度でいい小泉家の女たちの相性は悪く、純一郎氏は離婚を強く勧められる。夫婦仲は決して悪くなかったが、姉たちのサポートなしに、選挙は戦えない。純一郎氏が離婚したのは、夫人が3人目の子どもを妊娠している最中だったという。

 離婚ではないものの、政治家の妻というポジションが甘くないことを知らされる例はほかにもある。「週刊新潮」(新潮社)によると、みんなの党代表・渡辺喜美氏の妻の経歴は電通の子会社勤務ということになっているが、もとは銀座の高級クラブのホステスだったという。今の若い世代にはピンとこないだろうが、その昔、水商売に従事する女性を低く見る風潮があったため、経歴をロンダリングした方が、選挙に有効だと考えたのではないだろうか。

 選挙のためなら、不仲でなくとも、身重の妻と離婚して子どもと引き裂いてしまう。これが政治家の家にとって当たり前の判断であるとすれば、妊娠したくらいでは、結婚に持ち込むための “武器”にはならないのではないだろうか。政治家の妻は選挙区を守り、夫は都内と地元を往復するのが一般的なスタイルであると聞いたことがある。となると、妻の人気が、夫の票に直結する可能性があるということだろう。

 滝クリと言えば『ニュースJAPAN』(フジテレビ系)で人気を博し、2013年にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれたIOC東京五輪誘致にて、流ちょうなフランス語と「お・も・て・な・し」で、東京五輪開催を引き寄せた立役者。英語も堪能である上にあの美貌で、知名度も抜群だ。政治家の妻、もしくは将来のファースト・レディーとして、充分ではないだろうか。すでに妊娠しているということは、間もなく跡取りができることを意味するので、嫁としての務めも果たしている。つまり、滝クリと結婚してトクをするのは、小泉家の方ではないだろうか。

 「したたか」という言葉は、粘り強いとか、しぶといという意味だが、日常生活で使われる際は、「計算高い」「ずる賢い」というニュアンスを含んでいることがある。有名政治家など名門家庭の男性や高収入の男性と結婚した女子アナが「したたか」と言われるのも、「計算高い」「ずる賢い」という意味なのだろう。しかし私に言わせるのなら、そういう恵まれた男性ほど、自分にとって有益な女性を選んでいるし、自分に最大限のメリットを与えてくれる女性を吟味した結果が、女子アナだったということではないだろうか。結婚に関して、「計算高い」「ずる賢い」のは、男性の方だと私は思っている。

 何はともあれ、結婚も新しい命の誕生もおめでたい。滝クリにおかれましては、体に気を付けて、お過ごしいただきたいものだ。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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