『なつぞら』“優しいあの子”が誕生! 広瀬すずは子育てと仕事を両立できるのか

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2019年08月23日 12:21  リアルサウンド

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『なつぞら』写真提供=NHK

 夜更けに痛みを訴え出したなつ(広瀬すず)。『なつぞら』(NHK総合)125話、どうやら本当の陣痛がきたようだ。


参考:『なつぞら』第126話では、なつ(広瀬すず)が『魔法少女アニー』の原画として職場に復帰する


 分娩室でなつは牛のお産を思い出す。第3週13話、幼少期からなつは一気に高校生に成長し、広瀬すずをはじめとする大人版キャストへと移行した話にてそれは描かれた。逆子で難産な牛のお産を手伝ったなつ。だが、生まれた仔牛は、仮死状態だった。泰樹(草刈正雄)たちが諦めかける中、なつは学校で習った人口呼吸を試し、その仔牛を助けるという展開だった。高校生になり広瀬が演じるようになったなつの始まりの話とのリンクに感慨深いものを感じる。


 長い時間が経ち、分娩室に産声が響く。元気な女の子のようだ。そんな我が子をなつは早速、絵に収める。「そんなことしなくたってカメラ持ってきたぞ」という咲太郎(岡田将生)だが、奥原の家族の絵をお守りのように大事に抱えてきたなつにとっては、新しく生まれた家族の絵を描く行為には、きっと特別な意味があるのだろう。


 なつは「じいちゃんの夢を少しはこの子にも継がせてやってよ」と名付け親に泰樹を指名する。なつに夢を持つことを教えてくれた、そして自分の夢を追うことを許してくれた、なつの心の指導者だ。


 7日間考え抜いて泰樹が決めたその名は「坂場優」。「なつのように、優しい子になってほしい」と願ってつけられたその名は、5カ月に渡り歌われ続けてきた主題歌「優しいあの子」への願いそのものだ。


 仕事に復帰しようとするなつに富士子(松嶋菜々子)は「私、こっちにいようか?」と提案する。照男(清原翔)や夕見子(福地桃子)と違い、なにかあった時に助けてあげられないなつを心配しているようだ。しかし、「これ以上母さんに甘えたら、私が母さんみたいになれないでしょ」と、なつは母になる自覚と覚悟を宣言する。富士子はそれに「そりゃなるでしょや。あんたは私の娘だもの」と返した。戦争で全てを失ったなつ。今では富士子を含め、たくさんの支えとなる人たちに囲まれている。この幸せを優にもきっと伝えていくのだろう。北海道の丸い大空の色を教える姿に期待が高まる。


 そしてあっという間に産休が明け、なつの出社初日がやってきた。しかし、なつは優の泣き声に後ろ髪を引かれ玄関で涙をこぼす。本当の戦いはここから始まるのだ。


(文=安田周平)


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  • 命名「坂場優」。「なつのように、優しい子になってほしい」という泰樹の思いから。子供の名前は最初から「優」だと決めておいて、主題歌の題名を「優しいあの子」としたのか
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