現在「Sweetener World Tour」でヨーロッパをツアー中のアリアナ・グランデが、先月30日にベルギー・アントワープでの公演直前に予定されていた「ミート&グリート」をキャンセルしていたことが明らかになった。心の病気がドタキャンの理由だったようだ。
米出身の
歌姫アリアナ・グランデが約1年半ぶりにワールドツアーを開始したのは、今年3月のことだった。ニューヨークを皮切りに全米を周り、先月からはヨーロッパを訪れている。
2017年5月の英マンチェスターでのコンサート直後に起きたテロ事件や、昨年9月の元恋人の急死、その翌月には当時の恋人と婚約解消など辛い出来事が続いていたアリアナは当初、「ほんの数か月前はツアーができるような状態じゃなかった」「友達やファンのみんな、そして音楽が私を救ってくれた。そのおかげで苦しい状況から這い上がることができた」とファンに気持ちを吐露。ツアー初日を無事に終えた3月18日には、
「本当になんて言えばいいのかわからない…とりあえず今は『ありがとう』とだけ言わせて。」
「夢が叶った夜。愛してるわ。すごくね。ありがとう。」
とSNS上に綴り、ワールドツアー開幕に歓喜していた。また7月にはミズーリ州セントルイスでのステージで涙を見せ、
「毎晩たくさんの素敵な出会いがあって、みんなに愛を注いでもらえるなんて、本当に私にはもったいないくらい。でも、こうしてブレずに前に進んでいけているのは、そんなみんなのおかげ。」
とその涙の理由を長文にしたためていた。
このように自身のもろい姿を隠すことなくさらけ出し、心の平穏をなんとか保ちながらステージに立ってきたアリアナ。しかしツアー開始から約5か月半が経過した現地時間8月30日、ギリギリのところで保たれていたそのバランスがついに崩れてしまったようだ。この日、ベルギー・アントワープでのショー直前に予定されていた「ミート&グリート」をアリアナが直前になってキャンセルしてしまったのだ。アリアナはその理由をInstagramストーリーに次のように綴っている。
「ハーイ、大好きなみんな。そろそろ正直に告白する時が来てしまったみたい。最近、不安症とうつ症状がマックスで私を襲ってきているの。みんなにはそれを悟られないように力の限りを振り絞って、なんとかやり過ごそうとしてきた。」
「だけど今日はいつにも増してキツイ。パニックアタックに数回襲われてしまって。ショーにエネルギーをセーブするために、今日のサウンドチェックパーティーとミート&グリートはキャンセルするのが最善策だという決断に至りました。」
アリアナは同時に「今日はファンの前でベストな自分でいられる自信がない」と吐露、ミート&グリートのパスを購入していたファンには返金に応じることを説明し、
「愛している。本当にごめんなさい。ショーでは絶対にベストを尽くするから」
と謝罪した。
ミート&グリートはキャンセルに至ってしまったが、この言葉の通り同日のショーでは力の限りを出し切り素晴らしいショーを実現させたアリアナに対し、ファンからは称賛やサポートのコメントが多数寄せられている。
先月に自爆テロ事件発生からおよそ2年ぶりに英マンチェスターを訪れたことや、昨年9月7日に薬物とアルコールの複合過剰摂取により26歳の若さで急死した元恋人マック・ミラーの命日が近づいていることも、アリアナが心のバランスを崩していることに関係しているのかもしれない。
10月中旬までヨーロッパでの公演が、その後はクリスマス直前まで米国でのショーが予定されているアリアナ・グランデ。3か月以上の長丁場ではあるが、どうか無事にやり遂げてほしいものだ。
画像は『Ariana Grande 2019年8月25日付Instagram』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)