堂本光一主演舞台『Endless SHOCK』はなぜ多くの人を魅了し続ける? 注目したい3つのポイント

3

2019年09月10日 12:21  リアルサウンド

  • 限定公開( 3 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

リアルサウンド

 9月11日から、大阪・梅田芸術劇場にてKinKi Kids・堂本光一主演の舞台『Endless SHOCK』がスタートする。『Endless SHOCK』は2005年から毎年上演されており、上演回数1700回を超えるジャニーズの代表的な舞台のひとつ。主演の光一自身が脚本・演出・音楽なども手掛けており、その豪華絢爛な舞台は多くの人を魅了し続けている。そこで今回は、『Endless SHOCK』の見どころや注目ポイントをご紹介したい。


(関連:KinKi Kids 堂本光一、舞台に向き合う本気の姿勢 『Endless SHOCK』大阪公演開催を機に考察


■リボン、ラダー、和傘……こだわりのフライング
 『Endless SHOCK』といえばフライングは大きな見どころの一つだ。オープニングの一点吊りのフライング、ワイヤーなしのリボンフライング、二階席に降り立つラダーフライング、和傘フライング……。様々な種類の美しいフライングを見せてくれる。2017年2月放送の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)では、光一がフライングについて解説。フライングの舞台裏や、ラダーフライングが生まれた背景などが語られたが、中でも印象的だったのが「ただ飛べば良いワケじゃない!!フライングのウラ側」という話だ。「フライングをショーとして見せるには技術が必要」と話す光一は、ストーリー上の感情を表現して飛ぶことを意識しているという。例えば、オープニングのフライングは優雅でハッピーに、一方、後半のリボンフライングやラダーフライングは、命を削る切なさを込めている。また、回転しながらフライングをするとどうしても後ろ姿が見えることになる。その一瞬も美しく見せるために、フィギュアスケートの動きを参考にしているとも話していた。こうして、ただ飛ぶだけではなく芸術まで高められた光一のフライングは『Endless SHOCK』の目玉となっているのである。


■毎年磨きがかかるストーリーの面白さ
 『Endless SHOCK』の大まかなあらすじはこうだ。コウイチ率いるカンパニーは、オフ・ブロードウェイでショーを上演していた。ある時オン・ブロードウェイの舞台に出演できることになる。しかしコウイチは、「オン・ブロードウェイだから良いとは限らない」と至って冷静。そんなコウイチにライバル心を燃やす仲間との衝突や葛藤、コウイチの死、再び思いをひとつにしてのショー……と、起承転結がしっかり組まれている。そんなストーリーの中で、ファンの中で人気のポイントは、階段落ちの前にライバルが刀を真剣にすり替えた際、コウイチが怒って逆に挑発をしたシーンだ。『Endless SHOCK』に名前が変わる前に上演されていた『MILLENNIUM SHOCK』時代には、完璧人間のスーパースターだったコウイチが感情を顕にするといった人間味が加えられたのだ。このように、登場人物一人ひとりの思いや感情の見える演技が、毎年少しずつ増えてきている。その結果、毎年着実にストーリーが分かりやすく、磨きがかかっているのである。


■曲とパフォーマンスの美しさ
 ショーパートの曲とパフォーマンスも『Endless SHOCK』を語る上では欠かせない。演技だけでなくパフォーマンスのクオリティが非常に高いゆえ、『Endless SHOCK』のレベルがぐっと上っているように感じる。たとえば、クライマックスでの切なさと美しさがぐっと引き立つ「夜の海」や、様々なメロディが重なり合って舞台の走馬灯のようになっている「CONTINUE」などもそうだ。毎年徐々に曲も増えており、ミュージカルのようにもなりつつあることで、どんどん舞台の面白さが増していると言えるだろう。そして、何よりもリボンフライングからダンス、太鼓、ダンスと連続してキレのあるパフォーマンスを見せ続ける光一のスキルにも脱帽である。『Endless SHOCK』は、目でも、耳でも楽しめる舞台なのだ。


 ジャニー喜多川の言葉を借りるならば、堂本光一は「Show must go on」を体現した存在だと言えよう。そんな彼が引っ張っている舞台だからだろうか。『Endless SHOCK』は毎年変化し、至極のエンターテインメントとして進化し続けている。(高橋梓)


    ニュース設定