抗うつ薬の服用は妊娠糖尿病リスクを高める

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2019年10月09日 01:01  妊活・卵活ニュース

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妊娠期における抗うつ薬の服用による影響
モントリオール大学(カナダ)の研究チームは、「BMJ」にて、抗うつ薬を服用する妊娠中の女性は、服用していない女性と比べ、妊娠糖尿病になる可能性が高まると発表した。特に、抗うつ薬「ベンラファキシン」「アミトリプチリン」は妊娠糖尿病との因果関係が強く、妊娠糖尿病リスクは増すと報告された。

妊娠期における抗うつ薬の服用と妊娠糖尿病の因果関係に着目した研究は、今回が初めてである。妊娠糖尿病は糖尿病に至っていない段階の糖代謝異常であり、妊娠に伴い、初めて発症する。妊娠24週から28週に掛けて診断が下り、母子の健康に影響を及ぼす。

妊娠期における抗うつ薬の服用と妊娠糖尿病の因果関係
研究チームは、1998年から2015年に掛けて、妊娠判明後も抗うつ薬を服用し、妊娠24週から31週に妊娠糖尿病と診断された女性を対象に、妊娠期における抗うつ薬の服用と妊娠糖尿病の因果関係を検証した。

調査結果より、全ての年代において、妊娠期の抗うつ薬の服用は、服用していない場合と比べ、妊娠糖尿病リスクを増加させることが認められた。

抗うつ薬と糖代謝異常
妊娠期の女性が抗うつ薬を服用した場合、セロトニン、ノルエピネフリン、ドーパミンなど神経伝達物質(脳の異なる領域間における情報伝達を介在する物質)が過剰になり、体重増加・代謝異常が生じる。

それゆえ、研究チームは、妊娠期における抗うつ薬の服用がインスリンの働きを抑制し、血糖値は高くなり、糖代謝異常が引き起こると考える。

また、鬱病と体重増加には因果関係があり、鬱病により食欲増加・体重増加をまねくともいわれる。合わせて、鬱病の影響で身体活動は著しく減少し、ホルモン・神経システムが機能不全に陥ることも体重増加や糖代謝異常の要因に成り得るという。

(画像はPixabayより)

BMJ

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  • 抗うつ薬の副作用で死ぬ目に遇った記念に血液検査の結果はプリントアウトして保管してある
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