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ディーン・フジオカ×岩田剛典が名コンビに 2人の“内なる魅力”が引き出された『シャーロック』

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2019年10月14日 06:11  リアルサウンド

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リアルサウンド

写真『シャーロック』(c)フジテレビ
『シャーロック』(c)フジテレビ

 10月7日からスタートした『シャーロック』(フジテレビ系)は、アーサー・コナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』を原作に、『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』、『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』と、ディーン・フジオカ主演、フジテレビの太田大がプロデュースで制作されてきた名作シリーズの第3弾だ。


 演出は『モンテ・クリスト伯』の西谷弘が、また脚本を『緊急取調室』シリーズや『BG〜身辺警護人〜』(ともにテレビ朝日系)の井上由美子が手がけている。


 ディーン・フジオカは『モンテ・クリスト伯』に出演するまでは、日本での知名度を上げた朝ドラ『あさが来た』(NHK総合)の“五代さま”のような優しく、少しはかないイメージが強くあった。もちろん、それまでにもリンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の犯人の逃亡生活を描いた映画『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』や、結婚詐欺師を演じた『結婚』など、さまざまな役に挑戦してきていたのだが、ドラマという点においては、こうした顔は『モンテ・クリスト伯』までは、まだ見せていなかったように思う。


 それが、『モンテ・クリスト伯』では、善良な市民だったディーン演じる主人公が、何者かに嵌められ、過酷な軟禁生活により、冷酷な人物に生まれ変わる姿を見せ、世間を驚かせた。


 もともとディーンは海外での活躍も長く、どこか日本だけに収まりきらないスケール感があった。空気を読んでそこに合わせて暮らすようなどこにでもいる人物よりも、何を考えているかわからないけれど、その中に何か筋の通ったものがある、という魅力が備わっていた気がする。そんな彼の引き出されていなかった浮世離れした魅力が開花したのが、『モンテ・クリスト伯』だったのではないだろうか。


 今回の『シャーロック』で演じる獅子雄役は、そこにユーモアも加わり、ひょうひょうとした態度で、相方である若宮役の岩田剛典を翻弄する姿が、毎回の楽しみになりそうだ。


 その若宮を演じる岩田剛典も、ドラマ『ろくでなしBLUES』(日本テレビ系)や、映画『クローズEXPLODE』に始まり、数々の作品で俳優活動をしてきた。世に広く知られることとなったのは、フジテレビで2014年に放送された『ディア・シスター』。ヒロインに10年も片思いしているハチという愛称で呼ばれる優しいキャラクターにより人気に火が付いた。


 現在も、優しいイメージでCMに出ているが、一方で、ドラマ『砂の塔〜知りすぎた隣人』(TBS系)、『炎上弁護人』(NHK総合/これも井上由美子の作品である)や、映画『去年の冬、きみと別れ』など、どこか冷たい影のある役や、この人を信じてもいいのだろうか? と思わせる役も多く、そうした役で見せる姿にも定評があった。優しさと冷たさ、どちらも秘めた感覚が、彼の魅力ではないかと感じていた人も多かったのではないか。


 今回の『シャーロック』の第1話でも、劇中、岩田は同僚の医師殺しの容疑者にもなる。先にも書いた通り、この人を信じてもいいのだろうかという不安を感じさせるような役であった。


ファーストカットは眼鏡をかけた岩田が次第にカメラを、視聴者をじっと見据える目のアップから始まる。それを見て、このチームがディーン同様、岩田の内なる魅力を引き出そうとしているのだと感じた。


 もちろん、岩田には冷たさだけでなく、数々のドラマや映画やCMで見せるような親しみやすい笑顔も魅力である。ディーン・が演じる獅子雄のどこか浮世離れしたキャラクターが、若宮に対してとっぴょうしもないことをふっかけ、それに巻き込まれたときに、岩田のそんな温かみが出る。


 第1話では、松本まりか演じる真犯人の持つクルーザーで睡眠薬をもられ、倒れて眠っているかに見えたが(実は眠っておらず)、彼女が放った熱湯がかかって、「あちっ」っと起き上がるシーンにはクスっとさせられた。


 また最後のシーンでは、獅子雄が若宮の家に転がり込み、ふたりでお互いの荷物を窓から捨てるシーンがあった。なんでもない、もっと言うとくだらないふたりだけの応酬だが、意地をはりながらもお互いに気を許している感覚や、心地よい空気を感じているのがわかって、とても印象に残るシーンとなっていた。


 こうしたシーンは、お互いにまだ説明のつかない信頼や信愛の情が見えるものであり、この後、もし2人を何か分かつ出来事があったときに、真っ先に思い出され、ぐっとくるものになるだろうと思われた。(西森路代)


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