BTSが貫く“ARMYファースト”の姿勢 ワールドツアーからはホームタウンへの思いも

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2019年11月11日 13:01  リアルサウンド

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『BTS WORLD TOUR 'LOVE YOURSELF' 〜JAPAN EDITION〜』(通常盤)

 10月29日、BTSのワールドツアー『’LOVE YOURSELF: SPEAK YOURSELF’』がソウルのオリンピックスタジアム公演でフィナーレを迎えた。本ツアーは2018年8月から始まった『LOVE YOURSELF』ツアーのアンコールツアーであり、同ツアーの42公演と合わせて全世界で62公演を数えた。内訳はソウル5公演、アメリカ18公演、日本13公演、ロンドン・パリ・香港4公演、カナダ3公演・ドイツ・ブラジル・タイ・台湾2公演の他、オランダ・シンガポール・サウジアラビアでの各1公演。総額186億円以上の市場規模を獲得したとも言われるコンサートツアーとなった。凱旋公演となったソウル公演はV LIVEで有料配信されただけでなく、アメリカと日本の劇場でライブビューイングも開催された。セットリストは他国で先行して行われた『SPEAK YOURSELF』公演とほぼ同じだったものの、メンバーソロなどの一部の衣装や全体的なVTRは一新し、ソウルのアンコール公演のみのために制作したようだ。


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 BTSが6月にリリースしたネットマーブルのスマホゲーム「BTS WORLD」のサウンドトラックは、チャーリー XCXやザラ・ラーソン、Juice WRLDとコラボした楽曲がメインだった。Lil Nas X「Old Town Road」リミックスバージョンへのRMの参加や、J−HOPEとBecky.Gのコラボソング「Chicken Noodle Soup」、エド・シーランが作曲した「Make It Right」にLauvが参加したリミックスバージョンを発表するなど、すでに欧米圏のアーティストとのコラボレーションは定番化したようだ。しかしながら大規模な世界ツアーの本当の最終公演はソウルで、ソウルのためだけにVTRを撮り直し衣装も新調するという、人気が世界的に拡大した現在でもホームタウンへの配慮を忘れないのが彼ららしい部分と言えるだろう。


 一方で「HOUSE OF BTS」のようなポップアップストアやキャラクター化など、メンバー本人が不在でも成り立つコンテンツ開発も積極的に行なっている。活動規模が広がれば世界中のファンと直接会う機会は増えるが、逆にいえばそれぞれの場所での活動の機会は減らざるを得ない。また、韓国の男性であれば誰もが避けて通ることは出来ない兵役も控えている。その部分を補填する意味もありキャラクターやファンが主体となる新たな媒体や、従来からBTSが力を入れているウェブコンテンツを活用しているようだ。


 8月にデビュー後初の長期休暇に入ると発表されたBTSだが、新曲発表後の「活動期間」とそれ以外の期間が分かれているK-POPシーンでは休暇中であることを発表しないグループの方が多い。しかしBTSがあえてアナウンスしたのは、休暇中のプライバシーの問題もあるだろうが、それまで実際のメンバーの休暇期間とは関係なくさまざまなコンテンツを切れ目なく発表してきただけに、「休暇中」ということを表明しないとコンテンツ供給間隔を空けづらい等、特にウェブが主な供給源となる海外ファンの比率が大きくなってしまったBTSならではの問題を回避するためだったのではないだろうか。実際休みの期間は僅か2カ月であり、休み明けにはそれぞれのメンバーが「休暇中」に撮影した動画がコンテンツとして発表された。あえて休暇を発表しながらも、実際はファンのための“休暇コンテンツ”を撮影する期間でもあったということであり、BTSが今まで一貫して行なってきた“ファン向けコンテンツをどのような形であれ定期的に切れ目なく供給する”という点は、世界で最も人気のあるボーイズグループのひとつとなった現在も変わらないようだ。このような徹底した“ARMY(=ファン)ファースト”こそが、彼らの強いファン基盤の大元となっているのだろう。(DJ泡沫)


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