WRC:2019年チーム王者ヒュンダイが祝杯。「チャンピオンを名乗れて幸せ」とヌービル

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2019年11月14日 13:51  AUTOSPORT web

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2019年のWRCマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得したヒュンダイ・モータースポーツ
2019年のWRC世界ラリー選手権でチーム初のマニュファクチャラーズタイトルを獲得したヒュンダイ・モータースポーツがチャンピオン獲得セレモニーを行った。チームのエースとしてシーズン3勝を挙げたティエリー・ヌービルは「ここまで長く特別な道のりだった。WRCのチャンピオンチームと名乗ることができて幸せだ」と喜びを語っている。

 2014年からWRCを戦ってきたヒュンダイは、2019年シーズンに向けてヌービルにアンドレアス・ミケルセン、ダニ・ソルド、クレイグ・ブリーン、そしてセバスチャン・ローブを加えた布陣で必勝体制を構築。可能な限り多くのポイントを手にするべく、ラウンドごとに起用ドライバーを入れ替える戦略を採ってきた。

 この戦略が功を奏し、チームは全13戦で17個の表彰台を獲得。また、第4戦ツール・ド・コルス第5戦アルゼンチン、第13戦スペインではヌービルが、第8戦イタリアではソルドが優勝するなど、安定したパフォーマンスを発揮してきた。

 その結果、第13戦スペイン終了時点でチームはマニュファクチャラーズチャンピオンシップで380ポイントを積み上げランキング首位。2位のTOYOTA GAZOO Racing WRTに18ポイントのリードを築いてチャンピオン決定戦となる最終戦、第14戦オーストラリアへ臨む予定だった。

 しかし、そのラリー・オーストラリアはラリー開催地域周辺で大規模な山火事が発生している状況を受けて開催中止となり、チャンピオン争いも決着。チームはWRCで初のシリーズチャンピオンを獲得することになった。

 年間3勝を挙げてチームのタイトル獲得に貢献し、自身はドライバーズランキング2位につけたヌービルは「ここまで長く特別な道のりだった。WRCのチャンピオンチームと名乗ることができて幸せだ」と述べている。

「信じられない功績だよ。ここに至るまで多くの記憶に残る瞬間があった。どの勝利も重要なものだけど、(2014年からの)6シーズンの間、チームは着実に成長してきた。たとえリザルトにそれが表れていないラウンドでもね」

「僕たちのチームは、スタッフひとりひとりが才能あるプロフェッショナルなんだ。だから、この結果はチームにいるすべての人が手繰り寄せたものなんだよ」

 第8戦イタリアで優勝したソルドも「この6年間、チャンピオン獲得という目標を目指して懸命に仕事を続けてきた。今シーズンは序盤からチャンピオンシップをリードし続けてきたから、チーム全体がチャンピオンという結果にふさわしい働きをしていたと思う」と述べている。

 残念ながら多くのファンが見守るまでチャンピオン獲得の瞬間を迎えられなかったものの、チームは現地でチャンピオン獲得セレモニーを行っている。

 なお、2020年に向けてヒュンダイは過去2シーズンをトヨタで戦い、2019年のドライバー/コドライバーチャンピオンに輝いたオット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤを迎えることを発表済み。「新たな布陣でより高い野望を叶えるべく、このオフシーズン期間も2020年WRCに向けた準備期間にあてる」と2019年は手が届かなかったシリーズ完全制覇へ意気込みを明かしている。

『Rally Japan(ラリー・ジャパン)』がシリーズ最終戦となる2020年WRCは、1月23〜26日のラリー・モンテカルロで開幕する。

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