沢村一樹、『グランメゾン東京』の演技とは真逆の狂気 『絶対零度』第1話から描かれた“最大の謎”

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2020年01月07日 06:01  リアルサウンド

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『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(c)フジテレビ

 沢村一樹が主演を務める『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(フジテレビ系)が、1月6日にスタートした。


 2018年7月クール以来、1年半ぶりの復活となる今作『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』は、主演の沢村一樹、横山裕、本田翼の主要キャストが続投。水野美紀、森永悠希、柄本明といった新たなキャストを迎え、未然犯罪捜査班・通称ミハンチームの捜査が再び始まっていく。ミハンのリーダー・井沢(沢村一樹)の飄々としたキャラ、山内(横山裕)、小田切(本田翼)2人の息を飲むようなアクションシーンは、「『絶対零度』と言えばこれ!」と思わず懐かしさを覚えてしまう。


 今作は、前クールの続編的要素が強い作品だ。妻と娘を無残に殺された過去を持つ井沢。前クールの最終回では、その真の黒幕である警察庁次長・町田(中村育二)と対峙し、拳銃の引き金を引くも、山内や小田切の呼びかけがあり、殺さずに事件は終幕を迎えていた。しかし、井沢は“反社会的サイコパス”、“罪をもみ消した元公安の魔物”と呼ばれた危険人物。今シーズンでは、山内はミハンに出向扱い、“警察が警察を取り締まる”監察官としての立場で登場。けれど、それは表向きの理由で、山内は警察上層部から井沢を監視するよう「井沢範人が一線を越えるようなことがあれば撃て」と命じられるのだ。


 第1話では、母娘を人質に取られた井沢が自身のトラウマをフラッシュバックさせ、我を失う場面がある。犯人を殴り続ける井沢はやがて銃口を突きつけ、躊躇いもなく引き金を引く。山内が取った行動は、自らの身を以って井沢を人殺しにはしないという選択。「あなたを人殺しにはさせない。あなたが一線を越えるなら……俺が止める」。そう誓う山内だが、小田切とともに井沢の異変を「いつもの井沢さんだけどいつもの井沢さんじゃない」と話していることもあり、彼らの井沢への信頼と葛藤が前クール同様、“魔物”を制止させる重要な鍵となっていくだろう。


 また、第1話は衝撃の未来が提示され、幕を閉じる。それは、大規模なテロが起こる東京サミット当日。小田切が爆発物の捜索をする中で入った部屋には、拳銃を手にした血だらけの涙を浮かべた井沢が立ち尽くしていた。そこに横たわるのはミハン統括責任者としてやってきた香坂(水野美紀)。そして、保釈された町田も井沢の訪問後、何者かに殺されており、一気に井沢への疑いの目が向くラストとなっている。


 井沢の妻と娘を殺した宇佐美(奥野瑛太)と面会を続け、実は戦闘にも対応できる能力を隠し持つミハンの統括責任者・香坂、元天才子役で潜入捜査は設定からしっかり入る小田切と犬猿の仲になりそうな新人・吉岡(森永悠希)、世界的なホワイトハッカーでハッキングより潜入捜査に興味津々の加賀美(柄本明)といった新キャストも個性の強いキャクターばかり。


 井沢は香坂を本当に射殺してしまったのか? 小田切、山内の声は届くことはなかったのか? 最大の謎を残したまま、『絶対零度』の物語は再び動き始める。(渡辺彰浩)


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