「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『パラサイト 半地下の家族』

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2020年01月10日 18:42  リアルサウンド

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『パラサイト 半地下の家族』(c)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、いつか“高台の大豪邸”に住んでみたい宮川が『パラサイト 半地下の家族』をプッシュします。


参考:


 昨年12月27日より、TOHOシネマズ日比谷とTOHOシネマズ梅田の2館のみで先行公開されていた『パラサイト 半地下の家族』がいよいよ全国公開となった。


 “半地下住宅”で暮らす貧しい家族キム一家の長男ギウが、IT企業を経営するパク社長一家が暮らす“高台の大豪邸”に家庭教師として通い始めたことから、衝撃の結末に辿り着く模様が描かれる本作。


 第72回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞、第77回ゴールデングローブ賞外国語映画賞受賞など、世界各国の映画祭で韓国映画初の偉業を達成。日本時間1月13日深夜にノミネーションが発表され、日本時間2月10日に授賞式が行われる第92回アカデミー賞での受賞にも大きな期待がかかっている。


 『殺人の追憶』『グエムル -漢江の怪物-』『母なる証明』『スノーピアサー』『オクジャ/okja』など、幅広いジャンルで先鋭的な作品を生み出し続けてきたポン・ジュノ。『パラサイト』は、ポン・ジュノ作品史上もっとも笑えて、もっとも先が読めなくて、もっとも恐ろしい映画だ。想像以上にコメディタッチな内容に、声を出して笑いながら作品を観続けていたら、“パラサイト”のタイトル通り、まさに作品に“寄生”されていくように、とんでもない結末に辿り着いた。


 貧しい家族と裕福な家族 。対照的な2つの家族が交わると一体どうなってしまうのか。ポン・ジュノ監督自ら“ネタバレ禁止”の異例の声明を出しているだけに内容に深く触れることはしないが、貧富の差を描く作品にありがちな、裕福な人間が悪人だったり、貧しい人間が狂気を抱えていたりという分かりやすい分断があるわけではない。根っからの悪人はおらず、登場人物の誰しもに親しみさえ覚えるのだ。


 ポン・ジュノ監督はインタビューで、「私自身もそうですが、私たち人間は、適度にいい人であり、適度に悪い人でもある。明確に天使か悪魔かを分けることはできません。実際に私たちの人生がそうであり、私たち自身がそういう存在であるというリアルさを込めたかったのです」と、現実的でリアリティのあるものを描きたいという思いが強かったことを明かしてくれた。


 やがて迎える結末をどう受け止めるか。われわれ観客は、この結末から学ばなければいけないことがたくさんある。(宮川翔)


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  • ��昨晩(金)レイト ショー����å�1300円で!絶対にスゴい作品では ありませんが映画館で目撃を◎おすすめ!
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