『絶対零度』本田翼が笑顔から絶望の表情に 回を増すごとに暗雲が立ち込めるミハンチームの未来

1

2020年01月21日 06:11  リアルサウンド

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

リアルサウンド

『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(c)フジテレビ

 沢村一樹が主演を務める『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(フジテレビ系)が、1月20日に第3話を迎えた。


参考:『絶対零度』横山裕から沢村一樹への銃弾の行方は? 時制が交錯するシーズン4の構成も明らかに


 今回のシーズン4は、次々と未然犯罪が予測される現在の時間軸と、大規模なテロが起こる東京サミット近辺の未来とが交錯しながら進んで行く。回数を重ねていく度に東京サミットへのカウントダウンも近づいていくわけだが、一緒に井沢(沢村一樹)を中心としたミハンチームの事態も一層深刻になっていく。


 第3話で明らかになるのは、井沢に撃たれたと思われる香坂(水野美紀)の死亡。「香坂さんが死んだのは私のせい」と自供する小田切(本田翼)。さらに、首席監察官から告げられるのが、小田切が多くの市民を危険にさらしたという警察官としての自覚に欠ける職務上の義務違反。小田切は自ら依願退職を申し出る。まるで絶望を味わったかのような表情で。


 ミハンシステムが予測する事件においても、小田切がメインとなる活躍を見せる。ミハンが新たな危険人物として割り出したのは、日本バレエ界のホープ・八尋舞(山口まゆ)。過去の事件のショックから記憶を失った彼女が殺意を覚えていたのは、自分自身だった。ビルの屋上から飛び降りようとする舞を小田切はドア越しに引き止める。


 高校生の頃に男性に襲われたのがきっかけとなり、「強くなってもうこれ以上、私みたいな被害者を増やしたくない」と思い警察官を志願したことを伝える小田切。「死にたいって思った過去があるから今の自分がいる。絶望してはい上がった人間は強くなれる。未来を変えるのは自分自身。あなたを死なせない」。ドアを蹴り飛ばし、舞を後ろから抱きしめる勇敢で優しき小田切の姿は、過去の自分自身を救いに行くかのようだ。


 また小田切が今回の事件で出会うのが、スポーツカメラマンの篠田(高杉真宙)。小田切が望月という偽名で潜入しているグループセラピーで一緒の彼と捜査現場で鉢合わせしてしまうのだ。しかし、身なりも雰囲気も違う小田切のことを篠田は本名以外、詳しく聞かずに、「僕で何か役に立てることがあったら言ってください」と捜査に協力していく。さらに、小田切が舞を説得していた現場にも居合わせた篠田は、彼女の過去や警察官であることも知る。


 喫茶店で再会する2人。「過去が未来にどう影響を及ぼすかは誰にも分からないもんですよね。そして人は強くなれる。いや、この前、八尋舞を救おうとした小田切さん、覚悟のようなものを感じました」と真っ直ぐ伝える篠田に、「フフ」と幸せそうに微笑む小田切。そこから、画面は真っ暗になり、廊下で顔を伏せる山内(横山裕)から、小田切が依願退職を申し出るシーンへと繋がっていく。様々な表情を見せながらも、最後にどん底へと落ちていく小田切でフィニッシュという、どす黒い雲が回を増すごとに濃くなっていく今の『絶対零度』を分かりやすく映し出した演出だ。


 さらに、井沢が妻と娘を殺したと思われる宇佐美(奥野瑛太)と面会。宇佐美は「いずれ一線を越える」と井沢に眠る狂気を予告する。「一生受け止められない過去もある」と小田切に打ち明けていた香坂が、井沢から「あなたには決して公にできない過去がある。知られたら困る過去が。ミハンに何しに来た?」と探りを入れられる場面も。少しずつ仲良くなっていく小田切、香坂と待ち受けている2人の未来も切ない。


 第4話では、普段はクールな香坂が事件に対して積極的に捜査に乗り出す。予告では井沢が香坂に「なんでミハンには訳ありの人間が集まってくるんでしょうね」と話す一幕も。次回は謎に包まれた香坂の過去が明らかになりそうだ。(渡辺彰浩)


    ニュース設定