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長期に亘るPCOSによる影響
オウル大学(フィンランド)の研究チームは、「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」にて、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の女性は、40代後半において、体調不良および生活の質(QQL)により生活満足度が低い傾向にあると発表した。
PCOSは、排卵障害、月経不順・異常を引き起こし、不妊症の要因にもなる。また、テストステロン(男性ホルモン)の分泌量が増え、過剰な体重増加・肥満、多毛といった精神的苦痛を伴う症状も生じる。しかしながら、妊娠適齢期の女性のうち、6%から18%はPCOSと診断されないといわれる。
PCOSと低い生活満足度
研究チームは、女性5589人(31〜46歳)を対象に縦断的コホート調査を行い、PCOSによる影響を検証した。被験者は、「Northern Finland Birth Cohort 1966」よりPCOSと診断された女性をリクルートした。
同大学のテルヒ・ピルトネン(Terhi Piltonen)教授は、PCOSに関する研究文献の多くは妊娠適齢期の女性に着目しているが、PCOSに伴う不安や鬱などのメンタルヘルス問題、多毛などの症状は妊娠適齢期を越え、40代後半までも続くと指摘する。
今回、PCOSである40代後半の女性に焦点を当てたところ、PCOSでない女性と比べ、妊娠可能年齢の後半に至るまで、体調不良、生活の質および生活満足度の低い状態が続くと認められた。精神的苦痛は、生活の質の低さにおいて最も強い要因となる。
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(画像はENDOCRINE SOCIETYより)
ENDOCRINE SOCIETY
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