フェラーリF1代表、組織内の人間関係が「成功の礎になる」と主張

0

2020年02月04日 08:11  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

2019年は不仲の噂もあったルクレールとベッテル
フェラーリF1チームの代表を務めるマッティア・ビノットは、過去に、ここまで激しいレベルの競い合いをF1で見たことはないと語っている。

 フェラーリはコンストラクターズとドライバーズ、両方の選手権を勝ち取るという高い望みを携えて2019年シーズンを迎えた。しかしシーズン序盤につまづきがあり、結果的には追い上げが不可能なほどのアドバンテージをメルセデスに与えることになった。

 コンストラクターズ選手権ではメルセデスが739ポイントを獲得してシーズンを終えたのに対し、フェラーリの獲得ポイント数は504だった。15戦で勝利を収めたルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスと比較すると、シャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルの勝利数は3に留まっている。

 ルクレールの成績は、オーストリア、ドイツ、ブラジルGPで優勝してドライバーズ選手権3位につけたマックス・フェルスタッペンをも下回った。

 こうした事柄は、現在のF1がどれほどの接戦になっているか、またごく小さなアドバンテージがすべてにおいて違いを生み出すことを証明していると、ビノットは言う。

「F1での戦いが今ほど熾烈だったことはないというのが、私の意見だ。チームとして、パフォーマンスを発揮するために必要なものはすべて手にしている」と、彼はフェラーリの公式マガジンで語っている。

「F1は複雑なマシンだ。1000馬力のエンジンを作るというだけでなく、ライバルよりも速く優れたものを、早い時期に作り上げなければならない」

「しかし、この競技で保障になるものは何もない。つまり、我々はさらに懸命に取り組み、この素晴らしきブランドや、素晴らしきファンによるアドバンテージを活用しなければならない。2020年にタイトルを獲得するために」とビノットは続けた。

 前チーム代表マウリツィオ・アリバベーネからチームを引き継いだビノットが、昨シーズンに直面した問題のひとつは、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールの間で増大するライバル意識をどう管理するかだった。

 4度の世界チャンピオンであるベッテルは、キミ・ライコネンに代わって2019年から加入した22歳のルクレールに追い込まれることを嫌った。ふたりはブラジルGPでついにコース上での接触を喫し、2台がともにポイントを逃す事態を引き起こしている。

 ルクレールは最終的なランキングでベッテルを上回り、チーム内の不和に関する噂は、ビノットの代表としての指揮力批判につながった。

「各チームのリーダーは、彼ら独自のやり方でやっている。当然のことだ。しかしエンジニアとしての経験から、厳格なアプローチが最もうまくいくと確信している」と50歳のビノットは答えた。

 ビノットは現在、2020年に同じような緊張関係が再発しないことを確約するという課題に直面している。

「人間同士の個々の関係は非常に重要だ。本当にしっかりとケアをしなければならない。なぜなら組織における人間関係の部分は、成功の礎となるからだ」

「現在のふたりのドライバーと、彼らがどうふるまっているかを見ると、上手くいっている。ドライバーのコンビは良い状態にある」と、ビノットは『motorsport-total.com』に語った。

「もちろん、ドライビングスタイルや経験という点では違いがある。けれどもそれは、我々にしてみればアドバンテージだ」

「ふたりとも間違いなくトップドライバーであり、ベストを尽くして勝ちたいと思っているのだから、彼らのこういった様子も受け入れてもらわねばならない」

「単純に明確さと透明性の話だ。彼らは最終的な目標や、レースにおける全体的なシチュエーションを理解している」

「結局のところ、マシンの中から完璧に全体を見渡すことはできないのだ」

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定