新たなMR検査システムにて効率的に子癇前症を診断できる

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2020年02月13日 09:01  妊活・卵活ニュース

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より効率的な子癇前症の診断
ノッティンガム・トレント大学(イギリス)の研究チームは、「Applied Sciences」にて、新たなMR(磁気共鳴:強い磁石と電波を用いて画像を撮影する検査)検査システムを開発し、より効率的な子癇前症の診断が可能になると発表した。

新たなMR検査システムでは胎盤内の極小部位まで診断でき、母親に子癇前症の症状が現れる前であっても早期診断が可能となる。

子癇前症は妊娠期に生じる胎盤の疾患であり、高血圧、尿タンパクをはじめ、手足・足首・顔のむくみ、激しい頭痛、視力障害、胎児発育不全など深刻な合併症を併発する。子癇前症の診断および適切な治療が施されない場合、母子の命は脅かされる。

極小部位まで診断可能
現状、MRI(磁気共鳴画像)検査は、強い磁気にてフルイメージ画像を撮影するため、検査費用が非常に高い。超音波画像診断は妊婦検診にて使用されているが、子癇前症の早期診断はできない。

一方、新たなMR検査は、従来のMRI(磁気共鳴画像)検査と比べ、使用される磁気は弱く、フルイメージ画像でないため、MRI検査と比べて患者の検査費用負担は軽くなる。

また、胎盤の横緩和時間(磁気による励起状態から緩和状態になる時間)を適切に測定できた。胎盤の横緩和時間は子癇前症の早期診断指標となり、通常の妊娠ではスループットが低減するが、子癇前症では低減速度がより急速になる。

研究チームは、今後、妊娠初期において、新たなMR検査システムと従来の超音波画像診断を併用することにより子癇前症の早期診断が可能になると考える。合わせて、現段階において、子宮の位置は前壁胎盤(子宮の前壁に胎盤がついている状態)まで診断可能であり、次段階では前置胎盤の特定を目指す。

(画像はプレスリリースより)

NOTTINGHAM TRENT UNIVERSITY

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