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ジャニーズを辞めた中居正広 それでもMC業でテレビという戦場で生きていく

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2020年02月22日 11:30  AERA dot.

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写真中居が去ることを決めたジャニーズ事務所(c)朝日新聞社
中居が去ることを決めたジャニーズ事務所(c)朝日新聞社
 2月21日、中居正広が東京都内で記者会見を行い、3月いっぱいでジャニーズ事務所を退所する意向を表明した。独立して個人事務所「のんびりな会」を立ち上げ4月以降も芸能活動は続けると語った。

【写真】中居にドッキリを仕掛けられ涙を浮かべたのはこの芸人

 2016年12月にSMAPが解散して以来、中居は個人単位で芸能活動を続けている。その大半は以前から行っているテレビ番組のMCの仕事だ。今でこそ、バラエティーから朝の情報番組まで幅広い分野でジャニーズアイドルがMCを務めるのは珍しいことではなくなったが、中居はその先駆者だった。

 それ以前のジャニーズアイドルは「王子様」のような手の届かない存在とされていたため、MCとしてバラエティー番組などの中心的な存在になることはなかった。初めてバラエティー番組に本格進出したアイドルであるSMAPのリーダーだった中居は、MC業を自らの使命として、腕を磨いてきた。

 1997年には初めて『NHK紅白歌合戦』の司会を担当して、テレビMCの頂点に上り詰めた。この時点で中居はまだ25歳。男性では史上最年少の紅白司会という快挙だった。

 バラエティー番組のMCとしての中居の立ちふるまいを見ていると、温かさと冷たさの両方を感じられる。

 温かさとは人間味にあふれた部分だ。これは、中居のヤンキー的な人付き合いの手法によるものだろう。ヤンキーの世界や体育会系の世界では、上下関係が絶対的なものである。

 中居は芸能界でも先輩と後輩をはっきり区別して、先輩には礼儀をわきまえつつ、あえてやんちゃな部分を出して甘えてみせる。そして、後輩にはあえてスキを見せながら強気に振る舞うことで親しみを感じさせるのだ。

 例えば、笑福亭鶴瓶と絡むときの中居は実に生き生きしている。鶴瓶が言いよどんだり弱みを見せたりすると、すかさずツッコんだりイジったりする。これは一見すると強く出ているように見えるが、実際には全面的に相手を信頼して甘えているのだ。だから頼られる先輩の方も悪い気がしない。これまでにも中居は、タモリ、石橋貴明、松本人志など、そうそうたる顔ぶれの先輩たちとバラエティー番組で絡んできている。そこではかわいい後輩として上手く立ち回っている。

 一方、後輩と絡むときにはまた別の一面を見せる。同じ事務所の後輩にはバラエティーでも容赦なく冷たく当たり、徹底的にイジり倒す。自分よりキャリアの浅い芸人に対しても、強気でガンガン攻めていって、運動部の先輩のような調子でからかってみせたりする。

『ナカイの窓』(日本テレビ系)では、日替わりサブMCというシステムが採用されていて、MCである中居の隣には毎回違った芸人が出ていた。山里亮太、近藤春菜、陣内智則などがこの番組でサブMCを務め、中居にイジられてきた。

『ナカイの窓』では、中居が主導してときに芸人に対してきついドッキリを仕掛けることもあった。でも、それは愛情の裏返しでもある。裏番組に出ていた山里が復帰するときには、中居が怒っていると聞かされていた山里が恐る恐る中居に歩み寄ると、中居は笑顔になって山里を抱き締めた。その瞬間、山里は感極まって目に涙を浮かべていた。

 一方、中居には一種の冷たさを感じることもある。冷たさというのは決して悪い意味ではなく、番組を進行させるMCには不可欠の能力だ。出演者やスタッフの言うことを全部聞いてそれに従っていたら、番組はまともに進んでいかない。MCにはそれらの取捨選択をする権限があり、そこが腕の見せどころなのだ。

 今の時代、芸人がバラエティー番組を席巻していて、その場では芸人同士の内輪ノリが支配的になっている。でも、中居はあえてそこに加わらず、ときには冷たく突き放すことがある。なぜなら、それこそが見ている人にとってはリアルだからだ。芸人同士のノリよりも、MCとしての職務を優先する。彼は冷たいのではなく、テレビを見ている人に温かいだけなのだ。

 中居は、シリアス系の番組のときには襟を正して、締まりのある進行をする。一方、バラエティー番組で場の雰囲気がゆるんでいるときには、あえて強気に振る舞って活を入れることもある。そのさじ加減が絶妙なのだ。

 中居は『笑っていいとも! グランドフィナーレ』(フジテレビ系)でも、バラエティー番組への思い入れを熱く語っていた。彼はこれからもMCを自らの職務として、テレビという戦場で生きていくのだろう。

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