吉川愛、『恋つづ』佐藤健との再共演で子役からの思い語る 「カメレオン女優になることが目標」

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2020年02月25日 09:02  リアルサウンド

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吉川愛

 火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系、以下『恋つづ』)も、いよいよ後半に突入。ツンデレな“魔王“ことドSドクターの天堂浬(佐藤健)と、恋をパワーに変えて成長していくひたむきな“勇者“の新人ナース・佐倉七瀬(上白石萌音)が繰り広げる王道ラブコメが、ますます盛り上がりを見せている。


 また、この物語は天堂と七瀬だけでなく、同時進行でいくつもの恋模様が展開しているのも見どころの1つ。天堂を追いかける七瀬を、“シュークリーム作戦“で応援すると言いつつ、気づけばすっかり惹かれてしまった優男ドクター・来生(毎熊克哉)。さらに、その来生を陰ながら見つめているのが、優等生ナース・酒井結華だ。


 そんなちょっぴりクールで、素直になれない不器用さを持ち合わせた酒井結華を好演しているのが吉川愛だ。3歳で芸能界入りし、子役として数々の作品に出演。2009年には、ドラマ『メイちゃんの執事』(フジテレビ系)で、佐藤健との共演実績も。一時芸能界と距離を置くも、2017年に復帰し、新たな一歩を踏み出した。


 2019年1月クールでは、深田恭子主演のドラマ『初めて恋をした日に読む話』(TBS系、以下『はじ恋』)で、横浜流星演じる由利匡平に片想いする江藤美香(通称:エトミカ)役をコミカルに演じたことでも記憶に新しい。作品ごとにその印象をガラリと変えてくる、これからがますます楽しみな20歳の吉川に、本作の舞台裏や今後の見どころ、そして女優としての目標について聞いた。


【写真】吉川愛撮影ショット


■「キュンキュンな展開に“やっぱり王道でしょ!“って」


――『恋つづ』の胸キュンなストーリーが、回を重ねるごとに話題を呼んでいますが、吉川さんは王道ラブコメはお好きですか?


吉川愛(以下、吉川):はい。もともと恋愛ドラマや少女マンガも好きでしたので、今回撮影していても、いち視聴者としてオンエアを見ても、キュンキュンしますね。「王道ってすごいな」と思っていたんですが、だんだん「やっぱり王道でしょ!」ってなってきました(笑)。


――これまでのシーンで、一番ときめいたのは?


吉川:それはもう第4話のラスト、天堂先生から七瀬への不意打ちキスですね。台本読んで“おおお! そう来たか!”ってテンション上がりました。あのシーンの前日だったかな? (上白石)萌音ちゃんに「もうすぐキスシーンなんでしょ? キュンキュンさせてね!」って言いました(笑)。


――いい雰囲気で撮影されているのが、伝わってきます!


吉川:本当に、現場が楽しくて仕方ないです。萌音ちゃんはムードメーカーですね。現場を癒やしてくれますし、いてくれるだけで本当に空気がパッと明るくなる感じ。萌音ちゃんも含めて新人ナース仲間4人は、本当に同世代なので撮影の合間に「休みの日は何してるの?」とか小さい頃の話とか、いろいろ話してますね。でも、最近4人のシーンが少なくて……もっと集まってほしいなって思っています。


――佐藤健さんとは『メイちゃんの執事』以来の共演ですが、何かお話はされましたか?


吉川:「全然変わらないね」って言われました。共演したときはすごく小さかったけど、顔つきがそのころから大人っぽかったから、そのまま育った感じだよね、と。でも、佐藤さんのほうが全然変わってなくて、すごいなって思いました(笑)。小さかったので、あのころの記憶は鮮明ではないんですが、私の中ではすごくやさしいお兄ちゃんでした。たまに遊んでくれたり、バレンタインチョコを渡した思い出があります。


――改めて共演されてみて、いかがですか?


吉川:今回もすごくやさしくしていただいて、本当に素敵な方ですし、俳優さんとしても尊敬しています。


――以前、佐藤健さんにインタビューをしたところ、「みんなで好きな食べ物ベスト3を言い合った」とおっしゃってましたが。吉川さんもその話題には参加されたんですか?


吉川:はい、言いました! 私は1位がお肉で、2位がパンで、3位がチーズです。ただ最近、ラーメンとかもハマってて……循環器内科のナースとしてはあまりよろしくないラインナップですね。 もっと野菜を食べないと(笑)。


■「もっと来生先生に結華をキュンキュンさせてもらいたい」


――今回演じている酒井結華に、共感するところはありますか?


吉川:そうですね、私の母も厳しいほうなので、それこそ私の芝居とかに「もっとこうした方が良かったんじゃない?」って、昔は結構言われていました。なので、元ナースの患者さんとの向き合い方に苦戦していた第6話は、気持ちがわかるなって。見ていてもらえて嬉しいんだけど、うまくできなかったのが悔しいなと思うし……結構いろんな感情が動かされました。多分、結華もそんな環境で育ったんだろうなっていうのがあるので、そういう人間的な部分を内面から出していけたらいいなって思ってます。


――結華が想いを寄せる来生先生役の毎熊克哉さんとは、どんなお話をされているんですか?


吉川:Paraviで配信されるサイドストーリーで、結華の妄想シーンを撮ったのが、ちょうど成人の日だったんですね。私が20歳なのに気づいて「そういえば、成人式だね、おめでとう」って言ってくださって。それから成人式の話をしたり。来生先生、1人だけサンダルみたいなのを履いていて。「あれ、こんな靴でしたっけ?」って聞いたら、「そうだよー。すごく履きやすいんだよ」って。そんなふうに、のんびりと雑談していることが多いですね。


――仕事に真面目で熱心な一方で、恋愛に関して不器用なところがありますが、そこはどうでしょうか?


吉川:私もあまり積極的なほうではないので、“ああ、ここで、いけないんだな”っていうのがわかりますね。でも「結華、もうちょっとこうしとけば良かったのに!」とか「話しかけちゃえば良いのに!」「いっちゃいなよ!」とか、心の中ではちょっとツッコミながら結華を演じています。私の中で、結華はずっと恋愛をしてきていないというイメージなので、初めて好きになった人が優しい来生先生で、よかったなって。やっぱり実ってほしいなと思いますよね。『はじ恋』では実らなかったので(笑)。個人的には、もっと来生先生に結華をキュンキュンさせてもらいたいです。「結華、待っていますよー」って


――では、吉川さん自身は天堂担か、来生担かと聞かれたら?


吉川:うーん。さすがに、ちょっと魔王は……厳しすぎるかもですね(笑)。あんなに怒られたら「うっ……」ってなってしまいそうなので。きっと好きになってくれたら、一途でいてくれそうですけどね。やっぱり、優しい来生先生がいいです! 「シュークリーム作戦」とか言いながら、どんどん近づいているのも可愛いですし。


■「小さいころからの目標は、カメレオン女優」


――『恋つづ』では仕事熱心な優等生、『はじ恋』では恋に翻弄されがちな女子高生と、作品によって全然見せる顔が異なるので、驚かされるばかりです。女優さんとして、大切にされていることはありますか?


吉川:今、言っていただいた言葉が、とても嬉しいです。小さい頃から、カメレオン女優になることが目標だったので。「この人、こういう演技しかできないのかな」って思われたくなくて。最近はクールな役が多いんですが、同じクールなキャラクターでも声のトーンを変えたり、しゃべるスピードを調整して、印象を変えるようにしています。


――こんなふうになりたいと、憧れる女優さんはいらっしゃるんですか?


吉川:二階堂ふみさんです。作品によって全然違うなというのがあって。恋愛映画では可愛らしい女の子になるし、スリリングな作品ではすごく怖くなるし、その振り幅がすごいなと思います。私もこうなりたいって思ったのがきっかけです。


――小さいころからお仕事してた時と、今女優さんとして求められているものの違いを感じることはありますか?


吉川:子役の演技と女優の演技って、全然違うんだなと思いました。たとえば、泣き方ひとつ見ても、小さい時は「えーん」って泣きじゃくったり、顔をぐしゃぐしゃにして泣いていたんですけど、大人になると「すっと涙を流す」とか「涙をためるだけ」とか、泣き方にもバリエーションがあって。笑い方もそうですね。だから、意識的に切り替えました。


――ご自身の出演作品を見返すことは?


吉川:1回は見るけど、見返すことはないです。見返すと“もっとこうすればよかった”っていうのが出てきてしまうので。それを思ってもしょうがないな、と。きっともう1回見ても同じところを同じように思うだろうし。その時の演技も否定したくはないので、あまり見返さずに“今は今“って思ってやっています。


――女優さんのお仕事をしていて、もっとも楽しいのはどんな瞬間ですか?


吉川:私は、そのシーンを演じたあとに素に戻る感じがすごく好きですね。その感覚が面白くて、続けているところもあります。だからワンシーン終わったら、セリフを全部忘れちゃうんですよ。ときどき、そのシーンを演じ終わって素に戻ったあとに「今のシーン、もう1回お願いします」って言われたら、もう1回覚え直さないといけないのでちょっと大変ですけど(笑)。


――今後こんなキャラクターを演じてみたいという希望はありますか?


吉川:まだやったことない役をやってみたいっていうのが、ずっと目標なので。なんでもやりたいです。最近はクールな役が多いので、すごくはっちゃけたタイプの役だったり、おもしろい子の役だったり、天真爛漫なキャラクターも演じたいなって思っています。


――では、最後に『恋つづ』ファンのみなさんへメッセージをお願いします。


吉川:まだラストまでどうなるのか、私自身もわかっていないのですが、結華が仕事だけではなく、恋をし始めたので、その心が開いていく感じを応援しながら見てほしいです。一緒にキュンキュンしましょう! よろしくお願いします。


(佐藤結衣)


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