ハーヴェイ・ワインスタイン有罪判決　告発した女優が証言台に立った女性達に感謝のツイート

米時間24日、セクハラで逮捕された元大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインに2件の起訴について有罪が、また第1級強姦と略奪的性的暴行については無罪の判決が下った。この結果について、これまで“＃MeToo”ムーブメントを牽引そして支持してきたハリウッドセレブらがそれぞれの心境をツイートしている。

略奪的性的暴行、第1級犯罪的性行為、そして第1級および第3級強姦の罪に問われていた元大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン被告。米時間24日にニューヨークで開かれた裁判には多くの傍聴人が詰めかけ、スーツ姿で歩行器を使いながら歩く被告の動向に視線が注がれた。

法廷では当時テレビ制作会社に勤務していたミリアム・ハーレイさんや、女優志望だったジェシカ・マンさんをはじめ、過去にワインスタイン被告から性的暴行を受けたという6名の女性達が証言台に立ち、忌まわしい記憶を蘇らせながら生々しい性描写とともに彼の横暴を訴えた。そしてこの日、男性7名、女性5名からなる陪審団はワインスタイン被告について、第1級犯罪的性行為ならびに第3級強姦について有罪との評決に至ったのであった。しかし終身刑を科される可能性もある第1級強姦と略奪的性的暴行については、無罪となった。

有罪評決を受けたワインスタイン被告は隣にいた弁護人らに「俺は無罪だ」と3回ほど繰り返すも、そのまま手錠をかけられて退廷した。被告が胸の痛みを訴えたため同日夕方、救急車で近くの「ベルビュー・ホスピタル・センター」囚人病棟に搬送されたが、のちに弁護人によって無事が確認された。被告には“囚人番号06581138Z”がつけられ、後日ライカーズ島刑務所に収監される予定となっている。

なお量刑は米時間3月11日に言い渡される予定で、最短で5年、最長で29年の禁錮刑が科されることになるようだ。これに対しワインスタイン被告の弁護人ドナ・ロトゥンノ氏は控訴する方針を示している。

現地時間25日に「ベルビュー・ホスピタル・センター」を訪れた弁護人の1人、アーサー・アイダラ氏（Arthur Aidala）は被告の体調について「良好のようだ」と明かすとともに、

「彼は自身に下された判決に、幾分驚いているようです。」

とその様子を語った。

ワインスタイン被告のセクハラ行為を初めて実名で告発した女優アシュレイ・ジャッドは24日、自身のTwitterを更新し

「この件で証言台に立ち、地獄のようなトラウマと闘った女性達、あなた達は世界中の少女や女性に対して、立派な“公務”を果たしてくれました。」

と感謝の気持ちをツイートした。

司会やモデルとして活躍するパドマ・ラクシュミは

「ハーヴェイ・ワインスタインは有罪判決を受けた強姦犯。彼のような人物の保釈は許すべきではない。」

と意見し、女優兼プロデューサーのエレン・バーキンは

「性犯罪者のうち有罪になるのはたったの0.7％。ワインスタインには有罪判決が下った。」

と短いツイートをあげ、このたびの快挙を喜んでいる。

また「セクハラ撲滅」や「女性の地位向上」を求めて設立された「TIME’S UPファンデーション」CEOは同日に声明を発表、ワインスタイン被告の有罪判決が「“正義の新時代”の始まりを告げた」と述べた。

しかし自らもセクハラ体験を明かしていた女優のアリッサ・ミラノは、終身刑を科される可能性もある第1級強姦と略奪的性的暴行についてはワインスタイン被告が無罪となったことにTwitterで疑問を呈しており、人々から注目を集めている。
（TechinsightJapan編集部　c.emma）