“そたりこ”のバレンタイン事件も　『月とオオカミちゃんには騙されない』最終回前に振り返る“後半ハイライト”

　最終回を目前に控え、ますます波乱の展開を見せる『月とオオカミちゃんには騙されない』。中間告白を経て、脱落者発表を終えたメンバーは、混乱の渦中にいた。新たな恋の出発や波乱の三角関係など、デートのたびに大きく揺れ動く恋模様からは目が離せない。今回は、後半戦である第7話から第11話まで、それぞれの中で特に盛り上がりを見せた部分をピックアップして紹介したい。

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■第7話「ナナ×とおる×あずさの叶う恋と散ってゆく恋」
　脱落者発表の直前、とおる（堀江亨）とナナ（加藤ナナ）の気持ちは最高潮に盛り上がっていた。第7話では『SDGs 推進 TGC しずおか 2020 by TOKYO GIRLS COLLECTION』のステージを見学するために、あずさ（大原梓）ととおるが会場を訪れる。ステージを見学したあと、とおるとあずさは並んで夜道を歩いていた。そこであずさが「（ナナととおるを）応援したいって気持ちもあるけど、正直今はまだ諦められていないところもあって」と中間告白の後から引きずっていた本音をとおるに告白。しかし、とおるは「正直、今気になっているのはナナで、オオカミだとしても、俺はナナにいこうかなと思ってる」とナナのことで頭がいっぱいの様子だった。この答えを聞いて、あずさは「応援する」ととおるの背中を押す。涙を浮かべて話すあずさの姿には、胸が痛んだ。

■第8話「みんなが見守る中、ナナの前に赤い花火が上がる」
　脱落者発表の日、女子メンバーは涙ながらに花火を待つ。残すはヒナ（Hina）とナナ。 視聴者による“オオカミちゃん投票”で票数の多かった二人だ。ヒナの番、そっと白い花火が打ち上がる。その瞬間、脱落者はナナに確定した。メンバーから次々に嗚咽が漏れる一方で、とおるとナナは放心状態。みんながナナを囲み別れを惜しむ中、ナナは目に涙を溜めながらも「泣かないで」とメンバーを慰め、気丈に振る舞う。そんなナナを強く抱きしめるとおる。すると、ナナはとおるの胸に顔を埋め、「落ちたくない……」と声を震わせるのだった。両想いのナナととおるに訪れた試練に、『オオカミ』シリーズの残酷さを思い知る。

■第9話「りこの太陽LINE　みんなを励ます最年少の元気印」
　脱落者発表のあと、メンバーはみんな浮かない顔で作業をしていた。静かなアトリエ作業の中、突然LINEの音が鳴り響く。正体は、りこ（莉子）だった。りょうすけ（曽田陵介）とすでに安定しているりこは「元気出してもらうためにも、みんなに太陽LINEを使いたいなと思って」とみんなを気分転換に連れ出すために、太陽LINEを使用。作業が滞らないようにするために、事前にりょうすけにも相談し、彼はアトリエに残ることを決めていた。最年少でありながら、周りを見て行動するりこの優しさに、多くの視聴者が感動と元気をもらったことだろう。

■第10話「“そたりこ”の胸キュンバレンタイン」
　突然、りこから話があると呼び出されたりょうすけ。りこは俯きながら、言いにくそうに「揺らいでいるというか……」と、りょうすけから心変わりしつつあることを吐露する。まさかの告白に、ショックを受けるりょうすけは「だれ？　ちなみに。コア（Novel Core）？」と心配そうに尋ねた。静かに頷くりこ。明らかに落ち込むりょうすけは、悲しそうに背を向ける。すると、りこが突然「ハッピーバレンタイン！」と声を弾ませ、サプライズでバレンタインのプレゼントを手渡すのだった。「うそでしょー!?」と叫ぶりょうすけに、「嘘だよ全部！」と満面の笑みで伝えるりこ。安堵と嬉しさで泣きそうになるりょうすけは、改めて「嘘だよね？」とりこの気持ちを確認し、最後には二人して声を上げて笑っていた。嘘の心変わりから、突然甘い雰囲気になるそたりこの姿に、思わず見ているこっちまでにやけてしまう。序盤からずっと変わらずにラブラブな二人の様子を見て、改めて幸せな気持ちになった。

■第11話「心が揺れる恋模様　とおるがあずさを見つめるわけは？」
　しょうたろう（岡田翔大郎）との太陽LINEデートから帰ってきたあずさは、なぜか一人。わかりやすくあずさの存在を気にかけるとおるは、彼女から目が離せない。しょうたろうとあずさがたくさん話せたらいいと、太陽LINEデートから身を引いたとおるだが、「なんとも思っていない」という言葉は果たして本心なのだろうか。作業をしながらもあずさをずっと見つめるとおるの心は今、一体誰のことを想っているのかが気になるところ。ナナが脱落したことで、とおるを中心にした恋愛模様は徐々に波風が立っていく。第7話では、きっぱりとあずさの気持ちを断っていたとおるだが、最後にはどちらを選ぶのか。彼の今後の立ち居振舞いに注目したい。

　3月22日の第12回放送を経て、次回はついに最終回。脱落者であったナナの復活が叶わなかった今、11名の恋がさらに複雑に絡み合っている。『オオカミ』シリーズのシビアな部分は、期間が決まっていることだろう。どれだけ距離を縮めても、期間内にお互いの心に届かなければ、結ばれないこともある。果たして、誰が“オオカミちゃん”だったのか。それぞれの決断によって、どんなドラマが生まれ、何組のカップルが誕生するのか。目が離せない展開となりそうだ。（文＝Nana Numoto）