加藤ナナ、憎めない人柄と愛らしさ YouTube「かとちゃんねる」の“エンタメ性”を徹底解説

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2020年03月29日 11:01  リアルサウンド

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「かとちゃんねる / 加藤ナナ」動画サムネイルより

 今年3月に入ってから、ファッションモデル・加藤ナナの公式YouTubeチャンネル「かとちゃんねる / 加藤ナナ」(以下、「かとちゃんねる」)を連日連夜で視聴している(チャンネル開設は2020年2月3日/動画初投稿は2020年2月21日)。というのも、彼女は本日3月29日で最終話を迎えるAbemaTVオリジナル恋愛リアリティーショー『月とオオカミちゃんには騙されない』(以下、『月とオオカミちゃん』)に出演していたものの、女子メンバーに紛れた絶対に恋をしない嘘つきの“オオカミちゃん”を予想する視聴者投票の結果、オンエア中盤にして無念にも脱落してしまったからだ。


(関連:ナナ、復活なるか? イレギュラーな事件連発の『月とオオカミちゃんには騙されない』第12話


 加藤の意中の相手だったとおる(堀江亨)との、こちら側までニコニコせざるを得ない仲睦まじい光景も観ることができないと思うと寂しいし、彼女の脱落発表時に、彼らが最後に別れを告げた場面は涙なしでは語れない。そんな出来事があってから、「かとちゃんねる」をひたすらに視聴する毎日が続いている。そこで本稿では、これまでの同チャンネル企画におけるハイライトを振り返りながら、我々視聴者が「かとちゃんねる」にどのようなエンタメ性を求めているのかを考えてみたい。


 まずは、加藤ナナのプロフィールを改めておさらいしよう。日本とオランダのハーフとして生まれた加藤だが、その出身は意外にも群馬県とのこと。“ドール系モデル”と称される瞳がぱっちりとした顔立ちで人気を集め、ファッション雑誌『Ray』『LARME』では専属モデルとして活躍。なかでも『Ray』では、趣味の料理に関する連載「#かとうごはん」も担当している。また、「かとちゃんねる」は今年2月の開設以来、本稿を執筆している3月27日時点で登録者数2.8万人を突破。これまでに同チャンネルでは、『月とオオカミちゃん』メンバーの似顔絵企画や、スキンケア・メイク動画などを公開している。


 『月とオオカミちゃん』では、とおるに対して積極的なアプローチを仕掛け、乙女な一面を覗かせていた一方、もはや友だちとして気を許したコア(Novel Core)やりょうすけ(曽田陵介)の前では、ソファーにぐだっと“同化”してマスコットのような姿になるなど、加藤の素の表情を観ることもできた(ちなみに、このシーンにおける“かわいみポイント”は、彼女のオーバーオールを活かしたファッションにもあると思う)。今回の「かとちゃんねる」もまた、そんな加藤の自然体な姿をますます楽しめるチャンネルとなっている。


 実際に、記念すべきチャンネル初企画は、モデルのイメージとはかけ離れた衝撃的な場所で撮影されていた。その場所とは、女の子らしいオシャレさとは程遠い“せんべろ居酒屋”。彼女の横に差されたメニューには、「ちょい呑みセット」の文字がでかでかと掲げられ、何とも言えない情緒を醸し出していた。その後、2軒目にハシゴをした際にも、サワーを口にしながら「あーウマ! 五臓六腑に染み渡ってる」としみじみと語るなど、『月とオオカミちゃん』を通してもっと知りたかった加藤のフランクな一面が、さっそく発揮されている。


 また、現時点の“神回”といえる企画が、特技のサッカーで20回連続リフティングに挑戦する動画「【検証】サッカー歴6年のモデルはリフティング何回できる?」。本番前に「加藤のカッコいいところ見せちゃおうかな〜。惚れんなよ?」と、大物選手ばりに大見得を切るのだが、なんと9回目であえなく失敗。「ちょっ!$%#&?」と謎の奇声を発して膝から崩れ落ちたかと思えば、番組ディレクターに泣きの一回を懇願するなど、エンターテイナーとして100点満点中120点オーバーの流れを見せてくれた。


 あわせて、前述した「#かとうごはん」も動画化が実現。同企画では、好きな人への“カレごはん”として、彼女の祖母の得意料理だという筑前煮の腕前を披露した。途中までは順調な手つきで調理を進めていた加藤だが、火が通りにくいという鶏肉をあらかじめ炒めながら、「できる女っぽい?」と得意げに口にした直後に、スタッフ陣から「鶏肉でかくない?」とまさかのツッコミが。実は、加藤は鶏肉を筑前煮の一口サイズではなく、唐揚げほどの大きさで火にかけていたのだ。すかさず、「連載が打ち切りになっちゃう」と大慌てでリカバリーを試みるなど、またしても爆笑必至な“問題企画”にまでなってしまっていた。


 先程の彼女の言葉を借りれば、精一杯に余裕な表情で“できる女”を演じるものの、そこには必ずオチがついてくる。それでも、“終わりよければすべてよし”と言わんばかりに、最後には満足げな笑顔で動画を締めくくる加藤。その憎めない人柄や愛らしさこそ、視聴者が「かとちゃんねる」に求めていたエンタメ性であり、『月とオオカミちゃん』を通してもっと見ていたかった彼女の魅力に違いない。『月とオオカミちゃん』共演メンバーから、ムードメーカーとして親しまれていたのにも大きく頷けるのではないだろうか。


 さらに、同番組で、二人きりでの買い出しにとおるを誘った際の「食材を買いに行こうと……思うんだがし」という赤面しながらの発言や、「かとちゃんねる」の締めくくりの挨拶「お達者で〜!」など、“かとう語”と呼ばれる独特な言い回しもまた、動画を観るうちに癖になるポイントのひとつだ。そのほかにも、男子でさえ思わず惚れ惚れと見入ってしまうスキンケア・メイク動画や、YouTuberの定番といえる「100の質問に答える」企画など、彼女を構成するあらゆるパーツが詰め込まれた場所こそ、「かとちゃんねる」なのだろう。


 本日で最終話を迎える『月とオオカミちゃんには騙されない』。先週末で残念ながら、加藤の復活がないことが発表された。果たして、とおるの最後の決断を通して、彼女の想いは少しでも報われるのだろうか。どんな結末を迎えたとしても、「かとちゃんねる」では加藤ナナが幸せを届けてくれる。いつ、どんな時でも、笑顔になりたい時には「かとちゃんねる」まで戻ってこよう。(文=一条皓太)


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