達成なら10年ぶり！ロッテに「100打点超え」選手は現れるか…？

◆ 10年を最後に100打点者なし

　3月20日に開幕が予定されていたプロ野球だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開幕が無期延期となった。新たな開幕時期に関しては、感染状況を注視しつつ4月下旬から5月上旬に発表する予定となっている。143試合の開催が難しい状況となっているものの、マリーンズがリーグ制覇目指す上でも、先日挙げた日本人投手のシーズン2ケタ勝利に加え、100打点以上挙げる選手が必要になってくる。

　昨年のマリーンズの打線を振り返ると、チーム得点数はリーグ2位の642得点を挙げたが、チーム最多打点はレアードの89だった。18年は井上晴哉が99打点と100打点に一歩届かず。17年は鈴木大地の52打点、16年がデスパイネの92打点と、10年に井口資仁が103打点を挙げたのを最後に、10年間100打点以上記録した選手がいない。

▼2011年以降のチーム最多打点選手
11年　73打点　井口資仁
12年　61打点　角中勝也
13年　83打点　井口資仁
14年　61打点　クルーズ
15年　73打点　クルーズ
16年　92打点　デスパイネ
17年　52打点　鈴木大地
18年　99打点　井上晴哉
19年　89打点　レアード

◆ 優勝チームは100打点が多い？

　直近5年間のパ・リーグ優勝チームの最多打点選手を見ると、15年のソフトバンクを除いて、16年以降は100打点以上挙げている選手がいる。強打で打ち勝ちリーグ連覇を達成した西武は、18年が浅村栄斗、山川穂高の2人で251打点を稼ぎ、浅村が抜けた昨季は中村剛也、山川、森友哉の3人が100打点以上をマークした。ここ4年を見ても、打点王を獲得した選手が所属するチームがリーグ優勝している。

　また、15年のソフトバンクは100打点以上挙げた選手こそいなかったが、チームトップの柳田悠岐が99打点、次いで李大浩が98打点、松田宣浩が94打点と90打点以上の選手が3人。さらに内川聖一も82打点と、中軸がかなり機能した印象だ。

▼最近5年間のパ優勝チームの100打点以上
・15年　ソフトバンク
なし

・16年　日本ハム
110打点　中田　翔 ☆

・17年　ソフトバンク
103打点　デスパイネ ☆

・18年　西武
127打点　浅村栄斗 ☆
124打点　山川穂高

・19年　西武
123打点　中村剛也 ☆
120打点　山川穂高
105打点　森　友哉

☆は打点王

◆ レアード、井上に期待

　リーグ制覇を目指すうえでも、ポイントゲッターがカギを握る。現状のマリーンズ打線で目を向けると、レアード、井上晴哉といった長打を打てる2人にかかる期待が大きい。

　チームトップの89打点を挙げたレアードは、昨季開幕戦で値千金の逆転3ランを放つなど、3・4月は打率.352、8本塁打、19打点。5月が終了した時点ではリーグ3位の39打点を挙げていた。5月と7月は月間20打点を挙げたが、8、9月の2カ月で18打点。得点圏打率も.231だったことを考えると、シーズン通して安定した勝負強い打撃を披露して欲しいところだ。

　18年に99打点を挙げた井上は、春季キャンプで「（打点が）チームに一番貢献が高いと思うので、ホームラン王もそうですけど、打点王とかもチームにとっていいことだと思う。狙っていきたいです」と打点に強いこだわりを見せた。

　また、今季2年目を迎えるマーティンにも注目したい。得点圏打率は.188だったが、昨季途中加入ながら52試合の出場で14本塁打、39打点をマーク。本塁打と打点はオールスター明けだけの成績だとチームトップで、リーグでも本塁打、打点ともにリーグ5位だった。昨季は2番や3番を打つことが多かったが、任される打順によっては、打点の大幅アップも見込めそうだ。

　シーズンがいつ開幕するかわからない状況ではあるが、マリーンズの打者にはシーズン100打点の壁をぜひ破って欲しい。

文＝岩下雄太