STCC:盟主PWR包囲網完成。開催延期のなか強豪チームが続々と2020年体制を発表

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2020年04月13日 17:41  AUTOSPORT web

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2020年もKågered Racingと契約延長し、チームと8年目のシーズンを戦うことが決まったアンドレアス・アールベルグ
開幕延期が決まっているなか、2020年のSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権に向け、有力チームが続々と体制を発表している。フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRを走らせるKågered Racingは引き続き3台のマシン投入をアナウンスし、現チーム王者のBrink MotorsportはアウディRS3 LMSの新カラー公開と同時にテストを開始。さらに古豪Brovallen Designは19歳の新鋭を起用するなど、各陣営それぞれが盟主PWR Racing包囲網を構築している。

 2019年のSTCCことTCRスカンジナビア・シリーズで年間2勝、6度の表彰台を獲得し、ランキング4位となったアンドレアス・アールベルグは、ふたたびKågered Racingと共闘で3台のフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRのうち1台をドライブすることが決まった。

「これでチームとは8年目のシーズンを迎えることになる。僕らには毎年前進している手応えがあり、2020年こそはタイトル獲得に挑戦できる準備が整ったと感じている」と、難しいシーズンオープンを前に意気込みを語った30歳のアールベルグ。

「目標は高く掲げるべきだと思うし、実際2019年は最終戦までタイトル獲得の権利を残して挑むことができた。2020年の目標は順位表の上位3つのみで、2019年の結果はすべてをポジティブに感じさせてくれる。Kågered Racingとすべてのパートナーのためにも良い戦績を残したいね」

 2020年から新体制として工作機器メーカーの『Milwaukee Tool(ミルウォーキー・ツール)社』とのジョイントを決めたチームオーナーのミッケ・カヤードも、新たなシーズンに向け「力強いリザルトを期待する」と続けた。

「アンドレアスはここ数シーズンでドライバーとして大きな進歩を遂げ、2019年の彼のリザルトはチーム全体を本当に勇気付け、メンバー全員に強いモチベーションをもたらしてくれた」とカヤード代表。

「ドライバーとしてのアンドレアスも、我々チーム全体も、2020年こそは次のステップに進む準備ができているよ」

 2019年に続き、今季もKågered Racingはグリッドに3台のマシンを並べる計画で、アールベルグはすでに発表済みのエミール・パターソン、ミカエル・カールソンとともにシリーズを戦うことになる。

 一方、ドライバーズタイトルこそPWR Racingのエース、ロバート・ダールグレンに奪われはしたものの、2019年チームタイトルを獲得しているBrink Motorsportは、2020年シーズン向けアウディRS3 LMSの新リバリー披露と同時に、最初のプライベートテストを完了した。

「ふたたびシリーズに参加することができてうれしいよ。今回は僕らチームやドライバーのみの限られた環境でのテストになったが、3台のアウディ全車をトラックで走らせ、各車両がうまく機能することを確認できて有意義な時間になった」と語るのは、ドライバー兼チーム共同創設者であるトビアス・ブリンク。

 スウェーデンのユンビヘッドに位置するショートサーキットで、ブリンク以下、ハンス・モーリン、フレデリック・ブロムステッドの3名が参加したテストは成功裏に終えたものの、チームとしても世界のすべてのカテゴリー同様、開幕のために条件が改善するのを待つ時間が続いている。

「僕らはSTCCオーガナイザーと密接に協力して、2020年に向け可能な限りポジティブな状況を作れるよう努力している。世界の健康状況を完全に尊重し、開幕を延期するとした組織の決定を完全に支持しているし、僕らの見解でも他の選択肢はなかったと考えている」とブリンク。

 またSTCC創世記からシリーズに参画し、TTA時代にはフォード・モンデオやシトロエンC5などで戦ったBrovallen Designは、新たにノルウェー出身の19歳マグナス・グスタフソンと契約。チームのアウディRS3 LMSを託すことに決めた。

「STCCこそ、幼い僕に『この世界に進みたい』と思わせてくれた原初体験のシリーズでもあるんだ」と語ったグスタフソンは、2019年に本格的キャリアをスタートしフォーミュラ・ノルディック・シリーズでランキング7位の戦績を残した。

「これが前輪駆動ツーリングカー初挑戦になるけれど、いきなりトップを争えるなんて幻想は抱いていない。願わくば(併設される)ジュニア選手権のランキング争いに加われると最高だね」

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