中学野球の新星、東京インディペンデンツ、新ユニフォームが完成!

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2020年04月13日 17:42  ベースボールキング

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今年、東京都で結成された東京インディペンデンツは、どの少年野球団体にも所属しない少年野球チーム。中学生を対象に「すべては選手の未来のために」をコンセプトとして設立されたユニークなチームだ。この度、待望のユニフォームが完成した。

ユニフォームはMLBのロサンゼルス・ドジャースのデザインを基調にしている。

 



「日本のアマチュア球界の常識に囚われないという意味で、まずはキャップのツバはフラットにしました。ヤンキースを真似たユニフォームのチームはよく見ますが、ドジャースはあまりないことや、西海岸のような自由な雰囲気のチームしたいこと、そして選手からの要望もあったことから、このデザインにしました」

ユニフォームを担当した佐藤謙太さんは話す。

東京インディペンデンツは、硬式、軟式両方のボールで野球をする。グラウンド状況や相手チームなどで、柔軟に対応をするのだ。
公式戦はないが、年間20〜30試合を行う中で、野手には一定以上の打席、投手にも登板機会を確保する。またポジションは固定しない。
いろんなレベルの子供が試合に出場することで経験値を高めてもらおうということだ。

また、東京インディペンデンツは「野球肘」など、子供の野球障害にも最大限の配慮を行う。
指導者も健康障害について常に勉強し、アップデートするという。

監督は、横浜高校時代は捕手として成瀬善久とバッテリーを組み、2003年のセンバツで準優勝。東北福祉大でも全国優勝。日本通運でも都市対抗に出場した太田智英監督。
野球エリートとしてトップレベルで野球をしながらも、常に野球人口の減少、子供たちの野球環境の変化が気になっていたという。

ヘッドコーチには川和高校、慶應義塾大から2007年大学社会人ドラフト1位でヤクルトに入団した加藤幹典氏が就任。
普通の少年野球チームでは考えられない豪華な指導者が、子供たちに野球を教える。

しかしこうしたトップクラスの指導者は、いわゆる「根性野球」とは一線を画した「楽しい野球」「自分の力で成長する野球」を目指している。
目の前で「勝つ」ことよりも、子供が高校以上で、大きく成長することを第一に考えている。

一般の少年野球では、使用する用具は連盟の承認がなければならない。指定メーカーの用具を購入するなど制約がいろいろある。
また、デザインやマークにも制約があるが、東京インディペンデンツにはそうした制約は全くない。
キャッチャーのヘルメットや防具もこういうデザインだ。



佐藤謙太さんは話す。

「野球用具においても従来の常識に囚われない方針です。キャッチャーマスクはヘルメット型、グラブはカラフルな物でも全く構いません。グラブにメーカーのロゴが2ヵ所以上あると公式戦で使えないそうですが、そのルールに何の意味があるのでしょうか? 道具のデザインでも楽しめた方が絶対に良いと思います。」

「野球好き」のこだわりがあふれている。

またサングラスの使用も奨励している。
紫外線の強い日中に野球をすることで、目を傷めるリスクが常にあった。しかし日本では高校野球以下のアマチュア野球では「青少年にふさわしくない」という理由で使用が禁止されてきた。アメリカでは考えられない状況だ。

これまで少年野球では「格好いい」という要素はほとんど考えられてこなかった。しかし、子供が野球を好きになる動機は、圧倒的に「野球は格好いい」からだ。
大人は何かと「質実剛健」を押し付けがちだが、東京インディペンデンツは、ユニフォームや用具の考え方も根本から違っている。

新型コロナウイルスの感染拡大で、東京地区は経済活動も含め、大きな制約がかかっている。船出したばかりだが、東京インディペンデンツは合同での練習ができなくなっている。

東京インディペンデンツは、こうした状況下でも体を動かし、トレーニングを続けるために「オンライン勉強会」を実施、自宅にいる子供に、野球に役立つ様々なトレーニングの方法などをレクチャーしている。

 



こうした面でも、東京インディペンデンツは一歩先を行っている。

新型コロナウイルス禍は、大人も子供も憂鬱になってしまっているが、それだけに開幕時には、子供たちの元気な歓声が響き渡ることだろう。(文・写真:濱岡章文)

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