ケリング20年1〜3月の売上高は前年割れ、ボッテガ・ヴェネタは10%増収

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2020年04月22日 20:12  Fashionsnap.com

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ボッテガ・ヴェネタの人気商品「ザ・ポーチ」 Image by: FASHIONSNAP.COM
「グッチ(GUCCI)」や「サンローラン(SAINT LAURENT)」を擁するケリング(KERING)が、2020年第1四半期(2020年1〜3月)の連結決算を発表した。連結売上高は320億3,200万ユーロ(約3兆7,458億8,000万円)で、前年同期から16.4%の減少となった。

 グループ全体の推移としては、新型コロナウイルス感染が拡大する以前の1月は好調だったが、2月からアジア太平洋地域の店舗が営業を休止したことで売上が低迷。3月にはヨーロッパとアメリカでも休業の動きが広がったほか、製造施設の閉鎖や観光客の減少も影響し、急激に業績が悪化した。
 ラグジュアリーメゾンの直営店の合計売上高は前年同期から19.5%減少。卸売売上高も6.8%低下した。一方でEC売上は急成長し、前年同期比21.1%増を記録した。また、3月に入ってから徐々に営業を再開し始めた中国本土の店舗では、売り上げに有望な兆候が表れているという。
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 ブランド別に見ると、グッチは前年同期比22.4%減と大幅に減収。今年1月と2月は西ヨーロッパで順調に売り上げ、北米では2桁の伸長を記録するなど好調なスタートを切っていたが、元々メゾンの収益はアジア太平洋や中国人観光客に頼っていたこともあり、パンデミック発生による打撃が大きかったと見られる。
 「サンローラン(SAINT LAURENT)」は、前年同期比12.6%の減収。元々アジア市場への露出が限られていたことに加え、第1四半期前半で西ヨーロッパと北米の売り上げが伸びたことで、グッチよりも減収幅を抑えることができた。「バレンシアガ(BALENCIAGA)」と「アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」も西ヨーロッパとアメリカ市場の好調により、アジア太平洋地域と日本での減収をほぼ相殺した。
 ダニエル・リー(Daniel Lee)がクリエイティブディレクターに着任した2018年以降、支持が高まっている「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は、前年同期比10.3%の増収を記録。アジア太平洋地域と日本では売上が減少したものの、北米で31.3%、西ヨーロッパで25.4%と大幅に売上を伸ばしたことで、直営店の合計売上高は前年からほぼ横ばいとなった。卸売売上高は2020年春夏コレクションの好調により55.1%増加した。
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