BEYOOOOONDS 小林萌花、編曲もこなす豊富な音楽知識とおちゃめな一面 キャラクター性を徹底解説

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2020年05月16日 10:01  リアルサウンド

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BEYOOOOONDS

 ハロー!プロジェクトの最新グループ、BEYOOOOONDS。2018年に結成され、2019年にシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』でメジャーデビュー。寸劇などの身体要素を取り入れた個性的な楽曲が話題を呼び、オリコン週間チャート初登場1位を獲得。同年末には日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。令和2年、さらなる飛躍が期待されているアイドルグループだ。


(関連:【写真】小林萌花


 楽曲も個性的なら、メンバーのパーソナリティーも個性的なのがBEYOOOOONDS。今回の連載企画では、メンバー12人それぞれのキャラクターについて、5つのポイントを立てて紹介していく。第11回は小林萌花。いわゆる“ONLY YOUオーディション組”3人のうちのひとりだが、はたしてどんな女の子なのだろうか。


●“フクムラダッシュ”でハロプロに興味を持つ
 2000年生まれの小林にとって初めての習い事は、幼稚園生の頃の水泳だという。兄とは仲が良く、小学生の頃には一緒にサッカーアニメ『イナズマイレブン』(テレビ東京系)を観ていて、劇中の技を真似したり、主題歌を一緒に歌っていたという。このアニメの主題歌を担当していたのはBerryz工房だったが、当時は特にハロプロのアイドルだとは意識していなかったそうだ。また、中学に入ってからは剣道部に3年間所属していて、剣道二段を取得。


 これらの経歴だけ見ると活発的な女の子だと思えそうだが、やはり小林の一番の特徴は、ピアノが弾けるというところだろう。彼女がピアノを習い始めたのは、水泳と同じく幼稚園生の頃。その後も小中高、そして現在もアイドル活動と並行して通学している音楽大学にて、継続してピアノおよび音楽理論を体系的に学んでいる。高校時代には『第8回ジュラ・キシュ国際ピアノコンクール』の高校生部門で第2位に入賞するなど、その腕前は確かだ。


 そんな彼女がハロプロに興味を持つきっかけになったのは、モーニング娘。’14のコンサート映像。2014年開催の道重さゆみ卒業公演を観て、足をつった道重のもとへその場の判断で駆け寄る譜久村聖という、ファンの間では“フクムラダッシュ”と呼ばれている名シーンに感動したという。


 そして2018年開催の『ハロー!プロジェクト“ONLY YOU”オーディション』へ応募。平井美葉、里吉うたのと小林の3名が合格となり、BEYOOOOONDSへ加入することになった。このオーディションは才能・技能を持つ女性を広く募集したもので、平井と里吉はダンス、小林はピアノという特技が買われての合格だった。同年12月のイベントにてファンの前へ3人がお披露目され、BEYOOOOONDSはここで現在の12人体制となった。


●BEYOOOOONDSのピアノマシーン
 古くは真野恵里菜、近年ではモーニング娘。の佐藤優樹や野中美希、Juice=Juiceの段原瑠々などピアノを得意とするメンバーは数名いるが、小林はその個性をより前面に押し出している。


 BEYOOOOONDS加入から3カ月後の2019年2月、小林による「シルバーの腕時計」ピアノ演奏動画がアップされた。モーニング娘。のアルバム曲を、自ら楽譜に起こしてピアノバージョンにアレンジ。演奏のみならず編曲まで手がけたことで、彼女のポテンシャルの高さをファンに広く知らしめた。


 BEYOOOOONDSのライブでは、小林はピアノを実際にその場で弾いている。場合によっては「ニッポンノD・N・A!」のようにショルダーキーボードを使用してパフォーマンスすることも。レコーディングでも小林がピアノ演奏することが多く、これまで「Go Waist」「アツイ!」「We Need a Name!」「きのこたけのこ大戦記」「小夜曲“眼鏡の男の子”」の5曲でピアノプレイヤーとして彼女の名前がクレジットされている。特に「小夜曲“眼鏡の男の子”」は、シングル曲「眼鏡の男の子」をピアノアレンジしたインストチューンで、小林のピアノプレイをじっくり堪能できる楽曲だ。5曲中4曲はYouTubeにてレコーディング映像が公開されている。


 コロナ禍の現状を反映して、自宅でも楽しめる動画が多数アップされている昨今。当連載の清野桃々姫の回でも紹介したが、BEYOOOOONDSは「眼鏡の男の子」「都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて」のアカペラバージョン動画を公開しており、そこでは小林のピアノを伴奏としている。本稿執筆の数日前には「ニッポンノD・N・A!」のセルフカバーバージョンも新たにアップされた。


 また、BEYOOOOONDS以外にもJuice=Juice「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」と、つばきファクトリー「ふわり、恋時計」のセルフカバー動画があり、そこでも小林はピアノ伴奏を担当。もともと、小林は他グループ曲のBEYOOOOONDSボーカルによるピアノ伴奏カバー動画の企画を考えていたそうだが、そこからグループ本体のボーカルによるセルフカバー企画に発展したそうだ(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds/entry-12591132037.html)。


 小林のピアノ特技はハロプロの外へも評判が広がっている。2019年5月放送のラジオ番組『クラシック大好きアイドル全員集合!』(NHK-FM)は、STU48の瀧野由美子と兵頭葵、SUPER☆GiRLSの石丸千賀といったクラシックの素養があるアイドルをゲストに招いた特番だったが、小林もスタジオゲストの一人として出演。番組内ではショパンの「革命」を小林がピアノ演奏する一幕もあった。今後もこういった類の仕事が増えていくのかもしれない。


 BEYOOOOONDSメンバーとしてアイドルの仕事をこなしつつ、音楽大学へも並行して通学するというのは並大抵のことではないと思うが、2019年1月更新の小林本人のブログ(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds/entry-12435636398.html)では、「特技のピアノは、数日間弾かないだけで技術が落ちていってしまうもの。それを武器として加入したからにはピアノを学び続けなくてはいけません。そのために、大学進学との両立を目指すことにしました」と大学進学の理由の述べたうえで、「私にとってハロー!プロジェクトへの加入は夢ではなくて、現実です。「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざも世の中にはありますが、私は二兎を追って二兎以上を掴んでいきます」と熱い決意を語っている。


●音楽理論に裏付けられたブログや動画
 前述したように、小林はただ単にピアノが弾けるというだけでなく、音楽に関する知識も豊富だ。彼女のブログは、その知識に裏付けされた内容が一般的なアイドルブログとは一線を画している。


 加入直後の2019年1月のブログでは、つばきファクトリーのシングル曲「デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい」のメロディが2つあるところからバッハを連想したり(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds/entry-12433392525.html)、同月の別の日には絶対音感と相対音感の違いについて語ったりしている(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds/entry-12432892251.html)。こういった傾向がだんだんエスカレートしていき、同年6月のブログ(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds/entry-12483323938.html)ではJuice=juiceのシングル曲「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」について、「Aメロとサビは2つキーが違くてサビの方がよりテンションが上がるような」「最後の「溶かしてよ」や「気づいてよ」の歌詞のメロディは「ドソドソド」と隣の音ではなく飛躍した音に移動しています」「「音が飛躍する」というのは「隣の音に移動する」よりパワーがいることなのでよりそこに力が込められているという考えになります」といったように、楽理的な指摘を交えてハロプロ楽曲を分析するという内容で書いている。現代のハロプロメンバーは、歌やダンスをするだけではなく、楽器を弾き、ついには音楽批評を行うまでその領分が広がっているのだ。


 現在BEYOOOOONDSが日刊ペースで更新しているYouTube動画「お家でもびよんず学校」の小林回でも、ブログと同じように音楽解説が主な内容だ。4月22日更新分ではクラシック音楽の歴史解説、29日更新分ではピアノ練習曲(エチュード)について、5月6日更新分ではリズム練習(ソルフェージュ)と、徐々に実践的になってきている。


 特に5月6日更新分のソルフェージュの回では、ハロプロ楽曲を例にとって16ビートについてわかりやすく解説。ハロプロの音楽においてつんく♂が常にこだわってきた16ビートが、こうしてハロプロメンバー自らによって解説される時代になってきたというのがなんとも感慨深い。


●納豆大好き小林さん
 小林の音楽以外の趣味としては、イラスト描きが挙げられる。アプリを使用して描いたイラストの、描き始めから完成までの過程データを動画にしたものがBEYOOOOONDS公式Instagramにアップされている。これを見るとかなりの腕前だということがよくわかる(参照:https://www.instagram.com/p/B-i4fs_lqdz/)。


 音楽やイラストなど、文化系の香り高い小林だが、おちゃめな面もある。BEYOOOOONDS初期の小林のアーティスト写真では、左手を口元に寄せ、右手は伸ばして鍵盤を弾く形に構えるという独特の決めポーズで撮影されていた。彼女はこのポーズがお気に入りだったようで、リリースイベントなどで「好きなポーズ」と称して何度か披露していた。他のハロプロメンバーも面白がって、何人かが真似したりしている(参照:https://twitter.com/BEYOOOOONDS_/status/1119861260248465410)。


 また、小林の好きな食べ物が納豆だというのも有名だ。茨城でBEYOOOOONDSのイベントがあった際に大量の納豆を買い込んだり(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds/entry-12477685781.html)、一岡伶奈と一緒に納豆食べ放題のお店に行って10パックも食べたりしている(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-chicatetsu/entry-12512843994.html)。普通は白米と一緒に食べることが一般的な納豆だが、小林はパックからそのまま食べることが多いそうで、ガチ感が漂っている(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12545656321.html)。


●尊敬する・仲の良いハロプロメンバー
 小林が尊敬するハロプロ先輩メンバーとしてよく名前を挙げているのは、モーニング娘。’20の佐藤優樹だ。佐藤もピアノを弾けたり楽理に詳しかったりなど、小林との共通点が多い。昨年3月まで放送されていたハロプロのレギュラーテレビ番組『The Girls Live』(テレビ東京系)の最終回には、中島卓偉をゲスト講師に迎えての「キャッチーなアイドルソングの作り方」というコーナーがあった。ここで出演したハロプロメンバーは小林、佐藤、そして野中美希(モーニング娘。’20)の3名。みんなピアノが弾けてある程度音楽の知識があるということで選ばれたのだろう(人選は中島によるものだったそうだ)。番組収録後は佐藤や野中との距離が縮まったと思われる。


 同じBEYOOOOONDSのメンバーでは、清野桃々姫との仲が良い。清野が小林に熱いラブコールを主にブログで送っているのは本連載の清野回でも触れたが、小林もそれを受け入れているようだ。3月7日放送のラジオ番組『金澤朋子のVivid Midnight』(NACK5)に小林と清野がそろって出演した際は、二人の相思相愛っぷりが存分に話されて、パーソナリティの金澤からは「何かもうカップル成立してんじゃん」という言葉が飛び出したほどだ。小林はピアノ、清野はヒューマンビートボックスやトークボックスなど、特殊技能を持つBEYOOOOONDSメンバー同士ということで惹かれ合うものがあるのかもしれない。(ピロスエ)


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