Kis-My-Ft2とファンの結束力が形に 『キスマイWEBFES』で届けたパフォーマンスの輝き

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2020年05月19日 06:01  リアルサウンド

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リアルサウンド編集部

 Kis-My-Ft2とファンが、またもや新たな形で結束力を見せつけた。


(関連:『Kis-My-Ft2 WEB FES Day1〜キスマイGo!〜編』視聴


 5月16日、突如発表された『Kis-My-Ft2 WEB FES』の開催。過去のライブDVDからセレクトした特別映像をYouTubeにて配信するという、彼らにとって初の試みだ。


 17日に配信された初回は『Kis-My-Ft2 WEB FES Day1〜キスマイGo!〜編』と銘打った入門編。ライブの定番曲や、ファンのみならず支持されているヒット曲のライブ映像を届けた。最後には、5月24日に第2弾「オラオラ編」の配信決定が告知されるサプライズも。


 所属レーベルavexのKis-My-Ft2公式ウェブサイトによると「これから先のWEBFESはみなさんの歓声次第」とのことだが「#キスマイWEBFES」「#エアToy2」など公式指定のハッシュタグは、Twitter上で軒並みトレンド入り。この盛り上がりを見るかぎり、しばらくは今後の展開に期待できそうだ。


 そもそもファン発信である「#エアToy2」。公式サイドが認知し呼びかけるなど、実に稀なことだ。キスマイメンバーも、気づけば「エアToy2」というワードをごく自然に使用している。すでに公になりすぎてはいるが、逆境から生まれた「エアToy2」は、彼らとファンをつなぐ合言葉。数年後、ともに今日を振り返ったとき、一瞬で笑顔になれる魔法の言葉だ。


 最新アルバム『To-y2』をひっさげ、4月から開催を予定していた『LIVE TOUR 2020 To-y2』。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、やむなく開催中止が続いていたが、15日夜、最後の希望であった福岡公演の中止が決定した。


 事態は概ね予測していたものの『To-y2』はパフォーマンスにも期待が高まる良盤。「1公演でも開催されれば、円盤化の可能性を望めるのでは」。そうしたわずかな期待もあっただけに「全公演中止」の言葉には、ずっしりと重みがあった。


 そんなファンの気持ちに寄り添うかのように、中止の発表は動画で、メンバー自身の言葉で届けられた。


 『Kis-My-Ft2 WEB FES』のお知らせが届いたのは、まさにその翌日。彼らは、ファンに落ち込む暇も与えない。それは、本来ドームツアー初日であった4月9日に「#エアToy2」でTwitterを賑わせ、キスマイメンバーに寂しがる暇を与えなかったファンも同じだ。


 あのときはファンがキスマイに、今回はキスマイがファンに、サプライズとポジティブな力を届けた。


 「ファンはタレントを映す鏡」とはよく言ったものだが、彼らとファンは逆境に強く、いつだって楽しい方向を向いている。


 そして、常に互いの存在を心の近くに置いているのだと、ステイホーム期間中の彼らのふるまいとファンの反応を見て実感する。


 5月17日18時、本来であれば『LIVE TOUR 2020 To-y2』埼玉メットライフドームでの公演が予定されていた時刻に『Kis-My-Ft2 WEB FES Day1〜キスマイGo!〜編』はスタートした。


セットリスト
1.Everybody Go
2.SHE! HER! HER!
3.WANNA BEEEE!!!
4.アイノビート
5.Thank youじゃん!
6.SNOW DOMEの約束
7.I Scream Night


 「入門編」の名にふさわしく、ジャニーズファンならずとも一度は耳にしたことのあるヒット曲が多く並ぶ。これまで行ってきたツアーDVDから厳選し、編集した特別な構成だ。


 衣装の裾をはためかせ、颯爽とローラースケートで駆けてゆく姿、7人いるからこそ完成する多彩なフォーメーション、ファンと一緒になって笑い合う姿。キスマイの魅力がぎゅっと詰まった第1弾だった。


 これでもかというほど汗をかき、全力で楽しみパフォーマンスするからこそ、彼らの笑顔はとびっきり眩しく、尊い。


 長く長く、決して平坦ではなかった道を歩んできた彼らは、何事にも全力で取り組むことのかっこよさ、そして美しさを、いつだって我々に示してくれた。


 世間では衣装の格差など騒がれたこともあったが、彼らは最初から「7人」だった。7人でなければ成り立たないものを、ライブではこうしてファンに魅せていたのだと、今更ながら知る。


〈この時代のチャンピオンさぁ 掴めNo1


カモンカモンカモン Everybody Go!〉(『Everybody Go』)


 デビュー当時はまだ若さの残る背中が、逞しく成長した。迷わず飛び込み、ついていきたくなる背中だ。この時代のチャンピオンも、No1も、もはや夢ではなく、彼らのすぐそばにある。ライブでのキスマイを見れば、そう確信せずにはいられない。


 先日放送された『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)にて、初のリモートライブを行ったKis-My-Ft2。ライブでも披露したことのない幻の名曲「君想い」に乗せて、今は離れ離れのファンへと想いを届けた。


 かつて同番組では、恩師・中居正広へのメッセージを込めたメドレーを披露。『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』においても、ファンの希望を熟知したセットリストを組んだ。曲の層の厚さにも驚くが、彼らのパフォーマンスには、常に誰かへの想いがある。だからこそ、ぐっと胸にくるのだと思う。


 ドラマやバラエティ番組など個々のメディア露出が増え、一般層からの好感度も高い彼ら。しかし、本領発揮ともいえる「パフォーマンスの魅力」には、まだまだ焦点が当たっていないと感じる。


 YouTubeという身近な手段で、Kis-My-Ft2のパフォーマンスを観ることのできる『Kis-My-Ft2 WEB FES』。どうか多くの人の目に止まり、彼らの魅力を知らしめるきっかけとなることを期待したい。ステージでの彼らの輝きは、ふと泣けてくるほどに、格別だから。(新 亜希子)


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