手越祐也から消えた「ジャニーズタブー」と「忖度マスコミ」――退所後の報じ方に変化は?

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2020年06月24日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

「週刊女性」7月7日号(主婦と生活社)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 手越祐也が電撃退所! まあ、あまり驚かなかったが。本日20時からの会見を、ジャニーズ事務所忖度のマスコミが、どんなトーンで報じるのか。注目!

第512回(6/18〜6/23発売号より)
1位「手越祐也 “ケンカ別れ退社”全真相!」(「週刊女性」7月7日号)
同「手越祐也 『もう我慢できねえ!!』反逆の退所通告」(「女性自身」7月7日号)
2位「不定期連載 有名人が仰天告白『あのとき、私は……』 宮崎謙介『報道後は裏切り者を特定するため人によって話す内容を変えていました』」(「週刊女性」7月7日号)
3位「シリーズ人間 小林麻美 私、66歳。パパ、81歳。夫婦で追い続ける芸能界の夢!」(「女性自身」7月7日号)

 芸能活動を自粛中だった手越祐也が6月19日、ジャニーズ事務所を退所した。発表では“合意解除”とされたが、しかし「週刊女性」「女性自身」ともに“ケンカ別れ”“反逆の退社”と銘打った。確かにそうなんだろう。

 ただし、両誌とも突っ込んだ内容はなし。そもそも手越は事務所と直接話し合うのではなく、弁護士をつけての話し合いだったというから仕方がない。「週女」は手越が芸能活動を休止してから、NEWSメンバーが誰一人手越に連絡をしなかったこと、また「自身」では、NEWSツアーがコロナの影響で中止になった上、スキャンダルで批判を受けたことで手越が「我慢できねえ!」と退所を決めたなど記されている。2誌の内容としては、そんなところだ。

 相次ぐジャニーズ事務所からの退所だが、しかし、ここまで手越を野放図にさせたのも、スキャンダルを屁とも思わせなかったのも、そもそもはジャニーズ事務所とマスコミのせいだ、ということは押さえなければいけない重要な点だ。

 マスコミは長い間、ジャニーズタレントの熱愛や不倫、乱交、そして警察沙汰まで数多くの不祥事を封殺してきた。もちろん「ジャニーズタブー」のためだ。

 その中でも手越は、異様にスキャンダルが多かったにもかかわらず、異様に優遇されてきたジャニーズタレントだった。ネットでは大騒ぎとなった7億円金塊窃盗事件容疑者との写真、未成年者との飲酒問題、また益若つばさ、きゃりーぱみゅぱみゅ、紗栄子、小嶋陽菜、柏木由紀など数多くの芸能人たちとの熱愛に、ナンパ女性の“お持ち帰り”、そしてコロナ禍での安倍昭恵夫人との“花見”、そして今回の緊急事態宣言下での2度にわたる飲酒・パーティ報道。

 しかし、最後の2回以外、マスコミはそれを大々的には報じることはなかった。たとえば安倍昭恵夫人との“お花見”では、ワイドショーがその証拠写真を紹介する際、手越の顔の部分には“ぼかし”を入れていたほど。それは手越がジャニーズ事務所の最高権力者だったメリー喜多川会長とその娘・藤島ジュリー景子社長の母子のお気に入りだったから。手越はジャニーズ事務所と御用・忖度マスコミに守られてきたのだ。

 だが、ジャニー喜多川社長が逝去し、タレント管理に厳しい滝沢秀明副社長体制になった。そしてジャニーズがコロナ感染防止支援のユニット「Twenty★Twenty(通称トニトニ)」を結成したにもかかわらず、その真逆の行動をとった。で、さすがのジャニーズも切れた。マスコミにも「お灸を据えて構わない」と容認した。で、今度は手越が逆ギレした、というわけだ。なんだかなぁ。

 そして本日23日20時、手越は会見を開く。これをマスコミがどう報じるか。マスコミ人脈や応援する人物も多いと言われる手越だけに、ワイドショーをはじめマスコミの動向に注目したい。

 改めて、やっぱりこやつ、まだまだゲスだった。元衆議院議員の宮崎謙介。2015年の議員時代、育休を取ると宣言し、イケメンであったことなどから世間の注目を浴び、しかし妻の出産直前に、自宅にタレントの宮沢麿由を引き入れ不倫密会、あえなく議員辞職したあの宮崎氏だ。その後、妻の金子恵美衆院議員は離婚ではなくやり直す道を選択、政界から引退した2人は最近でもワイドショーに揃って姿を表し、芸能人の不倫スキャンダルについて、自身の体験を踏まえ面白おかしくコメントするなど、何を考えているんだか、とツッコミたくなる御仁でもある。

 そんな宮崎氏のインタビューだったが、ひっくり返りそうになった。不倫劇についてこんなことを言い出したからだ。

「相手の女性とは知り合って間もないうえ、会ったのも2〜3回ほどだったので、どこから情報が漏れたんだろうと人間不信になりました」

 どの口が言う! まるで反省していないどころか、まるで被害者ズラ。さらには相手女性が情報源なのでは、とも取れる発言だ。確かに有名人の不倫(男)騒動が起こると、日本社会では必ず相手女性へのバッシングが起こる。「不倫をマスコミに暴露するなんて」「ベラベラしゃべって」「自分も誘いにのったくせに」――。まさに女性蔑視社会だから起こる現象だが、おそらく宮崎も、こうした考えの持ち主なのだろう。だから5年も経っているのに、自分の不倫を正当化する。そもそもチクられるようなことをしたのは、どこの誰だと思っているのだろう。

 さらに卑劣なのは次なる発言だ。

「報道後は裏切り者を特定するために、人によって話すことを変えて、その内容をメモしていました」

 裏切り者って、いったい何を言っているのか。そもそも裏切られるようなことを、マスコミに情報提供されるようなことを自分がしているという大前提を、この人はわかっていないのだろうか。

 開いた口がふさがらないが、もうひとつだけ、こんな言葉も紹介したい。

「僕自身、クリーンですよと表でアピールしているのに裏で汚職している政治家がいちばん嫌いだったんです」

 その言葉、そっくりそのままお返しします。

 久々に小林麻美の姿とインタビューを見て思い出した。あの不可解なスキャンダルを。2016年、突如浮上した「夏目三久が有吉弘行の子どもを妊娠」報道。だが、これに夏目の所属事務所・田辺エージェンシー社長で“芸能界のドン”田邊昭知氏が「事実無根」と大激怒、そしてマスコミは沈黙。そんななか、「週刊文春」(文藝春秋)が夏目と田邊社長の“親密ぶり”を報じたあの一件だ。

 もちろん田邊社長は小林の夫でもある。さらに、このスキャンダルと相前後して、引退中だったはずの小林の芸能界復帰も話題になった。とはいえ、その後もファッション誌などに顔を出す程度だったが。しかし最近になって半生本『小林麻美 第二幕』(朝日新聞出版)を出版、新たな活動として自分のキャリアを活かせる仕事をしたいと抱負を語るのだ。このタイミングは一体……。“芸能界のドン”に何か異変が起こっているのか!?

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