TWICE、“原点回帰”の新曲「Fanfare」から伝わる勢いと存在感  今、王道ポップチューンをリリースする意味

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2020年07月06日 06:01  リアルサウンド

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TWICE『Fanfare』

 最近『Nizi Project』やNiziUがきっかけで、TWICEに今さらハマってしまった! という声がちらほら聞こえてくる。ご安心いただきたい。全くもって遅くはないし、これから楽しいONCE(※ファンの総称)ライフが待っている。


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 改めてTWICEを紹介すると、韓国人メンバー5人(ナヨン・ジョンヨン・ジヒョ・ダヒョン・チェヨン)と日本人3人(モモ・サナ・ミナ)、そして台湾出身ツウィの9人組。メンバーの人数だけでなく、オーディション番組で選び抜かれたメンバーである点もNiziUと共通している。


■安定したフレッシュ感とブレない軸
 7月7日には結成記念日を迎え、現在デビュー6年目のTWICE、グループとしては中堅の域に差し掛かっている。そんな彼女たちの強みは“安定したフレッシュ感”。日韓で流行語にもなった「TT」やデビュー曲「Like OOH-AHH」など、過去の代表曲を今聴いても、TWICEの生き生きとした魅力を感じられるはずだ(個人的には「SIGNAL」推し!)。


 歌、ダンスなどパフォーマンス面はどんどん磨かれる一方、擦れた雰囲気はなくきちんと鮮度管理されている。それは不自然なイメージチェンジを図ったり、時代の流れに添えども踊らされることなく“らしさと軸”をぶらさなかったからだ。常にベースにあるのは「健康的な可愛らしさ」と「ポジティブなメッセージ」。


■ビタミンカラー×9人の個性かがやく笑顔で視覚的にも魅力的なMV


 K-POPシーンではよく、ムードメーカーや明るく元気なメンバーに対し“ビタミン”という表現が使われる。日本語で言うと「パワーを与えてくれる人」といったところだろうか。TWICEにおいてはグループそのものが「ビタミン」である。MVで目に飛び込んでくるのも主にビタミンカラー。ポップで鮮やか、見ているだけで自然と心が弾む。


 7月8日、1年ぶりに発売される日本6thシングル「Fanfare」のMVも再生数1300万回超え(7月5日現在)、眼福をくれるTWICEは健在。後輩NiziUのデビューで沸く中でも決して衰えない、彼女たちの勢いと存在感を再認識させられる。


■TWICEは“アジア最強のチアガール”
 ここ数年、ガールズグループのトレンドは“ガールクラッシュ”だ。自分を肯定する姿や強さ、そして完成されたパフォーマンスを見せることで支持を集めている。そんな中でTWICEは少し異彩を放つ存在だ。クールなカッコ良さというよりは、健康的なキュートさ。そして彼女たちからのメッセージは「自分の内なる部分」ではなく、「聴いてくれるあなた」へ向いている。


 新曲「Fanfare」もタイトルと力強いイントロから、現状に対するエールソングなのだとすぐに理解できた。全てを“YES or YES!”に変えるポジティブな歌詞。彼女たちの原点となった「CHEER UP」や2018年の「Wake Me Up」をも彷彿とさせる。


 TWICEを一言で表すならば、プロフェッショナルなチアリーダーだ。高度なダンスパフォーマンスを最後まで曇りなき笑顔で魅せきる。ミナの〈夜明けを告げる太陽〉という歌い出しから始まることにグッときたファンも多いだろう。これまで体調不良で思うように活動できなかった彼女だからこそ生まれる説得力と希望。陰で数多くの困難を乗り越えてきたからこそ、心から誰かを応援できるし、相手の心に届くのだと気付かされる。


■今だからこそTWICEは“ファンファーレ”で私たちを鼓舞し、前進させる
 シングルのカップリングには6月に韓国で発売した「MORE & MORE」Japanese Ver.が収録されている。トレンドを感じさせる挑戦的なハウス調、ダンスの難易度もグッと上がり“カッコいいTWICE”をアピールする一曲だ。こんな一面もある、という意外性にドキッとさせられたファンも多いだろう。


 このまま成熟した路線で突き進むかと思わせておいて、「Fanfare」で原点回帰。韓国ではイメージ革新を図りつつある彼女たちが、日本で王道ポップチューンを出す意味、それはここ最近の暗いニュースに落ち込む日本のファンたちを元気づけるためなのではないだろうか。そしてまた、思うようにライブ活動ができない彼女たち自身を鼓舞する曲にも感じられた。


やり直せばいい 何回だって
繋いだ手 離さないから
約束しよう Always by your side
(「Fanfare」)


 アジア最高のチアガール、TWICEのエールが一人でも多くの人に届くことを願っている。(K-POPゆりこ)


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