三越伊勢丹が、EC限定で展開しているSPAブランド「アームインアーム(arm in arm)」を7月31日をもって終了する。
アームインアームは、三越伊勢丹ホールディングスが推進するデジタル領域において「新世代の百貨店」を目指すための事業として2019年春夏シーズンにスタート。「あなたとわたしとみんなでつくるもうひとつの三越伊勢丹」をテーマに掲げ、座談会やインスタグラムを活用したアンケートによってユーザーから意見を募り、商品企画に反映している。また、売れ筋アイテムの分析や3Dサンプルシステムを導入して余剰生産と廃棄の削減にも注力。ヤフーのビッグデータを利用して開発したスカートを販売したほか、クラウドファンディングサイト「マクアケ(Makuake)」を使って注文を受け付けるなど、デジタル技術を駆使した実験的な事業として運営していた。
>>顧客の意見を反映した商品を販売、三越伊勢丹によるEC限定の新ブランド「アームインアーム」
最近は、新型コロナウイルスの流行でブランドの強みであった座談会や試着会が開催できず、ユーザーを巻き込んだ商品開発の計画について見通しを立てるのが困難になっていたという。グループ全体でデジタル事業の推進を加速させるために経営資源の選択と集中が必要であると考え、事業の終了を決断した。
グループでは今後、リアル店舗とオンラインをシームレスにつなぐ戦略を軸とし、化粧品オンラインサイト「ミーコ(meeco)」や食品宅配サービス「イセタンドア(ISETAN DOOR)」、紳士服のカスタムオーダーサービス「ハイ・テーラー(Hi TAILOR)」といったデジタル事業を強化していく。
■アームインアーム:公式サイト
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