第104回インディ500デイ1：ヒンチクリフが好スタート。琢磨も上々の走り出し

インディアナポリス・モータースピードウェイで開催される伝統のレース、第104回インディアナポリス500マイルレースが8月12日より走行がスタート。初日は古巣のアンドレッティ・オートスポートからスポット参戦するジェームズ・ヒンチクリフがトップスピードを記録した。

　11回目のインディ500参戦となる佐藤琢磨（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）は、13番手で初日を終えている。

　新型コロナウイルス感染拡大の影響で5月末の開催を断念し、8月開催に変更となった2020年のインディ500。無観客のインディアナポリス・モータースピードウェイで走行がスタートした。

　今年はフルグリッドとなる33台がエントリー。11時から走行が開始され、最初の2時間は参戦経験のあるドライバーたちが走行し、13時からの2時間は、ルーキーと久々に走行するドライバーに課せられるルーキー・オリエンテーションとリフレッシャープログラムの専有走行を実施。15時から全車対象のプラクティスとなり17時30分に走行を終えた。


　昨年と同じく最初にコースインしたのはジョセフ・ニューガーデン（チーム・ペンスキー）。初日は6番手で終えた昨年のシリーズチャンピオンは、念願のインディ500ウイナーとなるだろうか？

　アレックス・パロウ（デイル・コイン・レーシング・ウィズ・チームゴウ）をはじめ、今年も粒ぞろいなルーキーたちは、ルーキーオリエンテーションをクリア。

　世界三大レース制覇を目指し3度目のインディ500挑戦となるフェルナンド・アロンソ（アロウ・マクラーレンSP）もリフレッシャープログラムをすぐにクリアした。

　ドラゴンスピードUSAから参戦するベン・ハンレイは、チェック走行のみでタイムを記録することができず、リフレッシャープログラムをクリアするため明日は10時から走行が許可された。

　大きなクラッシュもなく初日の走行は終了。トップスピードを記録したのはジェームス・ヒンチクリフだった。古巣のアンドレッティ・オートスポートから参戦となる2016年のインディ500ポールシッターは、80周を走行し224.526mph（40秒0844）をマークした。

　6台体制で挑むアンドレッティ・オートスポート。2番手にマルコ・アンドレッティ、4番手にライアン・ハンター-レイと初日から速さを見せている。

「驚くべきことではないね。新しい要素がいくつかあり、そのひとつがエアロスクリーンだ。けれどアンドレッティ・オートスポート全員がこのレースに向けて準備している。6台の車を彼らのレベルで準備することは、とても印象的で、そのうち3台が初日のトップ5に入っている」

「ただプラクティスだからね。まだまだ長い道のりがあるよ。けれど、しっかりとしたパッケージがあることを知れて、強いキックオフになった。レース期間中、少しはい睡眠が取れそうだよ」とヒンチクリフはコメントしている。

　3番手にはスコット・ディクソン（チップ・ガナッシ・レーシング）が入り、トップ4をホンダユーザーが独占。

　シボレーの最上位は5番手のアロンソだった。アロンソは29周を走行し、223.238mph（40秒3158）を記録している。

　ルーキーの最上位は、8番手のアレックス・パロウ。4度目のインディ500制覇を狙うエリオ・カストロネベス（チーム・ペンスキー）が10番手となった。

「チームへの大きな信頼があったよ。僕がしばらく去っていなかったかのように、すべてが行われていた。これまでとまったく同じだったし、すぐに快適に感じた。素晴らしいコンビネーションだよ」

「走行日数は少ないけれど、とても興奮しているんだ。明日レースになればいいのにね」とカストロネベス。


　佐藤琢磨は、84周を走行。222.551mph（40秒4401）を記録。ふたりのチームメイトは下位に沈んだが、琢磨は13番手とまずまずの走り出しだった。

　明日13日も11時から17時半まで走行が予定。天候も晴れ予報となっている。15、16日に予選が予定され、23日に決勝レースを迎える第104回インディ500。

　日本では、第104回インディ500の決勝レースを8月24日午前2時からGAORA SPORTSで生中継が予定。日本期待の佐藤琢磨、そして注目のフェルナンド･アロンソがどのような結果を見せるのか、こうご期待！