大坂なおみ選手が米有名誌の表紙に登場 人種差別や故コービー・ブライアントとの思い出に言及

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2020年08月27日 10:51  Techinsight Japan

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『WSJ』の表紙を飾った大坂なおみ選手(画像は『大坂なおみ 2020年8月25日付Instagram「Nothing but love to @wsjmag for letting me be on their September cover.」(Photography : @micaiahcarter)』のスクリーンショット)
プロテニスの大坂なおみ選手が、米版『WSJ』(ウォール・ストリート・ジャーナル)の表紙に登場した。スポーティなファッショに身を包み、堂々とした佇まいで表紙を飾った大坂選手、インタビューではNBAレジェンドの故コービー・ブライアントとの思い出などについて語っている。

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女子シングルス世界ランキング10位の大坂なおみ選手は現在、ニューヨークで開催されている「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」に参戦中だ。その大坂選手が現地時間25日、様々なファッションに身を包んだ自身の写真を立て続けにInstagramに投稿した。

「9月号の表紙を飾らせてくれた『WSJ』にたくさんの愛を込めて。」

そう綴った大坂選手は、米版『ウォール・ストリート・ジャーナル』の表紙に登場したことをファンに報告した。健康美溢れるスポーティなファッションや、髪をタイトにまとめ大ぶりのアクセサリー&レザージャケットをコーディネートしたモード系ファッション、そして大胆なスリット入りドレスのセクシー系ファッションなど普段とは違ったテイストのコーデにも挑戦している。


そんな彼女の投稿には、

「美しすぎる」
「圧倒的な存在感がたまらない!!」
「あなたの遺伝子がほしい」
「溢れ出るオーラがまぶしい」

といった称賛コメントが多数書き込まれ、現在3万6000件超の「いいね!」を獲得中だ。


また大坂選手は同誌インタビューのなかで、日本人の母とハイチ出身の父との間にバイレイシャルとして生まれた自身が、日本で体験した“無意識による差別”について触れている。それは大坂選手がまだ幼い頃、あるテニス大会に出場した時に耳にした会話だった。日本人選手達が自分について「あの黒人の女の子」「あの子って日本人なの?」「違うんじゃない」などと話しているのを聞いてしまったそうだ。

大坂選手は大人になった今でも「自分のことをそんな風にとらえている人は多いんじゃないかって時々思う」と明かしており、日本で度々耳にするこのような心無い言葉は“憎悪”から来ているのではなく、異人種に対する日本社会の“無知”から来ている―と自身の見解を明かしている。また「アスリートは政治的発言を控えるべき」といった世間の風潮に対しても、大坂選手は強い反対姿勢を見せており、今後も日本で暮らす自分と似たような見た目の日本人のために、何か“基盤”となるようなものを築いていきたい―と抱負を語った。

今回のインタビューのなかで大坂選手は、今年1月にヘリコプターの墜落事故で命を落としたNBAレジェンド、コービー・ブライアントにも言及している。存命であれば42回目の誕生日を迎えるはずだったコービーを思い、大坂選手は今月23日に自身のInstagramに「あなたに会いたい」と綴っていたが、そんな尊敬する偉大なアスリートとの思い出を、

「彼が私のことを気にかけてくれていたなんて思いもしなかったけれど、私が試合に負けた時には、この経験から何かを学び取れってポジティブなメッセージを送って励ましてくれたんです。彼には本当に救われました。」

と回想している。「あなたのようになりたい」と伝える大坂選手に対し、「いや、君はもっと上を目指してくれ」と叱咤激励してくれたコービーは今も彼女にとって特別な存在のようだ。

新型コロナウイルスの影響による中断を経て、このたび久々に公式戦出場となった大坂なおみ選手。「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」の後には全米オープンの開幕も控えており、今後の大坂選手の活躍には引き続き世界中から注目が集まっている。

画像は『大坂なおみ 2020年8月25日付Instagram「Nothing but love to @wsjmag for letting me be on their September cover.」(Photography : @micaiahcarter)、「@wsjmag」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)
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