原田龍二が突如辞任した前横浜市長・中田宏に迫る!「濡れ衣騒動」の真相

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2020年08月29日 13:00  週刊女性PRIME

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(左から)中田宏、原田龍二

 お茶の間の人気者から、一転。文春砲が見事に当たり、急降下の展開になってしまった原田龍二。ただひたすら反省をし続ける彼が、同じく世間を騒がせた有名人と語り合う! 第13回は、前横浜市長の中田宏。世の中をもっとよくしたいという熱い思いは今でも変わらない! 原田の心にも飛び火したようで──。

 全裸俳優の原田龍二は、酷暑に負けない熱さですべてに全力投球。そして、自ら犯してしまった過ちを胸に刻んで前に進んでいる。

 今回、原田が手合わせするのは、前横浜市長であり、現在はコメンテーターや政治系ユーチューバーとして活動する中田宏。突如の辞任で世間を騒がせた彼だが、横浜市長時代には前代未聞の濡れ衣を着せられたことがあったという。そんな彼が、いま見ている景色とは──

 

  ◆   ◆   ◆

中田の反省点とは……

原田 はじめまして! 今日はよろしくお願いします。

中田 よろしくお願いします! 実は僕は政治家でして、横浜市長などをやってました。

原田 存じ上げております(笑)。この対談は、僕が昨年起こした女性スキャンダルが発端になってまして、反省というテーマでいろんな方とお話をして、生きる力を学ぶという企画なんです。

中田 女性問題を起こして、その後、力強く生きている、というくくりではなく?

原田 女性問題じゃなくて大丈夫です……!

中田 よかった! 僕は、「中田の愛人」を名乗る見知らぬ女性に横浜市庁舎で会見を開かれました。濡れ衣を着せられただけなので、女性問題には疎くて(笑)。

原田 濡れ衣のパンチが強い! 当時は、どのように乗り越えたんですか?

中田 僕の場合は、週刊誌にウソばかり書かれたので、精神的なダメージはあまりなかったんです。私の足を引っ張るための反抗勢力の捏造だ、とすぐにわかったので。

原田 なぜ陥れられてしまったんでしょう。

中田 僕は、横浜市長になってからバッサバッサと利権を切りまくっちゃったんですよ。それまで利権で甘い汁を吸っていた連中から利益を取り上げたから、恨みを買ってしまったんです。急速に改革路線を推し進めたので、反抗勢力側は誹謗中傷捏造と、あの手この手で僕をぶっつぶそうとしたということですね。

原田 そうだったんですね。「政治の世界は足の引っ張り合い」という言葉をよく聞くんですけど、中田さんの場合もまさにそれですよね。恨みを買わずに、改革はできないんでしょうか?

中田 誰からも恨まれずに改革をするのはありえないですね。ひとつ次善策があるとすれば、なるべく広く理解を求めて味方を作ること。僕はそこが甘かった。多勢に無勢ではなく、多勢に多勢で挑んでいたら、また違う方向に進んだかもしれないです。反省という意味だと、味方作りが足りなかったことかな。

政治は“自分の暮らし”

原田 日本国民の生活を豊かにするために政党とかの垣根をなくして「みんなで日本をいい国にしよう」と考えたら、足を引っ張り合ってる場合じゃないと思うんですけど、難しいんですかね?

中田 例えば、100人以下のコミュニティーなら一致団結できると思う。でも、一都市、一国ともなるとモノの考え方は多様化する。ましてや、自分の利益を守ろうとする人のパワーはすさまじいので、なかなか「みんなで国をよくする」という考えではまとまらないのが現状です。

原田 国会には、志と教養がある人々が集まってるのに、その英知が活かされていないのが不思議なんですよね。

 新型コロナや大規模災害など、いろいろな事象が起きているなかで“人の暮らしが豊かになる”とはどういうことかを考えて、政治に関心を持つようになりました。

中田 そう言ってもらえるとすごくうれしい! 政治は難しい、興味がないと感じている人が多いんですけど、それは違います。政治は“自分の暮らし”であり、自分ごとなんです。

原田 そうなんですよ!

中田 もっと多くの人が社会に関心を払って目を光らせていれば、政治家は間違いなく手を抜けなくなります。

 ところが、今の日本は、政治に関心を持っていない人が多い。投票率低いでしょ。だからムダに思える利権がスルスルと入り込んでいるのはたしかです。利権が温存されているのは、私たち国民の目が厳しくないから。

原田 中田さんが、政治家を志したきっかけについてもお聞きしたいです。

中田 僕は政治家の家系ではなくて、普通のサラリーマン家庭で育ちました。ただ、世の中に対してたくさんの疑問を抱いていたので、それらの疑問を解決したくて、政治の道に進んだんです。

原田 具体的には、どんな疑問を感じていたんですか?

中田 いちばん最初に感じたのは高校生のころ。駅の周辺に放置自転車がたくさん置いてあるのを見て「どうしてこんな状況になるんだ」と不思議でしょうがなかったんです。

原田「駐輪禁止」の貼り紙があってもおかまいなしですね。

中田 そう。放置自転車問題は、自然現象でもなんでもなくて、人が決めたルールと人の振る舞いの結果でしょ。“なるほど、社会は誰かがルールを決めているんだ”という当たり前のことに気づいて、やがて、政治に関心を持つようになりました。

YouTubeで伝える「政治」

原田 たしかに、放置自転車問題は、神様が作ったものでもなんでもないですよね。

 中田さんのように世の中に疑問を抱ける人は、選ばれた人だと思います。僕は放置自転車を見てイヤな気持ちになっても、すぐ忘れてしまうから「じゃあ俺が街を変える!」とは、なかなかなれないんですよね。

中田 いやいや、原田さんのように関心を持つことが大事です。だから、関心を持ってもらうために、YouTubeで「中田宏チャンネル」という無料動画を上げ、日本や世界情勢を解説してます。

原田 動画拝見しました! すごくわかりやすかったです。

中田 僕の見解を押しつけるのではなく、なるべくわかりやすく伝えるように心がけています。今度、原田さんの疑問にもお答えします!

原田 ありがとうございます!

原田 最近、「豊かな生活を送る方法」を子どもたちにどう伝えていくべきかについて、考えているんですよ。例えば、学校の授業では、普段出会えないようなおもしろい人生を歩んできた人が子どもたちに話をする機会を設けられないものかな、とか。そうすれば、子どもたちがいろんな価値観に触れられると思うんです。

中田 たしかに、社会の仕組みとして子どもたちに考える機会を与えるのは重要です。その一方で、親自身もわが子にいろんな価値観を伝えていく責任もありますよね。

原田 まずは自分の周りと。

中田 僕は横浜で子どもを育てたんだけど、都市は、お金を払えばたいていのものが手に入るきわめて人工的な街です。そこで、子どもに“何もない大変さ”を知ってもらうために毎年、夏休みに子どもたちを連れて「四国八十八か所」を巡っていました。行き帰りの飛行機以外は、1200キロすべて歩きました。

原田 すごいですね! お子さんたちに文句を言われませんでした?

中田 小学4年生くらいにスタートしたから、文句は言わなかったね。八十八の寺を巡って納経帳に御朱印をもらうという流れが「スタンプラリー」みたいで楽しめたのかもしれない(笑)。

 お遍路は僕のやり方だけど、いろんな価値観や道徳心を子どもに伝えていくのは、親の重要な役目だと思いますね。

原田 なるほど。実は僕、毎晩、近所のゴミ拾いを日課にしているんです。家の前の公園や、小さい子が遊ぶ砂場のゴミを拾って、自宅に持ち帰って捨てています。僕の行動を見ていたからか、うちの子どもたちはゴミをそのまま放置しないし、ポイ捨てなんて絶対にしません。もしかしたら、少なからず僕の道徳心が伝わっているのかもしれないですね。

中田 素晴らしい! 僕は横浜市長のときにゴミの分別の仕組みを導入しました。以前、全国のゴミ事情を研究したことがあるのですが、ゴミの分別が多い地域はポイ捨てが少ないことがわかりました。幼いころからゴミの分別に親しんでいたら、成長してもポイ捨てしなくなる。原田家は、親の姿を見せることで善の循環につながってるんですね。

 いやー、今日は本当にいい対談だなあ。あと3回くらいやりたいよ!

原田 アハハ!

本日の反省

原田 中田さんはいろんな知識もあるし、すごくクレバーですよね。視野が広くて多面的に物事をとらえていて、とても勉強になりました。人が豊かに生きるヒントも教えてもらいましたね。今は人々と政治をつなげるお仕事をしているけど、もう1度、政治の中心に行ってかき混ぜてほしい! 過去に経験された苦い思い出もあると思いますが、再び政界に戻られたら、中田さんの味方になって応援します。今日は熱い思いに触れられて大収穫でした!

PROFILE●

原田龍二

(はらだ・りゅうじ)●1970年、東京都生まれ。第3回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを受賞後、トレンディードラマから時代劇などさまざまな作品に出演。芸能界きっての温泉通、座敷わらしなどのUMA探索好きとしても知られている。現在、期間限定でYouTubeチャンネル「原田龍二の湯〜チューブ!」を配信中!

PROFILE●

中田宏

(なかだ・ひろし)●1964年、神奈川県生まれ。青山学院大学経済学部を卒業後、松下政経塾入塾。1993年、旧神奈川1区で衆議院議員に初当選、通算4期務める。2002年に政令市最年少で横浜市長に就任し、行財政改革を推進し約1兆円の債務を縮減する。2009年に退任。現在は、青山学院大学客員教授を務める。座右の銘は「先憂後楽」、趣味は『男はつらいよ』鑑賞。

(取材・文/大貫未来(清談社))

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