華原朋美、「薬物乱用で事務所クビ」報道も……彼女は「芸能界を引退すべきではない」と思うワケ

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2020年09月18日 00:12  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「大企業に勤めている次期社長だと言われている友達がいるんですけど」華原朋美
「週刊文春」2020年9月24日号(文藝春秋)

 タレント・華原朋美の周辺がかまびすしい。

 華原は昨年の夏に男児を出産したが、友人であるバイオリニスト・高嶋ちさ子からベビーシッターを紹介してもらったという。高嶋家の子どもたちもお世話になったという“実績”があるので信頼していたようだが、シッターが哺乳瓶でジュースを飲んでいる華原の赤ちゃんの両脚を持って、逆さづりにしていたことが発覚。驚いた華原は、シッターとの契約を打ち切り、逆さづりの動画をLINEで高嶋に送ったところ、「これのどこが虐待なの? うちもこれ大好きでいっつもやってもらってた(中略)。もしもこれを虐待と取るのだとしたら、おかしいよ」と、まるで「おかしいのは、おまえだ」と言わんばかりの返事が返ってきたという。

 華原は平常心ではいられないだろうが、高嶋とのトラブル報道の興奮が冷めやらないうちに、所属プロダクション尾木が、華原との契約解除を発表した。尾木プロの説明では、華原本人から「やめたい」と申し出があったそうだが、2020年9月24日号「週刊文春」(文藝春秋)は、実際にはクビだと報じ、その原因を「華原の精神安定剤や睡眠導入剤の乱用」だとしている。華原は最近になって、3回交通事故を起こしているが、その際も薬物の過剰摂取で酩酊状態だったと報じた。

 「文春」の直撃を受けた華原は、交通事故を起こしたことは認めていたが、薬の乱用は否定。逆に「なんでそんなに薬にこだわるんですかねぇ」とつぶやいたという。

 ここまで薬物の乱用を疑われるのは、過去のことが影響しているのではないか。華原は今から10年ほど前に、薬物の過剰摂取で救急搬送されたことがある。10年9月16日号の「女性セブン」(小学館)によると、タクシーに乗り込んだ華原が行先も告げずに眠り込んでしまったため、困った運転手が警察に華原を送り届けた。当時の華原は、本人いわく、「精神安定剤とか睡眠薬がないと生きられなくなった」状態だったが、芸能界復帰に戻りたい一心から断薬し、実際、12年に復帰を果たした。

 メンタルが極度に不安定だったり、処方箋薬であっても薬物の乱用がウワサされる芸能人は、仕事に穴をあけるリスクがあるので、制作側はあまり使いたくないというのが本音ではないだろうか。そもそも、新型コロナ肺炎の関係で、芸能界の仕事そのものが減っているだろうし、その上、華原は契約解除によって、守ってくれる存在である事務所もなくなってしまった。ネットでは「ともちゃんには幸せになってもらいたいのに、なかなかうまくいかない」と、華原の周りで起きる出来事を“厄災”とみなすコメントや、「育児に専念したら」と芸能界休業もしくは引退を進める声もあったが、私は華原の輝く場所は芸能界以外にはないと思う。

 華原を語る上で欠かせないのが、音楽プロデューサー・小室哲哉氏との交際だろう。深夜番組で時折見かけるグラビアアイドルだった華原が、小室氏との出会いによって、日本を代表するアイドル歌手になった。不思議ちゃんなのか、それとも精神不安定なのか、華原は歌番組で質問されても答えず、うなり声をあげたりすることもあった。フツウなら、番組のプロデューサーや司会者などから怒られそうなものだが、背後に超ヒットメーカー・小室氏が控えているので特にそんなこともなく、「そういうところがかわいい」と、かえって評価されてもいた。

 しかし、小室氏の心変わりで二人の関係は終わる。失恋は誰にとってもつらいものだが、華原の場合、小室氏を失うということは、曲を書いてもらえなくなることを意味するだけに、ヒットチャートからの転落は免れないだろう。当然、仕事も収入も減るし、これまでチヤホヤしてくれた人が去っていくことも想像に難くない。華原は失恋で全てを失ったと言って過言ではないだろう。

 華原が安定剤に依存しているとか、メンタルの調子が悪いという報道はたくさんあったが、それは、ある意味当たり前のことで、もしフツウの女性が同じ経験をしたら、とっくに自ら命を絶っているか、生きていても再起不能に追い込まれたように思う。

 華原が不安定であることは間違いないものの、その一方で念願の芸能界に復帰し、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の劇中曲「夢やぶれて」を歌って、世間から高い評価を得た。また、番組名は失念したが、芸能界復帰を目指していた頃、華原は「女の子を生んで、アイドルにしたい」と話していた。そして彼女は実際に、男児ではあるものの、40半ばで無事に出産を果たしている。さらに、「女性自身」(光文社)によると、所属事務所の社長に「痩せないと(ディナーショーの)ステージに立たせない」と言われたことから、1カ月に9キロを落とすダイエットに成功したなど、プロフェッショナルな一面を持っているのだ。

 極度に不安定でありながら、その一方で不運をはねかえし、やりたいこと、やるべきことを達成していく。弱そうでものすごく強い、もしくは“デキる”人なのが華原だと思う。その矛盾が華原の魅力で、だからこそ芸能界でしか生きられない人なのではないかと、私は思うのだ。

 また、華原は助けてくれる人にも事欠かないようだ。華原の家の部屋につけられたカメラの画像が動かぬ証拠となって、虐待騒動が表沙汰になったが、カメラ設置を勧めてくれたのは「大企業に勤めている次期社長だと言われている友達」だそうだ。小室氏は華原の恩人だろうが、小室氏がいなくても、華原は手を差し伸べてくれる人に事欠かない人生なのかもしれない。

 事務所を辞め、フリーとなった華原はYouTubeを始めた。「具合が悪そう」と心配する声もあるが、もともと不安定さが魅力な人だから、どんどん芸能界で突き進んでほしい。けれど、どんな理由であれ、交通事故が頻繁に起きているのは気になることではある。お子さんもいることだし、車の運転は控えつつ、芸能活動を頑張ってほしいと思わずにいられない。

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