コンクリートや梁がむき出しとなっている6階に、六本木で自生する植生を持ち込んだ「And yet we continue to breathe.」。キュレーターは石毛健太と、丹原健翔。会場では都市の表皮を反転させ、ビルの隙間や空き地に群生しているが見落とされている植物を、都会に生きる人間と重ね合わせた作品を展示。植物と人間の境界線を独自の視点で描く片山高志や郷治竜之介、林千歩の平面作品をはじめ、人間と植物の境目についてミクロな視点から描く山形一生の映像作品、一瞬のまばたきを永遠に留めるような喜多村みかの写真で構成されている。
ANB Tokyo最上階である7階では、「SOURCE/ADIT: Studio TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH」を開催。写真の機能や概念を拡張させながら2020年代を迎えた「東京」を多面的に再解釈していくプロジェクト「TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH(TPR)」のメンバーである顧剣亨、小林健太、小山泰介、谷口暁彦、田村友一郎、築山礁太、永田康祐、細倉真弓、三野新、吉田志穂、渡邉庸平ら11人の作品が並ぶ。写真家や現代美術家、建築家、メディアアーティスト、音楽家など多様な表現者たちの視点を源泉に、それぞれの特徴を生かした作品を通して、共働しながら模索していく「場」を表現しているという。