玉木宏『竜の道』織田裕二『SUITS2』がワースト入り、『半沢直樹』トップ独走! ドラマ視聴率ランク

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2020年10月21日 01:42  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

 新型コロナウイルスの蔓延により、初回放送が大幅に遅れたほか、スタート後に中断を余儀なくされた2020年の4月期ドラマ(民放、午後8〜10時台)。10月19日に最終回を迎えた織田裕二主演『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)をもって、全13作品が幕を閉じた。今回は平均視聴率ランキングの上位と下位のドラマをメインに振り返っていきたい。

 初回視聴率ランキング同様、圧倒的1位に輝いたのは、堺雅人主演のヒット作『半沢直樹』(TBS系)。当初は4月19日に初回が放送される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で撮影が進まず、3カ月遅れの7月19日まで第1話がズレ込んだ。前作(2013年7月期)の初回は19.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったところ、7年ぶりの続編では初回22.0%を獲得。歌舞伎俳優・香川照之(市川中車)、片岡愛之助、市川猿之助、尾上松也の熱演が話題となり、視聴率も右肩上がりに上昇していった。最終回(9月27日)は32.7%を記録し、全10話の平均は24.8%。前作の平均29.1%には及ばなかったが、ドラマの数字が伸びにくい近年において、驚異的な成績であることは間違いないだろう。

 2位は木村拓哉が主演を務め、6月18日〜7月30日にかけて放送された『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)。こちらも続編で、斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗といったお馴染みのメンバーが顔を揃えた一方、木村演じる主人公・島崎章が組織から独立した“私設ボディーガード”として再出発するという新展開も。また、木村の後輩で、関西ジャニーズJr.内ユニット・なにわ男子の道枝駿佑が新加入した。話数短縮によって全7話で終わるも、18年1月期の平均15.1%(全9話)を超える平均15.4%でフィニッシュ。安定して高数字をマークできる作品とあって、第3章の制作にも期待が高まる。

 ベスト3位に入ったのは、多部未華子主演『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)で、全9話の平均は15.0%。多部演じる家事が苦手なアラサー独身女子・相原メイが、大森南朋演じるスーパー家政夫・ナギサさんを雇うことから始まるラブコメディーだ。第1話は14.2%と好スタートを切り、初回ランキングでも、V6・井ノ原快彦主演『特捜9 season3』(テレビ朝日系)と、篠原涼子主演『ハケンの品格』(日本テレビ系)と同着で3位にランクイン。放送期間は7月7日〜9月1日で、最終話の翌週には本編のダイジェストに加えて、登場人物のその後を描いた『私の家政夫ナギサさん 新婚おじキュン!特別編』を放送、14.9%を記録した。

 続いては、視聴率に恵まれなかった3作品を紹介。11位は、米人気ドラマ『SUITS』を原作とし、織田とHey!Say!JUMP・中島裕翔がタッグを組んだリーガルドラマ『SUITS/スーツ2』。18年10月期に月9ドラマ枠で放送された同作の続編で、制作発表時に「全13話を超える“月9”史上、歴代最長の話数」と告知され、全15話放送となった。

 4月13日に初回がスタートするも、コロナ禍で撮影継続が難しくなり、3話以降の放送が延期に。7月27日に放送を再開してから、10月19日の15話まで駆け抜けたが、2ケタに届いたのは初回の11.1%のみで、もっとも低かったのは9話の7.0%。前作の平均10.7%(全10話)を下回り、続編は8.4%(全15話)となった。約8カ月に渡る長丁場の撮影を乗り越えた出演者&スタッフにとっては、悔しさの残るシーズンだったのかもしれない。

 ちなみに、同作は視聴率で大敗を喫しただけでなく、今期話数“最多記録”をも逃している。『SUITS/スーツ2』よりも1話多い全16話で完走したのが、内藤剛志主演の人気刑事ドラマシリーズ『警視庁・捜査一課長2020』(テレビ朝日系)。こちらは4月9日に初回を迎え、4話(4月30日放送)は、16年に連ドラシリーズが始まって以来の最高値14.5%を獲得している。

 ワースト2位は、春ドラマの中でも一番遅い7月28日に始動した玉木宏主演『竜の道 二つの顔の復讐者』(フジテレビ系)。原作小説『竜の道』は未完となっていたが、ドラマ版はオリジナルストーリーでラストまで描いた。視聴率は初回9.1%が最高値で、7話で5.4%にまで下降。2ケタに上昇することはできず、全8話の平均は7.0%。初回と最終回は2時間スペシャルで放送し、視聴者からは「今期のドラマはどれも話数調整があっただろうけど、『竜の道』はなんとか全8話で収めていてよかったな」「ラストは悲しい結末だったけど納得した」「内容はすっきりとした感じに変えていたけど、あの未完の原作をよく8話でまとめたな」と、好意的な声も上がっていた。

 最下位の作品は、初回ランキングと変わらず、鈴木京香主演『行列の女神』(テレビ東京系)。放送枠は、“働く人たち”をテーマにした経済ドラマ「ドラマBiz」(月曜午後10時台)。18年4月に新設後、いずれの作品も低視聴率にあえぎ、初回・全話視聴率ランキングのワースト3位以内が定番となっていた。『行列の女神』は同枠において最後のドラマとなったが、全8話の平均は5.1%で終了。7月に入って週替わりのバラエティーでつなぐも、20年10月の改編で新たにドラマ枠「ドラマプレミア10」を設置することに。『行列の女神』でも主演を務めた鈴木と、中井貴一の共演で大人のラブコメディーを繰り広げる『共演NG』が10月26日より始まる。

 なお、テレ東の春ドラマに関しては、田中圭主演の『らせんの迷宮〜DNA科学捜査〜』も4月24日に初回放送を予定していたところ、新型コロナの感染拡大で延期となっていた。動向が見えないまま月日が経過し、ようやく9月12日にドラマの公式サイトを更新。「今年4月から放送を予定しておりました『らせんの迷宮 -DNA科学捜査-』は、新型コロナウイルスの影響により放送時期を来年度に変更致します。詳細などはテレビ東京公式サイトより随時発表致します」と、アナウンスされている。

 こうして、撮影や放送スケジュールが乱れるなど、激動の時代が到来した民放の連ドラ。今後も感染防止対策を講じながら、多くの視聴者に愛される作品を生み出していってほしいものだ。

【2020年春ドラマ(午後8〜10時台、民放5局)平均視聴率一覧】

1位『半沢直樹』(TBS系・日曜午後9時、7月19日〜9月27日) 全10話/24.8%
2位『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系・木曜午後9時、6月18日〜7月30日) 全7話/15.4%
3位『私の家政夫ナギサさん』(TBS系・火曜午後10時、7月7日〜9月1日) 全9話/15.0%
4位『特捜9 season3』(テレビ朝日系・水曜午後9時、4月8日〜7月22日) 全10話/13.9%
5位『警視庁・捜査一課長2020』(テレビ朝日系・木曜午後8時、4月9日〜9月3日) 全16話/13.1%
6位『ハケンの品格』(日本テレビ系・水曜午後10時、6月17日〜8月5日) 全8話/12.7%
7位『MIU404』(TBS系・金曜午後10時、6月26日〜9月4日) 全11話/11.8%
8位『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系・木曜午後10時、7月16日〜9月24日) 全11話/9.6%
9位『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系・土曜午後10時、6月27日〜9月5日) 全10話/9.4%
10位『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系・日曜午後10時30分、4月12日〜6月28日) 全9話/8.6%
11位『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系・月曜午後9時、4月13日〜10月19日) 全15話/8.4%
12位『竜の道 二つの顔の復讐者』(フジテレビ系・火曜午後9時、7月28日〜9月15日) 全8話/7.0%
13位『行列の女神〜らーめん才遊記〜』(テレビ東京系・月曜午後10時、4月20日〜6月8日) 全8話/5.1%

※平均視聴率は単純平均視聴率(全話合計÷放送回数)。小数点第2位以下を四捨五入。4月開始予定だったものの、新型コロナウイルスの流行によって、「放送時期を来年度に変更」することとなった田中圭主演『らせんの迷宮〜DNA科学捜査〜』(テレビ東京系)は、ランキング対象外とする。

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