FIA-F4:平良響が3連勝で鈴鹿大会を完全制覇。ランキングトップを不動のものに

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2020年10月26日 20:31  AUTOSPORT web

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平良響(TGR-DC RS トムススピリットF4)
FIA-F4選手権の第2大会(第4戦~第6戦)が鈴鹿サーキットで開催され、平良響(TGR-DC RSトムススピリットF4)が鈴鹿大会3戦を3連勝で制した。鈴鹿大会終了時点で2位に41ポイント差の127.5ポイントを獲得し、ランキングトップをより不動のものとした。

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 10月22日(木)と23日(金)に行われた練習走行は、4セッションのうち3セッションが雨に見舞われ、24日(土)からは好天との予報により、最初の1セッションしか走らなかったドライバーも見受けられた。

 そんなドライの貴重な1セッションでトップタイムを記録したのは小出峻(VEGAPLUS DOME F110)、3番手に続いたのは太田格之進(VEGAPLUS DOME F110)だった。

本来ならば、HFDP(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)のスカラシップを受けて今季フル参戦を予定されていた2人だが、コロナ禍でチームが活動を自粛したため、鈴鹿大会より新チームVEGAPLUSから参戦することになった。

 24日(土)は好天に恵まれ、早朝の予選はドライコンディションでの走行となった。ここでベストタイム、セカンドベストタイムともトップを記録し、第4戦と第5戦のポールポジションを決めたのが平良だった。

 ただひとり2分7秒台を記録し、鈴鹿大会でも好調ぶりをみせる平良は「この予選に向けてシミレーションして、セットや自分の走りをたくさんイメージして。それで完璧な状態で予選を走れましたが、こんなにぶっちぎれるとは想像していませんでした」と語った。

 第4戦で2番グリッドを獲得したのは荒川麟(ZAP SPEED スカラシップ)、3番手に太田、4番手に平木玲次(HELM MOTOR SPORTS F110)、5番手に小出が続いた。第5戦は2番グリッドに太田、3番手に平木、4番手に荒川、5番手に小出の順で続く形となった。

■第4戦:得意のスタートを決めた平良が逃げきる

 24日(土)12時50分から行われた第4戦決勝では、平良が得意のスタートを決め、それに負けず劣らず絶妙のダッシュで太田が続く。対する、小出は痛恨のエンジンストールで大きく順位を落としてしまう。

そんななか、オープニングラップの日立オートモティブシステムズシケインで、インディペンデントカップの上位陣にアクシデントが発生し、セーフティカーが2周に渡って導入された。

 このセーフティカー導入で、平良はオープニングラップで築いた0.7秒のリードを奪われてしまい、リスタート後も太田と荒川を引き離すことができずにいた。

 しかし、「ストレートのスピードが厳しい」という2番手太田は6周目の1コーナーで荒川にかわされ、ポジションダウンしてしまう。2番手争いが過熱する間にリードを築いた平良は首位を守り抜くべくハイペースで周回を重ねる。

 後半、2番手荒川が平良のペースを上回る場面もあったが、「ミラーを見ないようにして、自分の走りに集中していました」と話す平良がトップチェッカーを受けた。2位は荒川、3位は7番手スタートだった平良のチームメイト、野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)が獲得した。

■第5戦:多重クラッシュ発生で赤旗中断も

 24日(土)16時から行われた第5戦決勝。オープニングラップのS字でコントロールを失った車両がコースを横断、さらに縁石に乗って宙を舞うとコース上の3台を巻き込む多重クラッシュが発生し、赤旗中断となった。

 FIA-F4選手権にはレース時間は30分以内という特別規則があり、セーフティカー先導でレースが再開されたときには残り時間6分という状況に。

 さらに、セーフティカーランの途中にマックス・サロ(ATEAM Buzz Racing F110)がマシントラブルでNISSINブレーキヘアピン立ち上がりでストップ。これによりセーフティカー先導のままチェッカーを迎えた。

 予想外のレースで4連勝目を達成した平良は「不完全燃焼感はありますが、予選の結果があって最高のスタートをきれたので、勝つことができて本当に良かったです」と語った。

■第6戦:平木と太田が連続表彰台を獲得

 第6戦決勝のポールポジションは、第4戦でファステストタイムを記録した荒川。2番手に平良、3番手に平木、4番手に小出、5番手に野中が続いた。

 25日(日)9時45分から行われた第6戦決勝、スタートでロケットスタートを決めたのは平良。ポールポジションスタートの荒川は2番手に後退し、野中が3番手に浮上する。

 しかし、3周目のS字で荒川が、そしてデグナーカーブ進入で野中が単独スピン。あえなく戦列を離れたことで平木が2番手、太田が3番手に浮上した。

 平木と太田の2番手争いが激化するなか、平良はスパートをかけ、そのまま独走状態へと持ち込むとトップでチェッカーを受けて鈴鹿大会3連勝、通算5連を獲得。2番手を守りきった平木は、ポイントランキングでも2位に浮上した。

「ペースも良かったし、メンタル的にも集中して走ることができました。次のもてぎはテストでも絶好調だったので、また3連勝して佐藤蓮選手の記録を塗り替えたいです」と平良。佐藤の持つ記録は年間11勝と8連勝、今の勢いならば、あながち不可能ではなさそうだ。

 インディペンデントカップでは、佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校 フィールドモータースポーツ)が第4戦と第6戦を制してランキングのトップに浮上。第5戦は齋藤真紀雄(CS Marketing AKILAND)が制している。

 次戦は11月6〜8日にツインリンクもてぎにて第7戦〜第9戦が開催される。

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