巨大児は成人期の心房細動リスクが高まる

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2020年10月27日 12:01  妊活・卵活ニュース

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出生体重と心機能
欧州心臓病学会(ESC)は、「31st Great Wall International Congress of Cardiology(GW-ICC:第31 回万里の長城国際心臓学会)」(10月19〜25日オンライン開催)にて、出生体重の増加と成人期の心房細動リスクには関連性があり、巨大児(出生体重4000g以上)では成人期における心房細動の発症リスクが高まると発表した。

心房細動は心臓調律障害であり、心臓の動きが十分に機能せずに速く不規則な脈拍となる。動機・脱力感・運動耐容能低下・呼吸困難などの症状が現れ、心房細動によって脳卒中リスクは増すといわれる。

出生体重と心房細動における関連性
研究チームは、出生体重に関連する132の遺伝的変異のうち、心房細動に関与する遺伝的変異の特定を進め、出生体重と心房細動における関連性を検証した。分析結果より、出生体重の増加と心房細動には関連性が認められ、出生体重が平均(3397g)を482g(標準偏差1)上回ると心臓調律障害の発症可能性が30%増えた。

研究著者である浙江大学(中国・浙江省)のソンザン・チェン(Songzan Chen)教授は、巨大児(出生体重4000g/8ポンド/13オンス以上の子供)は、出生体重が標準曲線内にある子供と比べ、成人期における心房細動の発症リスクは高まると報告した。

また、出生体重の増加抑制によって子供の心房細動リスクは大幅に軽減され、出生体重の増加を抑制するうえで、特に過剰体重および肥満の女性は、妊娠期の母親がバランスの良い食事を心掛け、妊婦健診を受けることが不可欠であると述べる。

合わせて、4000g以上の出生体重にて誕生した場合、心臓調律障害の発症可能性を低くするには、健康的なライフスタイルが重要になるという。

(画像はESCより)

ESC

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