演出家・森新太郎氏、コロナ禍で手掛けた舞台上演に万感「演劇が再開したなという感じ」

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2020年10月28日 04:00  ORICON NEWS

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写真世田谷パブリックシアター × 東京グローブ座 『 エレファント・マン 』ゲネプロ後取材会で公演を上演できる喜びをしみじみ語った森新太郎氏(撮影:篠塚ようこ)
世田谷パブリックシアター × 東京グローブ座 『 エレファント・マン 』ゲネプロ後取材会で公演を上演できる喜びをしみじみ語った森新太郎氏(撮影:篠塚ようこ)
 演出家の森新太郎氏が26日、東京・世田谷パブリックシアターで行われた舞台『エレファント・マン THE ELEPHANT MAN』ゲネプロ後取材会に出席。コロナ禍でも本公演を上演できる喜びをしみじみ語った。

【集合ショット】ゲネプロ後取材会に気品ある衣装を着て登場した小瀧望、高岡早紀ら

 今作は、19世紀イギリスに実在した人物を題材とした戯曲で1977年にロンドンで初演を迎え、日本では劇団四季、文学座、ホリプロ制作などで上演された。

 舞台は1880年代の産業革命後のロンドン。膨張した頭部、著しく変形した身体、その外見から『エレファント・マン』と呼ばれる青年ジョン・メリックは、解剖外科医のトリーヴズとの出会いによって初めて人間らしい生活を手に入れることになる。今まで好奇の目にさらされてきたメリックだったが、人々は彼が知的で、純粋な心の持ち主であることに気づき、彼に不思議なまでに引き寄せられていく。

 人気グループ・ジャニーズWESTの小瀧望がタイトルロールであるエレファント・マン役を務め、メリックと対峙することで己の醜い部分にも向き合うことになっていく複雑な心理をたどる医師トリーヴズに近藤公園、彼の勤める病院の理事長に木場勝己、またメリックに初めて女性の愛らしさを伝える女優ケンダル夫人に高岡早紀、そして貴族から使用人まであらゆる階層の人々を、花王おさむ、久保田磨希、駒木根隆介、前田一世、山薫が演じる。

 森氏は取材会に出席した小瀧、近藤、高岡、木場を見やり、「本当にいいチームだったんです。コロナ禍の中で、毎日こつこつと小さいことから積み上げて今日に至った」としみじみ回顧。「今日(のゲネプロが)今までの中で一番いい出来になりました」と笑みを浮かべ、「明日の初日に向けてまたさらにこつこつ積み上がっていくんだなと。今まで演出した現場ではちょっと感じたことがないような“確かなもの”を感じている。そういう意味では演出家冥利に尽きる」と目を細めた。

 本作について「これは静けさの中に人間の激しい感情が渦巻いてるような芝居。そこに行き着くのがなかなか難しいことだなと思った」と本音を吐露したが、「それがようやく今でき始めている」と自信をのぞかせた。続けて「静かな中にものすごく激しい感情がある。そういうのができると、お客も静けさに閉じ込められる。それがやっと演劇として目の前に立ち上がってきて、演出家を忘れて興奮を覚える。明日から劇場にいる人みんなが、(出演者である)彼ら彼女たちと呼吸して1つの物語を共有するのかなと思うと、演劇が再開したなという感じでうれしいですね」とコロナ禍で上演できることに喜びを感じていた。

 舞台は同シアターで11月23日まで行われる。
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