フォーミュラE:アウディ、自社開発パワートレイン搭載の新型車『e-トロンFE07』公開

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2020年11月26日 18:01  AUTOSPORT web

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アウディe-トロンFE07(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)
アウディは11月26日、2020/2021年のABBフォーミュラE世界選手権に投入する新型フル電動フォーミュラマシン『アウディe-トロンFE07』を発表した。このニューマシンは11月28日からスペイン・バレンシアで行われる公式テストでサーキットデビューを果たす。

 早くから自動車の電動化に目を向け、ドイツメーカーでは唯一、シーズン初年度からフル電動フォーミュラカーシリーズへの参戦を続けているアウディ。挑戦7年目となる2020/21年の“シーズン7”に向けては、DTMドイツ・ツーリングカー選手権チャンピオンのレネ・ラストを、お馴染みのルーカス・ディ・グラッシのチームメイトに迎えるなど体制強化を図っている。

 そんなアウディスポーツ・アプト・シェフラーが世界選手権昇格初年度に走らせるのが、新型マシン『アウディe-トロンFE07』だ。このマシンにはアウディ社内で開発された、まったく新しい電動パワートレインが搭載されている。

 フォーミュラEにおいてパワートレイン開発がマニュファクチャラーに許可されて以降、アウディはテクノロジーパートナーシップを結んでいるシェフラーと共同開発したパワートレインを搭載してシリーズを戦い、毎年改良を重ねてきた。

 しかし、2021年シーズンを戦うにあたり、ドイツメーカーはゼロからMGUインバーターを開発。それに合わせて開発された新型パワーユニットについて、アウディスポーツ・Eパワートレイン開発責任者のステファン・アイヒャーは「我々は、あらゆる面で限界に挑戦した」と語っている。

『アウディMGU05』と名付けられた新しい電動パワートレインは、内部ローターコンセプト、外部マグネット、高効率の冷却システム、6相交流システムを備えた1速ドライブトレインとなり、従来のユニットと比較して明確な軽量化を実現。その重量は35kg未満であると発表された。

 また、フォーミュラEはバッテリー容量に上限があることから、パワートレインのエネルギー効率を高めることが成功へのカギとなる。

 この点について、アウディMGU05は数多くのテストサイクルが実施された上で、高電圧システム全体を最大のパフォーマンスレベルに引き上げるため、パワートレイン全体が徹底的に見直された。その結果、パワートレイン全体の効率は95%以上に達し、新型MGUインバーターにおいては、あらゆる走行条件で97%以上という高い効率が実現されている。

 アウディスポーツ・フォーミュラE・プロジェクトリーダーのトリスタン・サマースケイルは、「アウディのMGUユニットを同等の出力(250kW)を発生する内燃エンジンと比較すると、効率が2倍高いだけでなく、重量35kg未満のMGUユニットは内燃エンジンよりもはるかに軽量である」と説明。

「これは、電動パワートレインが、非常に効率的なソリューションであることを明確に示している」と付け加えた。

 そんな新型パワーユニットを搭載するアウディe-トロンFE07は、外観のデザインも一新され、全体がホワイト基調になるとともに、テクノロジーパートナーであるシェフラーのグリーン、カラーリングのハイライトとなる明るいオレンジで彩られた。この中には新しいパートナーである潤滑油ブランドのカストロールと、ファッションおよびライフスタイル企業のカーサモーダのロゴも確認することができる。

“シーズン3”以来、2度目のチャンピオンシップ獲得に向けて準備を進めてきたアウディスポーツ・アプト・シェフラーの戦いは、11月28日から12月1日まで行われる公式テストを経て、2021年1月に南米チリで行われる開幕ダブルヘッダー(1月16〜17日)からスタートする。

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