大橋未歩、阪神・淡路大震災の記憶 父親が避難所で見た光景に「トイレは大事だと知るべき」

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2021年01月18日 19:21  Techinsight Japan

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17日には『ワイドナショー』に出演した大橋未歩(画像は『大橋未歩 2021年1月16日付Instagram「明日朝10時からフジテレビ #ワイドナショー に出演させていただきます」』のスクリーンショット)
1995年1月17日の早朝5時46分に発生した阪神・淡路大震災から26年が経つ。フリーアナウンサーの大橋未歩は、当時15歳で神戸市須磨区に住んでいて被災した。テレビ東京アナウンサーの頃から経験をもとに震災に対する心構えを話しており、今年も1月17日にSNSで当時の記憶や「父のアンケート」を公開してどのような注意が必要かを呼びかけた。被災地で痛感したトイレの大切さや、普段から家具の配置を考えておくことなど学ぶところが多い。

内閣府HPにある「防災情報のページ」で、テレビ東京アナウンサー時代の大橋未歩が語った体験談を掲載している。大橋は「あまりの揺れの大きさに身動きもできませんでした。机の下に避難するなんて、とてもじゃないけれどできません」と当時を振り返って、「父は(寝室の)頭側にテレビを置いていたのですが、揺れが大きかったので、父の頭を飛び越えてテレビが倒れた。だからなんとか無事でした。でも倒れてきた物で押しつぶされた方も多いです。家具の配置には気をつけなければいけないですよ」という。

被災して26年となる1月17日に大橋未歩はTwitterで、それまで神戸では「地震は来ない」が合言葉だったにもかかわらず震度7の揺れが突然やってきて「日常がいかに儚いかを思い知りました」と明かし、「想定外は起こります。それが現実です。だからどうか自分と大切な方を守るために様々なことを過信されませぬよう」と警鐘を鳴らした。実は祖母もあやうくタンスの下敷きになるところだったそうで、「寝室の大型家具は置かないか、置き方を工夫してください」と家具の配置の大切さを改めて訴えている。

遡って2019年3月8日放送のラジオ番組『大橋未歩 金曜ブラボー』(ニッポン放送/2020年9月終了)で、「防災ウィーク」ということから阪神・淡路大震災を振り返り防災について話した大橋未歩。その時に取り上げた父親の体験を書き留めた「父のアンケート」について、同年3月10日に「当時15歳だった私よりも、既に大人だった父の記憶は生々しく鮮明です」とツイートしていた。

このたび1月17日に改めてその「父のアンケート」をTwitterとインスタグラムで公開しており、それによると揺れがすごく今までに聞いたことがない軋み音がして恐怖感でいっぱいだったという。「ピアノが動いて、テレビが2メートルほど飛んでいた」との描写がすさまじさを物語っている。しかも揺れがやんで外に出ると「近くのマンションの1階が消滅して、足元に瓦礫や瓦が散乱していた」という。

そうした建物の倒壊はニュース映像で流れたが、父親が地震発生から3日ほどして区役所に避難している知り合いを訪ねた時に聞いた悩みは深刻なものだった。その知人は元気がなく、理由を聞いたところ「ご飯を食べるのが怖い」と答えた。避難所のトイレに案内された父親は「和式便器から海抜50センチのウンコの山!」を見て事情を理解した。汚染されたトイレに行きたくないから便意をもよおさないようにと思い、ご飯を食べる気になれないのだ。「父のアンケート」では「トイレは大事だと国民は知るべきだ」と訴えていた。

「父のアンケート」を公開した大橋未歩のTwitterには、「本当に! 大変だったんだなと思います」、「貴重な現場を体験された方の生きた教訓ですね!! これはみんなに知ってもらうべき!!」、「実際に体験された生の声を聴けるのは貴重です。知らない人間にしてみると、阪神・淡路大震災は東日本大震災に比べると復興が早く、ややもすると忘れられてしまいそうです。と他人事のように言っていないで、備えをしっかりしようと思いました」などの反響があった。またインスタグラムには、当時京都に住んでいて実家がある神戸市灘区まで車で向かった人から「途中同僚がトイレを借りる為、小学校の避難所に立ち寄った際、現場とメディアの違いに愕然とし、ここでトイレを借りるのを止めればよかったと言っていた記憶が今でも残っています」という声も届いた。

大橋はインスタグラムで「被災生活で役に立ったもの」を挙げているが、「トイレセット:新聞紙やトイレットペーパー、ビニール袋など、最悪便器がない状態で用を足すことを想定して各自で準備してみてください」、「水のいらないシャンプー:気休めですがあって良かったもの。1週間お風呂に入れないと心がおかしくなってくるんですよね」など実体験をもとにコメントした。

ちなみに大橋未歩によると、祖父母の家は半壊で住めなくなったため同居するようになり、祖父母が夫婦喧嘩をはじめた時に「こんな時に喧嘩しないでよ!」と声を荒らげたことがあった。祖父母とはいつも仲良くしていたが「みんないっぱいいっぱいだったのに、なんでそれが分からなかったんだろうと、たまに思い出して悔やみます。ま、それも祖父母との良き思い出かもしれませんが」と明かしている。

画像は『大橋未歩 2021年1月16日付Instagram「明日朝10時からフジテレビ #ワイドナショー に出演させていただきます」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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  • 震災後に避難場所指定された所は屋外ベンチが竈になったり、マンホールに椅子設置してトイレになったりに整備された。万一の準備して、使わずに済めば良いなと思う。
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