古舘伊知郎に見る“女性差別”的思考……小川彩佳アナへの「自我が強すぎる」発言が意味するモノ

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2021年02月12日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「悪く言うと自我が強すぎる」古舘伊知郎
YouTubeチャンネル「古舘Ch」(2月8日)

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入る理事会は時間がかかる」と発言し、波紋を広げている。一応謝罪はしたものの、逆ギレのような印象を与える対応に、ネット上では辞任を求める声が上がった。都庁には抗議が殺到、オリンピックボランティアの辞退が続出し、各国の駐日大使館が抗議のTwitterデモを始めた。

 これだけ「差別を許してはならない」という動きが高まっているのに、肝心の国際オリンピック委員会は「絶対的に不適切」としただけで、森氏の処遇検討を求めず、経団連の中西宏明会長に至っては「まぁ、こういうのをわっと取り上げるSNSってのは恐ろしいですよね。炎上しますから」と、SNSが害悪であるかのような頓珍漢な発言をしている。経済界の元締めである経団連会長がこんなことを言っているくらいだから、オリンピックのオフィシャルスポンサーである企業から、森氏の責任を問う声が上がることはないだろう。

 今回の森発言のように問題視されることはないものの、女性差別だなと思わされるのが、有名人の不倫に対しての記事やコメントである。

 例えば、『NEWS23』(TBS系)のメインキャスターを務める小川彩佳アナの夫で、資産16億ともいわれる医療ベンチャー会社社長(当時)T氏が不倫をしていたことを「週刊文春」(文藝春秋)が報じた。小川アナは出産後3カ月でのスピード復帰。赤ちゃんを抱えての仕事復帰は想像を絶する大変さだろうが、夫はその間、妻を助けるどころか、緊急事態宣言中に不倫をしていたわけだ。「文春」によれば、不倫相手の女性の住居費まで負担していたという。

 当然、T氏は批判にさらされたが、夫が不倫を働いたとき、「妻に落ち度がある」と言う人が必ずいる。例えば、ニュースサイト「日刊DIGITAL」が、2月6日に「小川彩佳に屈辱の“サレ妻”レッテル…夫の初動ミスが致命傷」と報じている。記事では、家族問題評論家の池内ひろ美氏は「夜に妻がいないというのは(不倫の)リスクになる」とコメント。これを「妻が家にいないから、夫に不倫をする隙を与えた」と解釈していいかどうかは判断が分かれるところだが、池内氏は、午後11時のニュース番組に出演する男性キャスターの妻が不倫をしても「夫が家にいないというのはリスクになる」と言えるのだろうか。

 相手を励まそうとして、かえって余計なことを言ってしまうのは、一般社会でもよくあることだが、小川アナの古巣・テレビ朝日の先輩であり、『報道ステーション』でタッグを組んだ古舘伊知郎も同じ轍を踏んでしまったようだ。

 古舘は2月8日、自身のYouTubeチャンネル「古舘Ch」で、夫の不倫騒動の渦中にいる小川アナについて言及。「絶対傷ついてるよな」「電話しようと思ったんだよ、旦那が不倫と出たときに。でもね、一番つらいと傷ついているときに励まそうと思ったって逆効果だから、失礼になるからやめたんだ」と自重したと話していた。ここで終わればいいのに「小川はね、悪く言うと自我が強すぎる。よく言うと向こうっ気が強い」「絶対、頑張ってやろうという気持ちがあるから、月〜金(のニュース番組のメインキャスター)を引き受けたんだって思うよ」と話していたが、“月〜金を引き受けたから何なのか”のオチはないままに終わった。

 今はなき『快傑えみちゃんねる』(関西テレビ)で、司会の上沼恵美子が「芸能人にオトコもオンナもない。売れたもん勝ち」という意味の発言をしていたことがあるが、それはニュースキャスターとて一緒ではないだろうか。男女関係なく、メインキャスターをやってみたいと思うし、一度引き受けたからには、そう簡単に手放したくないと思うのが人情だ。けれど、女性が仕事を続けようとすると「自我が強すぎる」「向こうっ気が強い」と言われてしまう。

 古舘は「小川アナは向こうっ気が強いから、月〜金のニュース番組のメインキャスターという重労働を引き受けたが、結婚して幼子を抱える身には無理だった(そのひずみが、夫の不倫という形で露呈した)」と言いたかったのかもしれない。常識的にいえばそうかもしれないが、T氏はかなりの資産家なわけだから、その気になれば家事や育児を外注することができるはずだ。報道の現場の過酷さを知っていて、小川アナの味方を名乗るなら、そのあたりのことを夫に対して一言言うべきではなかったのか。

 「報道と女性」といえば、古舘は『おしゃべりオジサンとヤバイ女たち』(テレビ東京系)で、こんな話をしていたことがある。後輩の女性との飲み会で「どんな仕事をしたいの?」と聞くと、だいたい「報道です」と答える。「頑張りなよ」で終わらせればいいのに、古舘は「報道ねぇ……」と漏らしてしまい、女性に「いけませんか?」と言われることもあるのだという。たまたま相手の女性に報道の適性を感じなかったり、ほかのジャンルが向いていると思ったのかもしれないが、面接でもないのに相手をジャッジする感じ、悪い意味での“オジサン”に思えてならない。

 森発言のような“ザ・男尊女卑”は少なくなってきているが、古舘のように「同情してるフリをして、実は女性を下に見ている、仕事から排除する」ような発言は、ちまたにあふれているのではないだろうか。

 そういえば、古舘の子息・古舘佑太郎は俳優として活動している。古舘の評判が下がれば、「あの男尊女卑オジサンの子ども」と変な色眼鏡で見られないとも限らない。最愛の子息のためにも、現代感覚を学んでいただきたいものだ。

このニュースに関するつぶやき

  • 売れたモン勝ちだからやりたい事はやったら良いでしょう。頑張ったから報われる訳ではありませんが、頑張るしか無い。良かれと思い薦めない事まで差別的と深読みするのはやり過ぎ。ま言論は自由。
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  • 続き3、ほんとは人間は自然動物と違い、順応に遅れる、拒否的な人間に攻撃排除ではなく、共存や進化の助長で社会的構築するのが人間らしい。 しかし自然動物と違い生死に関わる程では無い環境なら強制的もありというのが人間社会になっている。 知的な社会性は持ってるけど自然動物より生態の安定感は低いのかなー
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