ノリス、友人アルボンのシート喪失を悲しむ「F1はとても厳しく、不公平なことが起こる世界」

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2021年02月22日 12:21  AUTOSPORT web

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ノリスは友人であるアルボンのシート喪失を残念に思っている
マクラーレンF1チームのランド・ノリスは、友人アレクサンダー・アルボンが2021年にレッドブルF1のレギュラードライバーの座を失ったことを悲しみ、F1が非常に厳しい世界であることを思い知らされたと語った。

 アルボンは2019年のF1第13戦ベルギーGPにトロロッソからレッドブルへと昇格された。しかし、その後、チームメイトであるマックス・フェルスタッペンとのタイム差を大幅に縮めることはできず、苦しい戦いを続けてきた。2020年シーズンには、フェルスタッペンが2度の優勝を含む11回、トップ3入りを果たしたのに対し、アルボンが表彰台に上ったのは、3位を獲得した第9戦トスカーナGPと第15戦バーレーンGPの2回だけだった。

 2020年もレッドブルはコンストラクターズ選手権においてメルセデスに大きな点差をつけられたが、その要因のひとつは、アルボンのパフォーマンスが一貫性に欠けていたことであるとみなされている。

 シーズン終了後、チームはセルジオ・ペレスとの契約を発表、アルボンはテスト&リザーブドライバーとしてチームに残留、レース勘を維持する目的もあり、DTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦することが決まっている。

 2月15日に行われたマクラーレンのF1新車バーチャル発表会において、モータースポーツ界で最も親しい友人のひとりであるアルボンがF1レギュラードライバーの座から外れたことへの感想を求められたノリスは、以下のように答えた。

「彼がシートを失ったのは残念なことだ。けれども僕は、彼がF1復帰を果たすために最大限の努力をするはずだと信じている。彼はとても優秀なドライバーだ」とノリスは語った。

「気の毒に思う。F1はとても厳しい世界だ。それを改めて確認することになった」

「下位カテゴリーで、彼はあらゆるドライバ―たちを打ち負かしてきた。でもひとたびF1に来ると、すべてが違っている。競争がさらに激しくなる。時に、とても不公平なことが起こり得る世界だ」

「あっという間に自分の居場所を失って、始まったときと同じくらいの早さですべてが終わってしまうことがある。何と言えばいいか分からない。アレックスのことは大好きだし、とても尊敬している。仲の良い友人同士だから、今回のことはつらい」

「僕らはとても気が合うし、いつも楽しく会話できる。といっても、レッドブルについては、あまり話したことはないけれどね」

 ノリス自身は、今年、F1での3シーズン目をマクラーレンで迎える。昨年レッドブルリンクで行われた開幕戦オーストリアGPにおいてF1で初の表彰台を獲得したノリスは、ドライバーズ選手権でもチームメイトのカルロス・サインツJr.から、わずか8ポイント差という健闘を見せた。

 今年はサインツがフェラーリに移籍し、ノリスは新たなチームメイトとして経験豊富なダニエル・リカルドと向き合うことになる。

「ダニエルと組むことで、より一層厳しい状況に置かれるとは思っていない。今まで一緒にやってきたカルロスはとても優秀なドライバーだったからね」」とノリスは語った。

「カルロスの方がダニエルよりも秀でている部分もあるはずだし、その逆もあるだろう。カルロスが成し遂げたことに関して、すべての部分でダニエルの方がはるかに勝っているというようなことはないと思う」

「彼(リカルド)の方がプレッシャーは大きいんじゃないかな。僕よりも長くF1にいる彼としては、新しいチームに入ってすぐさま好パフォーマンスを見せなければならないのだから」

「自分よりもずっと年の若いドライバ―と向き合うことの方が、若いドライバーが経験豊富な相手と対峙することよりも大変だろうと思う」

「とはいえ、僕自身もいいパフォーマンスを発揮する必要がある。もう言い訳も許されない。この2年よりも、チームを引っ張っていくという点で、より重い責任を負っているんだ」

 ノリスとリカルドは、15日の新車発表会翌日の16日、『MCL35M』のシェイクダウンを行った。F1プレシーズンテストは3月12日から14日にバーレーンで開催される。

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