子どもの中学受験で最も大変だったこと、1位は? 受験して良かったことも

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2021年03月02日 07:11  マイナビニュース

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長かった受験シーズンも終わりに近づき、がんばった子どもたちのもとには朗報が届き始めていることだろう。また、今回は残念ながら希望が叶わなかったとしても、受験勉強で培った経験はきっと今後の大きな糧になっていくに違いない。

とくに今シーズンは長引くコロナ禍の影響もあり、例年以上に苦労が多かったのではないだろうか。今回はマイナビニュース男女会員289人に、「子どもの中学受験において最も大変だったこと」などを聞いてみた。

Q.お子さんは中学受験をしたことはありますか?(今年度の受験も含みます)

「ある」(39.8%)
「ない」(60.2%)

Q.お子さんの中学受験において最も大変だったことを教えてください

1位「受験までの精神面でのサポート」(27.0%)
2位「塾の送迎などの生活面でのサポート」(21.7%)
3位「学習面でのサポート」(16.5%)
4位「金銭面でのサポート」(14.8%)
5位「不合格だったなど受験後の精神面でのサポート」(8.7%)
6位「親族など周囲からのプレッシャー」(6.1%)
7位「特になし」(5.2%)

Q.お子さんの中学受験はどのように大変だったのか、具体的に教えてください

○■「受験までの精神面でのサポート」

・「小学生にとってはかなりのプレッシャーになるので、親としてはかなり気を遣いました」(38歳女性/教育/専門サービス関連)
・「親もテレビを見ず、子どもの集中力を妨げないようにした」(49歳男性/その他電気・電子関連/技能工・運輸・設備関連)
・「学習達成度が芳しくなく、時々ヒステリーを起こして母親とも険悪な関係になった」(58歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「子どもは3人いて、3人とも中学受験を経験しました。三者三様の性格なのでモチベーションの維持が大変でした」(59歳男性/ガラス・化学・石油/営業関連)
・「周りの環境面はもちろん、精神面でも何かと支えになってあげなくてはならないこと。特に受験が近づくと、本人もプレッシャーやストレスを抱えているので、いかにそれらを取り除いてあげられるかが大変だった」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

○■「塾の送迎などの生活面でのサポート」

・「共働きの家庭だったので、色々と送り迎えが大変だった」(35歳男性/輸送用機器/営業関連)
・「自宅から少し離れた塾に通っていたので、送り迎えを家族で行けるものが交代で行っていた」(59歳男性/総合商社/事務・企画・経営関連)
・「第一希望の学校の受験対策を的確に行っている塾が近所になかった」(53歳男性/銀行/事務・企画・経営関連)
・「子どもが塾から夜遅くに帰ってくるので、生活リズムが夜遅くにシフトした」(53歳男性/総合電機/事務・企画・経営関連)

○■「学習面でのサポート」

・「学校と塾との、習っている内容のレベルの差が激しく、勉強意識のバランス調整が難しい様子だった」(37歳男性/サービス/専門サービス関連)
・「中学受験を決めたのが遅かったので、受験勉強の時間が他の受験生より圧倒的に少なかった。そのためマンツーマンでの個別指導と共に、家でも主人と2人で教科を担当制にして教えた」(55歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「通常の授業以外に季節講習、学校別特訓講座、対策問題集等、まるで課金ゲームのように色々なオプションが出されて、子どもが不利になるのではないかという恐怖感からついつい課金してしまった。中学受験は、究極的には子供の発達度と受験のタイミングが一致しているかということ。まだまだタイミングがあっていないと判断されれば、次に回せば良いだけ。親が腹をくくれるかということが大事なのでは?」(50歳男性/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連)

○■「金銭面でのサポート」

・「個別指導塾だったので、金銭的に負担が大きかったです」(52歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「通常の塾代、季節講習、受験代、滑り止めの入学金など、金銭面が大変だった」(47歳男性/その他/専門職関連)
・「進学のために準備しておかなければならない金額を用意するのに預貯金を取り崩しても足りないので、学資ローンを融資してもらうために銀行や郵便局に頼んで審査を受けました。それだけではまだまだで、本人のモチベーション維持を保ち続ける助けも必要でした」(53歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)

○■「不合格だったなど受験後の精神面でのサポート」

・「第一志望の学校に落ちてしまったことにより、自信を失ってしまった」(35歳男性/化粧品・医薬品/その他・専業主婦等)

○■「親族など周囲からのプレッシャー」

・「周りから受験について色々聞かれるのが面倒だったので、結果が出てから事後報告した」(50歳女性/その他/専門サービス関連)

Q.お子さんが中学受験を経験して最も良かったと思うことを教えてください

1位「物事をやり通す力が身についたこと」(32.2%)
2位「学力が上がったこと」(22.6%)
3位「勉強をする習慣や方法が身についたこと」(19.1%)
4位「受験勉強を通して友だちができたこと」(11.3%)
5位「特になし」(7.8%)
6位「挫折を経験できたこと」(7.0%)

Q.その理由について具体的に教えてください

○■「物事をやり通す力が身についたこと」

・「とにかく扉を開けて合格を得た経験は、本人の大きな自信と喜びにつながった」(59歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「努力し続ければ困難な目標も達成できるという、成功を実体験したこと」(58歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「頑張って合格できたという達成感を、小学生のうちに体験できたこと」(59歳男性/総合商社/事務・企画・経営関連)
・「以前は何事にも飽きっぽく、嫌になったらすぐ辞めるという感じでしたが、受験を経験して我慢強くなったと思うし、チャレンジ精神も身に付いたと思う」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「それまで何かに夢中になるという経験がなかったが、目標ができて、自分をコントロールして目標に向かう根気強さが備わったし、それがやり遂げられたことで大きな自信もできた」(58歳女性/官公庁/事務・企画・経営関連)
・「実は第一志望は不合格だったが、第二志望の学校へ行って高校でリベンジを果たした。本人も悔しかったので頑張ったようだ。その気持ちが大学受験、公務員試験の合格へと繫がったのだと思う」(55歳女性/その他/その他・専業主婦等)

○■「学力が上がったこと」

・「試験の臨み方や問題の解き方などを身につけることで、思考力や作戦力などが上がる。もちろん、経験を積むことでの知識増加や学力向上は大いにもたらされる。そのため、中学受験は結果が例え本意でなくても、次のチャンスに生かすことができる」(50歳男性/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連)
・「第1志望ではなくても、それなりに最後まで頑張って力を付けたと思う」(47歳男性/その他/専門職関連)
・「沢山の知識が身についてきたかなと思います」(33歳女性/その他/販売・サービス関連)
・「優秀な塾に通うことが出来たので、本人の学力が格段に向上しました。子どもの努力も勿論大切ですが、学習に時間をかけることが出来たのはとても良い成果だと思っています。子ども自身が前に進んで行ける道筋を、親が導くことが出来る喜びもあります。毎日の子どもの学力が向上して、受けた模試の点数が上がっていく様子はとても嬉しそうで、親が必死でサポートした努力が報われるまで、ひたすら援助する生き甲斐が出来たような思いがよみがえります。親として、結果を出してくれたことをとても誇りに思います」(53歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)

○■「勉強をする習慣や方法が身についたこと」

・「効率的な勉強方法を塾で覚えることができたので、良かったと思います」(47歳女性/食品/営業関連)
・「勉強をする方法が身につくことによって、偏差値が上がるからです」(34歳女性/インターネット関連/その他技術職)
・「それまでは目を離すと宿題もサボり気味だったが、自分から宿題を自然にするようになった」(50歳男性/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)
・「勉強をやっつけでしているようだったが、受験勉強を始めてから勉強にも身が入るようになった」(55歳男性/電力・ガス・エネルギー/技能工・運輸・設備関連)
・「これからがスタートなので、勉強する習慣がついているかどうかが一番大切だから」(37歳男性/サービス/専門サービス関連)

○■「受験勉強を通して友だちができたこと」

・「塾の中で、同じ目標を持った友人を見つけた」(50歳女性/その他/専門サービス関連)
・「同じような志を持ったもの同士なので、友だちになりやすかった」(52歳男性/専門コンサルタント/専門職関連)
・「地元の学校の質がよくない(田舎町過ぎて)ので、受験させたことは大変良かったと思う」(53歳男性/通信関連/公共サービス関連)

○■「挫折を経験できたこと」

・「子どもが成長できたので良かったです」(38歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

○■総評

調査の結果、今回回答してくれた子どものいるマイナビニュース会員のうち、子どもが中学受験をしたことがある(今年度の受験も含む)人は39.8%となった。約4割の家庭が、中学受験を経験していることになる。

子どもの中学受験において最も大変だったことを聞いたところ、1位は3割弱の票を集めた「受験までの精神面でのサポート」(27.0%)となった。以下、2位「塾の送迎などの生活面でのサポート」(21.7%)、3位「学習面でのサポート」(16.5%)、4位「金銭面でのサポート」(14.8%)、5位「不合格だったなど受験後の精神面でのサポート」(8.7%)、6位「親族など周囲からのプレッシャー」(6.1%)と続いた。

具体的に聞いてみると、1位の「受験までの精神面でのサポート」では、なにかとナーバスになりやすい受験期の子どもに対してプレッシャーを感じさせず、集中力やモチベーションを絶やさぬよう気を遣っている様子が寄せられた。

2位「塾の送迎などの生活面でのサポート」や3位「学習面でのサポート」でも同様に、少しでも子どもが学習に集中できる環境づくりのために腐心する体験が綴られた。意外に大切かもしれないと感じたのが、5位「不合格だったなど受験後の精神面でのサポート」。実際に「第一志望の学校に落ちてしまった」ことでメンタルに悪影響を受けてしまった子もいるようだ。

また、全体的に印象に残ったのは、一つのコメントの中に子どもの精神面や学習面のケア、物理的・金銭的なサポートなど様々な要素を盛り込んだ回答が目立ったこと。今回は、選択肢の中から最も大変だったことを挙げてもらったわけだが、実際の受験においては多種多様な要素が絡みあっているということなのだろう。

次に、子どもが中学受験を経験して最も良かったと思うことを訊ねた。上位から順番に、1位「物事をやり通す力が身についたこと」(32.2%)、2位「学力が上がったこと」(22.6%)、3位「勉強をする習慣や方法が身についたこと」(19.1%)、4位「受験勉強を通して友だちができたこと」(11.3%)。5位に「特になし」(7.8%)をはさんで、6位「挫折を経験できたこと」(7.0%)となった。

具体的なエピソードとしては、上位の「物事をやり通す力が身についたこと」「学力が上がったこと」「勉強をする習慣や方法が身についたこと」はいずれも、中学受験を通じての子どもの成長を実感するものだった。

集中力や根気、勉強法や学力といった、その後の人生でも役に立つであろう能力を、辛い受験勉強によって身につけたことを感じている親は本当に多い。その意味でも、中学受験は大いにチャレンジする価値があると言えるだろう。

また、6位「挫折を経験できたこと」では受験自体には失敗したものの、それさえも本人にとっては意味ある経験だったというポジティブなコメントが印象的だった。

中学受験は子ども自身のみならず、親を始めとする周囲にも多くの苦労を強いられるもの。しかし努力の結果として得られるものは、単なる合格以上のものでもあるようだ。今回はそんな感想を抱かせる調査結果となった。

調査時期: 2021年2月9日
調査対象: 子どもがいるマイナビニュース男女会員
調査数: 289人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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