バルセロナは10日に行われるチャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)セカンドレグで、パリ・サンジェルマンとのアウェイゲームを戦う。
バルセロナが目指すのは奇跡の再現だ。ホームでのファーストレグは1−4で敗戦。欧州カップ戦では過去に、ホームでのファーストレグを「1−4」で落としたチームが次のラウンドへ勝ち進んだ例は一度もないという。
極めて厳しい状況に立たされたバルセロナだが、2016−17シーズンの同一カードではミラクルを起こしている。敵地でのファーストレグは0−4で敗れたものの、ホームでのセカンドレグは6−1で勝利。スペイン代表MFセルジ・ロベルトが後半アディショナルタイムにゴールを決めて、大逆転でのベスト8進出を果たした。ファーストレグ4点差負けをひっくり返したのはCL史上初の快挙であり、「カンプ・ノウの奇跡」として今も多くの人に語り継がれている。
4年前とはチーム状況が全く異なるものの、再び壮大な挑戦に挑むバルセロナ。スペイン紙『ムンド・デポルティーボ』は「パリでの逆転を夢見られる10の理由」というタイトルの記事を掲載し、チームを後押ししている。
[写真]=Getty Images
チームの一体感
激動のシーズンのなか、選手たちからは一体感を感じることができる。ベテランがそれぞれの役目を果たす一方で、若手は各々の特長を発揮している。
メッシとチームメイトとの連携
リオネル・メッシはルイス・スアレスの退団を乗り越え、今ではあらゆる選手との連携を構築している。アントワーヌ・グリーズマンやジョルディ・アルバを頼るだけでなく、イライクス・モリバ、ペドリ、マルティン・ブライスワイトらはレオの得点をお膳立て。ウスマン・デンベレは試合を重ねるごとにメッシへの理解を深めている。
リーガでの上昇
バルセロナはラ・リーガで急上昇を果たし、それがCLを戦ううえでの励みになる。2021年に入ってから、アトレティコ・マドリードとのポイント差を「7」も縮め、レアル・マドリードを抜いて2位となっている。
アウェイで勝利を重ねる
バルサは今季公式戦ここまで、アウェイで20試合を戦い、15勝1分け4敗の成績を残している。CLでは、ユヴェントス戦(2−0)、ディナモ・キエフ戦(4−0)、フェレンツヴァーロシュ戦(3−0)とアウェイ3試合に全勝。失点もゼロだ。
クーマン監督のリーダーシップ
クラブに会長が不在だった間に、ロナルド・クーマン監督は存在感を増した。彼のリーダーシップ、そして戦術面での変更とメンバー選考がチームを活性化させ、選手たちも彼に信頼を置いている。
同じシステム
クーマンは4−3−3のシステムを使うタイミングを熟知しており、ここ数試合は3−5−2の新システムで成功を収めている。クリーンシートに抑えるなど良い結果をもたらすだけでなく、チームの中に浸透させた。
セビージャ相手の逆転劇
バルセロナはコパ・デル・レイでセビージャ相手に0−2をひっくり返す術を知っていた。諦めることなく戦い、最後まで信じていた。それが後半アディショナルタイムの同点弾へと結びついた。
タイトルへの飢え
若い選手たちやチームに加わって日が浅い選手たちも、タイトル獲得への意欲を見せている。彼らもこのクラブで歴史を作ることを望んでいる。
3冠の可能性
CLは非常に難しいだが、ラ・リーガ、CL、コパ・デル・レイの3冠達成の可能性を残す。ラ・リーガでは、バルセロナだけ。
4試合連続無失点
2月24日のエルチェ戦(3−0)、2月27日のセビージャ戦(2−0)、3月3日のセビージャ戦(3−0)、そして6日のオサスナ戦(2−0)と、バルセロナはここ4試合連続でクリーンシートを記録している。
(記事/Footmedia)