チーム・ダイナミクスの2台目は新人に。ニールは新役職、ホンダUKとの17年間の提携にも幕/BTCC

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2021年03月22日 12:41  AUTOSPORT web

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2020年には自身のBTCC参戦700戦を記念して、スペシャルカーナンバーで戦ったマット・ニール
元エースとしてシリーズ3冠を誇るゴードン・シェドンの復帰をアナウンスしたTeam Dynamics(チーム・ダイナミクス)が、その僚友となる2台目のNGTC規定ホンダ・シビック・タイプRのドライバーを発表。シェドンとの黄金タッグを築いてきた同じく3冠ドライバーのマット・ニールがレースシートを退き、2019年にBTCCイギリス・ツーリングカー選手権デビューを果たしたダニエル・ロウボトムの起用をアナウンスした。

 また、2004年以来チーム・ダイナミクスとBTCCでの成功を共有してきたホンダUKは、2021年シーズンを前にチームとのアライアンスを解消することを決定。「大いなる心残り」とともに、シリーズを去る決断を下している。

 地元ホンダのファクトリー支援チームとして戦うチーム・ダイナミクスは、2004年からホンダ・シビック・タイプR、インテグラ・タイプR、そしてイギリス市場で人気を得たシビック・ツアラー(ステーションワゴン)などを走らせてきた。

 また、NGTC規定導入初年度から投入された先代のFK2型は、単一車種でシリーズ史上最多勝を挙げる成功作となり、その意志は現在も3年連続でタイトル候補としてフロントランナーであり続けるFK8型に引き継がれ、ニール、シェドンそれぞれ3度のチャンピオンに並び、ホンダも6度のマニュファクチャラータイトルを手にしている。

「ホンダUKは、チーム・ダイナミクスとともに過ごした過去17年間で、レースの楽しさや輝かしい成功を分かち合えたことを、すべてのメンバーに感謝したい」と挨拶したのは、ホンダUKのコミュニケーション責任者を務めるオリビア・ダン。

「我々はビジネスとして、マーケティング活動を継続的に見直し、未来の戦略に合致したものを選択する必要がある。そのため、2020年を最後にパートナーシップの解消をチームに通知しなくてはならなかったことは、本当に残念だった」と、2022年の共通ハイブリッド機構導入を前に、苦渋の選択だったことを明かした。

「チーム・ダイナミクスの将来の幸運を祈っているし、新しいシーズンに向けて引き続き彼らを応援し、ホンダ・シビックが素晴らしいレースを見せてくれることを楽しみにしている」

 そのホンダ車で最多勝利を記録するニールは、この長年の関係が享受した成功体験を「心から誇りに思う」と、惜別の言葉を贈った。

「僕らはホンダのツーリングカー選手権の歴史上で、もっとも成功したチームであり、そのことを心の底から誇りに思っているんだ」と続けた1991年シリーズデビューのニール。

■「来月のテストが本当に楽しみ」と移籍のロウボトム
「ホンダがBTCCを去るのを見送るのは本当に悲しいが、過去17年間の友情と、本物のプロフェッショナリズムに感謝したいと思う。僕らはこの冬のあいだも2021年型の開発に真剣に取り組んできた。そしてこれまで同様、非常に熟練したドライバーたちと次なる勝利に向け、引き続きFK8型ホンダ・シビック・タイプRで戦っていくよ」

 そう語ったニールの言葉どおり、自身は2021年をレースドライバーではなくチームの新たなポジションで支えていく形となり、ホンダ同様に長年チームのタイトルスポンサーを務めたYUASA(ユアサ)も提携終了となることがアナウンスされ、代わってエンジン潤滑油ブランドのCataclean(カタクリーン)とジョイント。そのカタクリーンからパーソナル支援を受けるロウボトムの加入が決定した。

「まず、カタクリーンをチームに迎え、引き続きHalfords(ハルフォーズ)との長年の関係を継続できるのは素晴らしいことだ」と続けたBTCC700戦以上出走の大ベテランでもあるニール。

「今季はレースドライバーを1年お休みすることにしたが、それでもハルフォーズ・ブランドのアンバサダーを継続し、復帰した“フラッシュ(シェドンの愛称)”やダンの『メンター』として、オンオフ両面でサポートする役割を果たしたい」

 こうして新たにチーム加入を決めた32歳のロウボトムは、2019年にCiceley Motorsport(シシリー・モータースポーツ)のメルセデス・ベンツAクラスでシリーズデビューを果たしたものの、2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響で傍観者として過ごす形となっていた。

「今回、カタクリーンがトップチームとジョイントする機会を得たことは、長年彼らの支援を受けてきた僕には最高の機会になった」と、移籍の喜びを語ったロウボトム。

「FK8のステアリングを握って、このクルマのパフォーマンスを体感できる日が待ちきれない気分だ。これは絶対的に夢の実現であり、来月のテストにいくのが今から本当に楽しみだよ!」

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