資生堂とヤーマンによる合弁会社による新エイジングケアブランド「エフェクティム(EFFECTIM)」がデビューした。専用カウンターを「SHISEIDO THE STORE」とマツモトキヨシ 銀座みゆきAve. 店に設置。資生堂が独自開発した3D肌解析サービスを提供し、測定結果に基づきパーソナライズした美容機器を販売している。
ブランドマネージャーの城勇輔氏は「資生堂が持つ肌に関する高度な研究知見と、ヤーマンによる美顔器の開発知見を組み合わせることで、資生堂だけでは成し得なかったスキンケア効果を提供できる」と話す。資生堂のパーソナルスキンケア事業では本格展開から約1年でサービスを休止した「オプチューン(Optune)」があるが、城氏は「エフェクティムは純粋に肌解析、美顔器、美容液を組み合わせた商品であり、サブスクリプションや定期購入などのサービスではないため比較することは難しい」と前置きした上で、「価格面ではオプチューン(月額税別1万円)よりも高くなるが、2社の精緻なデータや技術を余すことなく活用したことでホームケアトップレベルの効果の実現には自信がある」とコメント。初年度売上目標は非公開としたが、カウンセリングカウンターの展開エリア拡大を構想中で、製品についてはラインナップの拡充よりもエイジングケアの高い効果実感の実現に注力していく。中国向けにはTmallを通じて購入予約を受け付けており、北京や上海など主要都市にカウンセリングカウンターを設ける予定だ。
資生堂は中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」において、中国を中心としたアジア圏での成長、スキンビューティーブランド育成、他社との協業によるイノベーション強化などを主要戦略に掲げており、エフェクティムはこれらの戦略の一環として始動。ヤーマンは中国でも絶大な人気を集めており、アリババ(ALIBABA)による「独身の日(シングルデー)」では電子美容機器部門における販売実績、売上シェアにおいて5年連続で1位を獲得した。一方の資生堂も同日の販売実績は日本企業の中で上位に位置している。2社のノウハウおよびブランド力を活用することでシナジー効果が大きく見込めるとして協業が決まった。出資比率は資生堂が65%、ヤーマンが35%となっている。