綾瀬はるか『天国と地獄』トップ完走、香取慎吾『アノニマス』は今期ワースト! 1月期ドラマ視聴率ランク

2

2021年03月30日 22:32  サイゾーウーマン

  • 限定公開( 2 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

サイゾーウーマン

 2021年の1月期ドラマ(民放、午後8〜10時台)が放送を終え、全12作品のうち平均視聴率でトップに輝いたのは、綾瀬はるかが主演を務めた日曜劇場『天国と地獄 〜サイコな2人〜』(TBS系)だった。刑事(綾瀬)とサイコパスな殺人鬼(高橋一生)の魂が入れ替わるという奇想天外な設定や2人の演技が話題になり、全話2ケタで完走。全10話の平均視聴率は15.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークした。

 首位の『天国と地獄』は脚本家・森下佳子氏が手掛けたオリジナルストーリーで、初回から16.8%と好発進。以降は13〜14%を行き来しつつ、SNS上ではストーリーの考察合戦も盛り上がることに。第9話では16.5%に跳ね上がり、最終回は自己最高の20.1%でフィニッシュ。今期のドラマで唯一の20%台を獲得した。

 2位は、上川隆也主演の『遺留捜査』(テレビ朝日系)で、全10話の平均は11.8%。同作は、上川演じる風変わりな刑事・糸村聡が、事件現場に残された遺留品をもとに、被害者の“想い”や事件の真相をたどっていく物語。2011年に第1シーズンがスタートし、今年で10周年の節目を迎えた人気ドラマだ。今クールの第6シーズンは、糸村らが所属する京都府警捜査一課特別捜査対策室に、若手刑事・沖田悟役で戸塚純貴が新加入。初回視聴率は11.6%で、その後も11〜12%と安定した数字を誇り、平均視聴率ランキングでベスト2位に食い込んだ。

 3位は、上白石萌音主演の『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)。全10話の平均は11.6%だった。こちらは、ファッション雑誌の編集部で働くことになった主人公・鈴木奈未(上白石)が、ドSな鬼編集長・宝来麗子(菜々緒)に振り回されながらも、仕事や恋に奮闘していく姿を描いたラブコメディ。Kis-My-Ft2・玉森裕太は、奈未と偶然出会う“子犬系男子”のイケメンカメラマン・宝来潤之介を演じ、多くの視聴者を胸キュンさせた。ストーリーが進むにつれて、奈未に思いを寄せるクールな先輩編集者・中沢涼太(間宮祥太朗)の人気も上昇。

 SNS上には「『ボス恋』で玉森くんにハマった」「『ボス恋』から玉森くんのファンになり、今ではキスマイ全員が大好き。ファンクラブにも入った」といった“ボス恋出の玉森担”が出現する一方、「『ボス恋』で間宮くんにハマり、過去の出演作を見始めた」「中沢先輩がカッコよくて、間宮さんの虜になった」と、間宮ファンも急増したようだ。

 また、同作は上白石&佐藤健が共演し、昨年1月期に放送されたラブコメディ『恋はつづくよどこまでも』(同)のスタッフが再集結したことも放送前から注目を集め、初回は11.4%を記録し、2話からも1ケタに落ちることなく10〜11%を維持。第9話は12.0%と自己最高を更新した後、最終回ではこれを超える13.2%で、有終の美を飾った。

 続いては、下位3作品をピックアップ。ワースト3位は、初回視聴率ランキングでも同順位だった竹内涼真主演の『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系)となった。中条あやみがヒロインを務め、ゾンビに占拠された世界を舞台にしたゾンビサバイバル、ラブストーリー、ミステリーの要素を含んだ物語。日テレと動画配信サービス・Huluの共同製作ドラマで、Season1が日テレ、Season2(全6話)は3月21日よりHuluで配信開始となった。

 HuluでのSeason2放送に関しては事前に発表されていたものの、「地上波で話が完結しなくてモヤモヤするし、胸クソ悪い」「公式サイトとか見てなかったから、Season2やるなんて知らなかった」「最終回は感動したけど、伏線が回収されてなすぎ。Season2はHuluでしか見れないし、ちょっと不完全燃焼」「各話の冒頭に『このドラマは地上波放送だけでは完結しません』って入れてほしい」などと、批判的な声が続出。全10話のSeason1は、平均視聴率7.8%で幕を閉じた。

 ワースト2位は、関ジャニ∞・大倉忠義主演の『知ってるワイフ』(フジテレビ系)。結婚生活にうんざりしている主人公・剣崎元春(大倉)が大学時代にタイムスリップして、妻を入れ替えてしまうというファンタジーラブストーリー。18年に韓国の有料ケーブルテレビチャンネル・tvNで放送された同名ドラマのリメーク作品だ。

 大倉にとってはフジ系のゴールデン・プライム帯の連続ドラマ初主演作となったが、初回は6.1%と大爆死して初回視聴率ランキングで最下位に。第2話は7.0%を獲り、第3話で6.5%に下落するも、第4話で再び7.6%にアップした。固定の視聴者がついたのか、しばらく大幅ダウンすることなく7%台を推移し、最後は番組最高の8.9%を記録。なお、同作は昨秋までに全て撮り終えていたといい、今期最も話数の多い全11話で放送され、平均視聴率は7.5%となった。

 『知ってるワイフ』が復調できた一方、下降線をたどったのが香取慎吾主演の『アノニマス 〜警視庁“指殺人”対策室〜』(テレビ東京系)だ。香取が民放のドラマに出演するのは、16年放送の『家族ノカタチ』(TBS系)以来5年ぶり。『アノニマス』は“SNSでの誹謗中傷”に焦点を当てたサスペンスドラマで、『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系)などの作品を担当した濱谷晃一プロデューサーによるオリジナル企画。

 SNSの闇や希望、現代社会の問題を反映したストーリーに対し、「めっちゃ面白い。現実でも起こりそうな事件ばかり」「SNSをやっている人全員に見てほしい。スゴく考えさせられるドラマ」と視聴者の評判は悪くなかったが、初回7.3%を記録した後、2話は5.7%に下がり、6話で4.4%にまで落ち込んだ。結果的に全8話の平均は5.5%で、残念ながら最下位に。

 最終回は続編を予期させるようなシーンもあり、「“匿名の正義”の怖さを思い知るドラマだった。続編希望!」「まだいくらでもストーリーのネタはありそうだから、続編を作ってほしい」との声も出ている。

 ちなみに、『アノニマス』は、18年4月から始まった同局午後10時台ドラマの初回としては、最高視聴率を更新したという。全話の平均も前クール『共演NG』の平均4.7%を超え、制作側もひとまずホッと胸をなでおろしていることだろう。

 このほか、KAT-TUN・亀梨和也主演『レッドアイズ 監視捜査班』(日本テレビ系)は平均9.8%(全10話)で5位にランクイン。3月末でジャニーズ事務所を退所し、裏方への転向を表明しているTOKIO・長瀬智也主演の『俺の家の話』(TBS系)は、初回11.5%をマーク。しかし、以降は1ケタ後半が続き、最終回は10.2%で久しぶりに2ケタを記録。全10話の平均は9.2%で、6位に入っていた。

 4月からの春ドラマは、阿部寛主演で、16年ぶりの続編となる『ドラゴン桜』(TBS系)をはじめ、川口春奈、横浜流星、関ジャニ∞・丸山隆平らが出演する『着飾る恋には理由があって』(同)や、北川景子&永山瑛太の『リコカツ』(同)といった話題作が目白押し。日テレは広瀬すずと嵐・櫻井翔が共演するミステリーエンターテインメント『ネメシス』に加えて、石原さとみ×綾野剛の『恋はDeepに』菅田将暉主演『コントが始まる』と、多ジャンルにわたる。フジ系では竹野内豊の月9主演『イチケイのカラス』が注目を集める中、松たか子主演『大豆田とわ子と三人の元夫』や、鈴木亮平主演『レンアイ漫画家』もスタンバイ。

 この中から高視聴率作品は出るのか、まずは放送開始を楽しみに待ちたい。

【2021年冬ドラマ(午後8〜10時台、民放5局)平均視聴率一覧】

1位『天国と地獄 〜サイコな2人〜』(TBS系・日曜午後9時) 全10話/15.3%
2位『遺留捜査』(テレビ朝日系・木曜午後8時) 全10話/11.8%
3位『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系・火曜午後10時) 全10話/11.6%
4位『にじいろカルテ』(テレビ朝日系・木曜午後9時) 全9話/11.0%
5位『レッドアイズ 監視捜査班』(日本テレビ系・土曜午後10時) 全10話/9.8%
6位『俺の家の話』(TBS系・金曜午後10時) 全10話/9.2%
7位『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系・水曜午後10時) 全10話/8.7%
7位『今野敏サスペンス 警視庁強行犯係 樋口顕』(テレビ東京系・金曜午後8時) 全6話/8.7%
9位『青のSP 学校内警察・嶋田隆平』(フジテレビ系・火曜午後9時) 全10話/8.6%
10位『君と世界が終わる日に』(日本テレビ系・日曜午後10時30分) 全10話/7.8%
11位『知ってるワイフ』(フジテレビ系・木曜午後10時) 全11話/7.5%
12位『アノニマス 〜警視庁“指殺人”対策室〜』(テレビ東京系・月曜午後10時) 全8話/5.5%

※平均視聴率は単純平均視聴率(全話合計÷放送回数)。小数点第2位以下を四捨五入。昨秋から2クール連続で放送していた『相棒 season19』(テレビ朝日系)と、『監察医 朝顔』(フジテレビ系)はランキング対象外とする。

    ニュース設定