大野智、「ジャニーズ御用達」媒体での“新恋人”ホノボノ報道に見るご時世

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2021年04月21日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 東京五輪開催予定日まで100日を切った。が、新型コロナウイルスの感染はとどまることもなく、ワクチン接種もまったく進まないといった悲惨な有様だ。五輪ができる状況にはないと思うが、この国の為政者、五輪関係者はそうは思わないらしい。その代償は――恐ろしい限りだ。

第549回(4/18〜4/20発売号より)
1位「大野智 嵐と同じくらい大切な女性との京都旅 休止生活支える新恋人!」(「女性自身」5月4日号)
2位「暴露マリエ“枕営業強要”告発で広がる被害者の輪と震える加害者」(「女性セブン」4月29日号)
3位「中森明菜ガン無視 トシちゃんからの『復帰要請電話』」(「女性自身」5月4日号)
同「田原俊彦 幻に終わった明菜へのラブコール」(「週刊女性」5月4日号)

 芸能活動を休止した嵐の大野智。そんな大野の熱愛スクープを「女性自身」がすっぱ抜いている。記事によれば、4月初旬、大野は30歳前後とおぼしき女性と京都へ旅行したという。そして注目すべきはおっとりとした雰囲気だというこの女性、大野とは交際を始めてからまだ日が浅い新恋人だということだ。これまで報じられた女性とは違う“新恋人”! 大野は京都旅行でもこの新恋人を優しく大切にエスコート、大野がJr.時代に滞在した思い出深い旅館を訪れるなどしたという。

 かなりの本気度がうかがえる大野の熱愛記事だが、なんだかホッとした。そもそも嵐が活動を休止したのも、リーダー・大野の女性関係と熱愛報道、そして事務所からの横槍という挫折が大きかったからだ。それは2015年、写真週刊誌「フライデー」(講談社)が大野と一般女性との熱愛同棲を報じた際のこと。

 通常ならジャニーズタレントの熱愛報道をテレビやスポーツ紙は忖度し黙殺するはずだが、大野の同棲報道は異例の展開を見せた。報道直後、開催されたコンサートで大野が報道陣に対して“謝罪会見”をさせられたからだ。しかも、この場で大野は女性との交際、同棲を否定するだけでなく、今後一切会わないことを宣言させられた。もちろんジャニーズ事務所の意向によってだ。

 このことが大野の心に決定的なものを植え付けたといわれる。そして芸能活動、アイドルをやめて“何にも縛られず自由な生活がしてみたい”と切望するようになる。その結果が嵐の活動休止だったから。さらに、その後も大野は結婚まで意識したシングルマザーの恋人がいた。17年頃にはほぼ同棲状態で、嵐活動休止後の離島生活も、このシングルマザーとの生活が念頭にあったといわれるが、19年には破局してしまった。

 そんな大野にまた新たな恋人ができた。まあ、女性にモテるのは当然として、そしてけっこう浮気もしたりするようだが、しかし一人の女性との関係を大切にする傾向も強い大野。新恋人はこれまでと違って落ち着いたタイプの女性だというから、芸能活動から離れ、離島での釣りや絵画制作など大野の願う“自由な生活”に賛同してくれる女性なのかもしれない。

 芸能活動を休止し、“自由な生活”を謳歌する大野の姿が垣間見れるホノボノ記事だったが、こんな記事がジャニーズご用達の「女性自身」に掲載されるのもご時世か(笑)。そして今後も大野の去就に注目したい。もし東京五輪が開催されることになれば、NHKスペシャルナビゲーターに就任したままの嵐、そして大野がどう動くのか動かないのか――。やっと自由になれた大野には、このまま活動休止して“自由な生活”を続けてほしいと個人的には思うのだが――。

 モデルでデザイナーのマリエが、15年ほど前、大物芸人だった島田紳助に「枕営業」を強要されたことを告発し、ネットを中心に大きな波紋を呼んでいる。マリエの告発によれば当時18歳だったマリエは、大勢がいる打ち上げの席で紳助から「ヤラせろ」と関係を強要され、同席していた出川哲朗、お笑いコンビ・やるせなすも「ヤリなよ」などと煽ったというもの。その後、出川らは否定コメントを出したが、マリエは「嘘はついていない」とキッパリと反論、さらに出川はCMが放送中止・動画削除されるなどテレビから姿を消した。

 ここ数年前からの#MeToo運動など女性に対する性的搾取、そして権力者のパワハラも大きな問題になっており、今回のマリエの告発もそうした観点から大きな議論を呼んでしかるべきことだろう。だがしかし、ネットや一部週刊誌などでこれほど大きな話題となったにもかかわらず、テレビのワイドショーなどは、この問題をほとんどスルーしている。それは加害者とされる男性たちが売れっ子の芸人だったり、また引退したとはいえテレビ業界に大きな影響力を持つ吉本興業関連の人物ということも大きいだろう。

 そんな中、「女性セブン」がこの問題を取り上げている。しかもマリエが告発した「枕営業」は過去のものではなく、現在も脈々と引き継がれている、と芸能界のセクハラ構造の実情を暴いているのだ。

 たとえば、「テレビでよく顔を見かける人気MCでベテラン芸人のC」の場合だ。記事によればアシスタントはCのお気に入りか否かで決まるという。その手口はLINEを交換して食事に誘い、その流れで性的接触を試みる。かつてのように枕営業をあからさまに持ちかけると訴訟リスクもあるので、最近では段階を踏んで告発されにくいよう巧妙化しているらしい。さらに恐ろしいのは、誘いを断って長くアシスタントを続けた女性は、これまでいなかったということだ。さらに最近の声優ブームの中、アニメ・声優界でも「枕営業」が横行していることを、記事では詳細にレポートもしている。

 芸能界の力関係などから沈黙し、また加害者を糾弾するのではなく、逆に告発したマリエを揶揄、さらには男性社会特有の「被害妄想」「売名」などと本質を歪め女性側を貶めて非難しようとする男性目線の論調も多い中、しかし「セブン」記事は、あくまでまっとうな女性目線を保っている。そして、こう訴えている。

「夢を抱いた被害者が恐怖と悔しさで震えるのはおかしい。被害者たちが声をあげ、さまざまな業界の加害者たちが震えるときが、もうすぐそこまで来ているのかもしれない」

 まったく、御意・同意、である。

 今週の「女性自身」と「週刊女性」のネタかぶりが、田原俊彦ネタだというのが面白い。双方のディテールには若干齟齬があるが、大雑把に言えば、あるときトシちゃんが仕事関係者に宣言した。同時期活躍し友人でもある中森明菜を表舞台に復帰させよう! 僕ならそれができる! と。そしてその場で明菜に電話したのだが。「おかけになった電話番号は現在使われておりません」(週刊女性)、「電話したが、コールバックなし」(女性自身)という結果だったとか。

 記事では田原のトホホぶりが強調されているが、しかしトシの明菜に対する思い、復帰させたいとの志は素敵だ。マジでカムバックさせてほしい! 頑張れ、トシちゃん!!

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