北米から世界へ。新選手権『ナイトロ・ラリークロス』が9月始動。盟主は6台体制で参戦へ

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2021年05月18日 14:41  AUTOSPORT web

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写真2021年9月より待望の新選手権、その名も『Nitro Rallycross (ナイトロ・ラリークロス/NRX)』が発足
2021年9月より待望の新選手権、その名も『Nitro Rallycross (ナイトロ・ラリークロス/NRX)』が発足
 かつてはGRXグローバル・ラリークロスやARXアメリカズ・ラリークロスなどシリーズ戦が開催された北米大陸で、2021年9月より待望の新選手権『Nitro Rallycross(ナイトロ・ラリークロス/NRX)』が発足。全5戦の初年度に続き、2022年にはヨーロッパと中東を加えた全10戦が計画されている。その新シリーズに向け、ラリークロス界の盟主でもあるオルスバーグMSEは6台体制を敷くとアナウンス。さらに来季から導入予定のEVクラス“FC1-X”プロジェクトの開発にも関与すると明かした。

 フォードやホンダとともに2011年から北米のラリークロス・シーンでも活躍してきたスウェーデンの名門ビルダーは、名手タナー・ファウストやトーマス“トピ”ヘイキネン、そして代表アンドレアス・エリクソンの子息であるセバスチャン&ケビン兄弟らを擁して数々のタイトルと勝利を獲得してきた。

 GRCが消滅した2017年以来、そのアメリカ大陸での活動を中断していた彼らだが、北米主導でARX後継シリーズとして考案されたNRXに向け、エリクソン兄弟に加え2019年ARX2チャンピオンのフレイザー・マッコーネルと、こちらもWolrdRX世界ラリークロス選手権優勝経験者オリバー・エリクソンの起用を発表。

 2台のフォード・フィエスタRXスーパーカー、そして2016年からホンダ・レッドブル・OMSEとして参戦したホンダ・シビック・クーペRXスーパーカーの2台、計4台のRXスーパーカーと、スーパーカー・ライト相当のNRX NEXTクラスに2台のマシンを投入する。

 この新シリーズはX Games(Xゲームズ)で複数のゴールドメダリストに輝き、5度の北米ラリー選手権王者も獲得したスタント・ドライブの第一人者、トラビス・パストラーナの発案によるもので、北米で絶大な人気を獲得するMTVのリアリティショー、Nitro Circus(ナイトロ・サーカス)からの派生シリーズに位置付けられる。

「我々はその初期段階からNRXのコンセプトに携わってきた。これこそが『ラリークロス2.0』の未来の姿だと確信しているんだ」と語るのは、オルスバーグMSE創業CEO兼チームプリンシパルのアンドレアス・エリクソン。

「トラビス(・パストラーナ)のダイナミズムとエネルギーは、この競技に新たな空気を吹き込む新鮮な息吹だ。彼の計画に賛同したNRXのクルーと一緒に、このプロジェクトが実現する瞬間にとてもワクワクしている。我々にとって、これは真に長期的な戦略の最初の段階に過ぎないんだ」と続けたアンドレアス。

「現在、我々はスペインのQEVテクノロジーズやFIAとともに、ワンメイクEV車両のRX2eを開発したところで、現在開催中のラリーX・ノルディックでは複数のスーパーカーとともにこのマシンを走らせた」

■万全の体制を整え「GRC、WorldRXに続くハットトリックを達成したい」とOMSEチーム代表

「そのオペレーションと並行して、今回我々は非常に慎重な決断を下している。この(短期決戦スケジュールの)ラリーX・ノルディックを終えたら、2021年はOMSEファクトリー契約ドライバーのヨーロッパでの活動を制限する」

「これにより、初年度NRXの準備に完全に集中できるようになる。9月の開幕に向け万全の体制を整え、GRC、WorldRXに続くハットトリックを達成したい。それは素晴らしい瞬間になるだろうね!」

 そのアンドレアスの言葉どおり、シリーズ初年度は9月に始まりユタ州からネバダ州、ミネソタ州、アリゾナ州、フロリダ州と北米を横断する壮大な専用トラックでの5ラウンドが予定されている。

 また初年度に続く2022年には前述のとおりグローバル戦に拡大し、ヨーロッパと中東でのイベントをカレンダーに追加し全10戦を計画中。OMSEとQEVが共同開発している画期的な『FC1-X』と呼ばれるフルエレクトリックSUVを中心に、新たな電動クラスが導入される予定となっている。

 その前段階的な施策として、OMSEが現在参戦中の2021年ラリーX・ノルディックシリーズでは、第2戦から従来の内燃機関スーパーカーが中心となるオープン4WDクラスで、フルEVマシンと正式に競合できるよう競技規則が改訂。ポイント対象外ながら、STARD製のERX車両やRX1e用プロトタイプも参戦が可能となった。

 従来どおりのクラス分けで実施された5月1〜2日の開幕戦デンマークは、ジャマイカ出身の伏兵マッコーネルがWolrdRX王者ヨハン・クリストファーソンを下して初優勝をマーク。続くスウェーデンの“聖地”ホーリエスで開催された第2戦では、このラウンドから参戦のニクラス・グロンホルムがGRXのヒュンダイi20で連勝を果たしている。

 その同じ週末には、実戦投入間近である『RX2e』のデモンストレーションとして“Superteam Challenge(スーパーチーム・チャレンジ)”も実施され、豪華オールスターがチーム戦でこのワンメイクEV車両をシェア。アンドレアス・バッケルド/ケビン・ハンセン/アントン・マルクランド組と、オリバー・エリクソン/ケビン・ハンセン/マーカス・グロンホルム組に対し優位に立った、クリストファーソン/ティミー・ハンセン/セバスチャン・エリクソン組が勝利する結果となった。

 2021年ラリーX・ノルディックシリーズは引き続き2戦が予定され、6月5〜6日にはフィンランドの北極圏に近いオウルゾーンで第3戦の2ヒートを、そして8月13〜15日には最終戦としてスウェーデンのアルビカでタイトル決定戦が催される。
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